「14通のラブレター」⑨


「ご焼香の途中ではございますが、ここで今は亡き奈々子さんへ、夫の秋月さんが毎朝綴り、病室の枕元で読み上げられた『14通のラヴレター』を朗読させていただきます」

参考

葬儀場の女性司会者が、突然父の手紙を読み始めた。

参考

(『奈々ちゃんへ。

今朝もまた………

奈々ちゃん、覚えてるか?

まだ子どもたちが小さかったころ………

また明日、必ず来るでな。

秋月』

これが、命を削るかのように秋月さんが綴られた、故奈々子さんへの14通のラヴレターです。)

会場のあちこちから、堪らずすすり泣く声が上がる。

参考

父は車椅子に座し、流れ落ちる涙を拭おうともせず、呆然と母の遺影を見つめ続けていた。

写真は参考

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「14通のラブレター」⑨」への4件のフィードバック

  1. オイラは自分が先に逝くと思ってます。
    その前提で生きてます。
    何時どうなってもいいように、
    出来る限り思ったことは言葉にしてます。
    彼女の心に響く言葉がどの程度あるかは不明ですが。
    7年前に親友が亡くなりました。
    それも赴任先の海外で。
    帰国すると必ず顔を出してくれました。
    年の差もあるし先輩後輩の仲でもない。
    バイク仲間のひとり。
    でも、
    毎週末に我が家で呑み、
    家族に溶け込み帰省にも家族イベントにも同行。
    気が付けば30年以上の付き合いでした。
    もう彼は週末に来ることはありません。
    だから、
    あの日から毎週欠かさずにオイラが会いに行ってます。
    身体が動く限り行きます。
    大好きだった缶コーヒーを手土産に。
    親父は月一なのにね(笑)
    今悔しいのは、
    最後の言葉を思い出せないことです。

    1. その無二の親友さんは、きっと毎週お供えになられる缶コーヒーが愉しみでいらっしゃることでしょうね。
      きっと間違いなく、東三河の王城恋太さんのソウルメイトのお一人なんでしょうねぇ。
      だから来世でも、役どころは変わったにせよ、再びお逢いすることになるんでしょうね。

  2. この場面を想像するだけで辛いです。
    ご主人は 受け止める事が出来なくて 只々 涙が…。
    心ここにあらず… なのかも。
    でも 周りはどんどん進んで行く。
    大切なラブレター
    二人だけの想い出にしたかったのかも? と勝手に思ってしまいました。

    1. 実際にこのモドルとさせていただいたご家族の葬儀で、ぼくもボロボロと泣いてしまったものです。

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