「14通のラブレター」⑦


父は戦後間も無く、人に頼まれては遺影の写真代わりに似顔絵を描いていたようで、そんな頃から一端に「秋月」と雅号を名乗っていたそうだ。

参考

母はベッドで力なく目を見開くと、じっとコーヒー占いの絵と父の顔を見つめ続けた。

そしてまるで何かを悟ったように、そっと目を閉じた。

参考

その夜、ついに母は帰らぬ人となった。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「14通のラブレター」⑦」への4件のフィードバック

  1. 何を悟られたんだろう。
    言葉はなかったのだろうか。
    それで良かったのだろうか。
    ラブレターはまだ半分。
    どうなるのだろう。

    父親の時はコロナの真っ最中で、
    親族は一度だけ見舞いが出来る状況でした。
    ですから、
    一度見舞うと次は息を引き取ってからの面会になります。
    その一度きりの見舞いの際に、
    父親にどんな言葉を贈ろうかと考えました。
    今が終われば二度と言葉を掛けることができない。
    励ますべきか、感謝の気持ちを伝えるべきか、
    面会日まで考えましたよ。
    そして、
    ちゃんと伝えましたよ・・・  多分( 一一)

    1. コロナの渦中は、そのように切羽詰まった事が多々あった事でしょうねぇ。
      でもいつでも逢えて、いつでも気持ちを伝えられると思っていると、なかなかその時を見誤ってしまい、感謝の言葉も励ましの言葉も、伝えられないままその瞬間を迎えてしまったかも知れません。
      コロナは、様々な事を教えてもくれたのかも知れませんねぇ。
      普通や平凡が、どれほど尊いものかって!

  2. 一体 何が見えて何を思いながら 次の世界に行かれたんだろう…
    もしかしたら 残されるであろう人達の近い未来が見えたから 安心して目を閉じたのか?
    自分も年齢を重ねてきたのと 両親の事もあるので いろんな立場から考えたり想像したりしてしまいますね。

    1. 誰もがいつかは召されるわけで、しかし自分のシナリオ通りにその瞬間が迎えられるかは、何人にも分からない者でしょうねぇ。

夢ちゃん へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です