「金糸雀(かなりあ)」No.10

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ぼくの「金糸雀」をぜひともお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。

7 クラブ叶の店内                                

  

  クラブ叶の店内。

写真は参考

  ピアノで弾き語る佳代の唄声が聞こえる。

  ホステス達と酔っ払い客の、賑やかな話し声や笑い声。

  佳代の唄が終わる。

写真は参考

ボーイ「佳代さん。

   外にプロレスラーのような体つきの、LGBTの方が訪ねて来てますが。

   なんでしたら追い返しましょうか?」

写真は参考

佳 代「エエッ?

   わたしLGBTの方なんかに知り合いいないんだけど・・・」

ボーイ「じゃあ適当に追い払っときますね」

佳 代「・・・待って新ちゃん!

   もしかして・・・あの・・・マリー?

   新ちゃん、いいわ!

   わたし逢って来る!」

ボーイ「ぼくも付いて行きましょうか?」

佳 代「いいわっ。

   何かあったら大声出すから!」

  重たそうなドアが開く。

  車のクラクションやら、カラオケの演歌が聞こえる。

  場末の喧騒。

写真は参考

  「ちょっとお兄さん!寄ってらっしゃい!いい娘が入ったよ!サービス全

  快!」客引きの濁声が響く。

佳 代「やっぱり・・・。

   あの時のマリーさん。

   たかしさんに何かあったの?」

マリー「タカシちゃんがねぇ、どうしてももう一度アンタに逢いたいんだって!

   もう、悔しい!

   どうしても、もう一度逢って話したい事があるんですって!

   わたしなんかじゃダメみたい・・・。

   わたしの方が、あんた何かよりよっぽどいいオンナなのに!

   失礼しちゃうわ!」

佳 代「・・・・・・・・・」

マリー「悔しいけどさぁ、そんな訳だから、あんたたかしの病院に行ってやって!

   それだけ!

   じゃあねっ。

   何よ、ふんッ!」

写真は参考

ナ レ「それだけを佳代に告げ、マリーはネオンと喧騒の世界へと紛れて行った」

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「金糸雀(かなりあ)」No.10」への6件のフィードバック

  1. クラブ、キャバクラ・・
    一度も行った事がない!
    想像するに、ミニのドレスとか胸元がザックリ開いたドレスを着た
    女性が隣に座るんでしょう
    そんなの絶対にムリ、緊張しまくって
    ず~っと下向いて、つまらん、お客だと思う!
    一度くらいは目の保養に行きたかったと言えば行きたかった。
    まぁ⤴私には無縁だねぇ

    1. ぼくが若い頃に大先輩の奢りで連れて行っていただいたキャバレーは、華やかなロングドレスのホステスさんがいて、ダンスフロアーでチークダンスを踊っているような、健全な紳士の社交場といった感じの大きなキャバレーでした。
      ぼくも残念ながら、キャバクラとやらへは、一度も足を運べず仕舞です。
      きっとこれからも!
      でもクラブは何度かお邪魔したことがありますよ!

  2. 人それぞれでしょうけど TVでお笑いの方がお化粧しているのを見ると 綺麗にお化粧してみえるなぁ〜とか綺麗だなぁ〜と思います。
    マリーさんも 優しくて魅力的なのが伝わってきます。

    1. やっぱりなんてったって、白粉で化けると書いて「化粧」なんですものねぇ。
      さて、マリーさんはどうなんでしょうねぇ。

  3. 今 NHKで放送されてる朝ドラの中で 「男は…」「女は…」という言葉がたびたび出てきました。
    そういう時代だから仕方ないんでしょうけど やっぱり心がザワザワ。
    でも 令和の時代になっても まだ耳にする時があるんですよね。
    マリーさんのような方に会った事がないけど 一度お話してみたいとは思ってます。内面をじっくり観察してみたいから。

    1. ある意味、自分の本当の自分を曝け出して生きてもいい、そんな時代がやって来たんでしょうねぇ。

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