毎日新聞「くりぱる」2006.11.26特集掲載④

素描(スケッチ)漫遊(まんゆう)(たん)

「お茶菓子ならぬお茶梅」

「元々コンピュータ会社の営業でして、飛び込んだ先で一粒試食させてもらったのが運の尽き。あまりの美味さに惹かれ、とうとう脱サラでこの店を始めたんです」。

平成8年開業の、京の梅「翔庵」坂隆行さん(42)。

写真は参考

「梅干一つでそんな大胆な転職って?」。

ついついぼくも余分な一言。

「梅干じゃなくって、お茶うけ梅なんです。低塩仕込にハチミツを加えた完熟梅のフルーティーな味わいは、絶品ですから。まあお一つどうぞ」。

写真は参考

そう言われちゃったらしかたない。

ぼくは「お茶事の小梅」を一粒口に運んだ。

冷蔵庫で冷やされた小梅が、ヒンヤ~リトロ~ッと口の中で弾け出す。

「なにいこれ!めっちゃめちゃ美味いじゃん!」。

写真は参考

お一つと言われたにも関わらず、次から次へとお口の中へとホホイノホイ。

京の梅「翔庵」 岐阜市神田町

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「毎日新聞「くりぱる」2006.11.26特集掲載④」への6件のフィードバック

  1. 祖母が作っていた塩だらけの、梅干しが懐かしいです。身体によくないためか、売ってません。市販品は減塩ばかりやで悲しいです。
    でも、翔庵さんの梅は別の味みたいですね。食べてみたいです。

    1. 顔を思わずしかめてしまう程の塩っ辛さの梅干し。
      子どもの頃は、苦手で仕方ありませんでした。
      しかし齢を重ね、それなりに梅干しが恋しく思える様になりました。

  2. 梅 一粒で転職か~ぁ⤴
    凄い ❢ 決断・・
    私は29歳の時に、このままではダメだと思い
    思い切って転職しましたが、正直 飛んでもない
    ブラック企業でしたが、何とか32年程、勤めて
    無事に61歳で定年退職・・
    これも皆の同僚のお蔭だと思います。
    これからの人生 オカダさんと共に・・
    まぁ⤴そんな事言うと・・
    それはそれで気持ち悪いねぇ❢

    1. 人生のターニングポイントは、何度となく訪れたのかも知れません。
      その時代、巡り来た岐路に気付く心の余裕がなかっただけだったり。
      まぁ、それもひっくるめての我が人生なんでしょうけどねぇ。

  3. 何かがきっかけで 全く違う世界に飛び込む…
    時々 テレビ等で耳にしますね。
    先日も夕方のニュースで 大学生の青年が 行きつけの喫茶店のママさんの人柄に惹かれ 大学を中退して そのお店で働き始めたと。両親にはかなり怒られたけど 将来は 今 勤めてるようなお店を持つ事が夢だと語ってました。
    私は まだ そこまで強烈な出会いはないけど 一歩手前ぐらいの出会いはありましたよ。
    やってみようかなぁ〜って( ◠‿◠ )
    最近 悲しい別れを経験したばかりなので 何かを理由にしてトライしなかったり 後悔したりしないよう 一歩前進してみようと思ってる今日この頃です。

    1. 哀しみに打ちひしがれて俯いているよりも、涙を拭って今この時から決して目を逸らさず、しっかり明日を臨み見れたら、明日の景色もきっと変わって来るんじゃないでしょうか?
      頑張り過ぎず、頑張れ「夢ちゃん」。

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