「秋刀魚?ドレス?って」

夏休みが近付くと、居ても立ってもいられなかった。
昭和半ばの小学生にとって、一年で一番待ち遠しい季節が訪れるのだから。
しかしそのためには、避けて通ることの出来ない通信簿の開陳。
それと母から頂戴する、有り難いお小言と拳骨の禊さえ、何とか乗り切ってしまいさえすれば、ぼくの心は従姉の待つ田舎へまっしぐら。
「ちょっとあんた!ええ秋刀魚ドレス着せてもうて、よう似合うとるわ」と、従妹の家で昼寝していると、オバチャンたちの声がした。
「秋刀魚?ドレス???」。

ついぞ耳にしたことのない奇妙な言葉に、野次馬根性がそそられ破れ障子からこっそり覗いた。

すると従姉がオバチャンたちを前に、アッパッパー姿でファッションモデル顔負けの、大人びた科を作りクルリとおどけて回って見せたではないか!
ええっ?あれが秋刀魚ドレス?

いかな子どもとは言えど、従姉が得意げに着ている、大きなヒマワリ柄のアッパッパーこそが、秋刀魚ドレスの正体であることくらいは分かる。
しかし何故ヒマワリ柄のアッパッパーが、秋刀魚ドレスなのか?
ますます謎が深まる。
そこへ従姉の友達が現れ、口を揃えたように「可愛い秋刀魚ドレスやなあ」と、口々に誉め千切り出したからもう手に負えない。
あっと言う間の夏休みも終わり、憂鬱な始業式。
隣の席の女子が、真っ黒な日焼けにノースリーブのアッパッパー姿で登校。
「ああっ!良く似合ってるね!その秋刀魚ドレス!」と、ぼく。
きっと彼女も、得意満面になるだろうと、田舎の従姉に教わった台詞を口にしてみた。
すると「はぁ?……。何言ってんの?」と彼女。
「その可愛らしい秋刀魚ドレスのことだって!」。
「何よその秋刀魚ドレスってぇのは?」。
「いや…だから、今着てる服のことだってば!」。
「………あんた、これが塩焼きにするような秋刀魚に見える?これはエンゼルフィッシュって言うの!ちょっとあんた、頭おかしいんじゃないの?」と、彼女は喜ぶどころか、怪訝そのものの表情を浮かべ、露骨に蔑むような眼つきでぼくを睨み付けた。

「だってそう言うアッパッパーの事を、秋刀魚ドレスって呼ぶんだろ?」とぼく。
「あのねぇ、それも言うなら、秋刀魚ドレスじゃなくって、サマードレスよ!家の近所のお婆ちゃんも、秋刀魚ドレス、秋刀魚ドレスって呼んでるけど、サマーって言えなくって秋刀魚って言ってるのよって、家のお母ちゃんがその度に腹抱えて笑ってるわ!」と。
秋刀魚の季節を目前にしたドレスだから、秋刀魚ドレスと呼ばれるものだと、ぼくの勝手な早合点が招いたとんだ赤っ恥であった。
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通信簿かぁ⤴
今日は自慢しちゃおうかな~~ぁ⤴
水前寺清子さんの名曲「365歩のマーチ」
歌の♬いちに♬いちに♬
正しくこの歌詞の通り・・!
でもさ~ぁ⤴チーターもイイ事言ったねぇ!
♬休まないで歩け~ぇ♬ってねぇ!
我ら悪ガキ共に勇気を貰った歌でした。
昭和の歌はどれもこれも名曲だねえ!
昭和歌謡って、何かの時にふと口ずさんでしまいます。
それも父や母がいた、小学生の頃流行っていたそんなコッテコテの昭和歌謡ばかりです。
時には、父が口ずさむ軍歌まで思わず口ずさんでいるときもありますもの。
秋刀魚ドレスって聞いたことないなぁ???と読み進めて行くと、なぁ〜んだサマードレスの聞き間違いかぁ(笑)芸人の言い間違い、聞き間違いのお笑い芸も面白いよねぇ⤴️
勝手な聞き間違いって、本当に今でもよくありますもの。
何度大恥をかいてきたことだか!
そういう言葉って、逆に忘れられなくなるものですけどねぇ。
『ふふふッ❢』っと 思わず笑ってしまいました ❝(θ‿θ)❞
『秋刀魚ドレス ???!』
サマードレス も 最近 聞かないですよね〜 ( ◜‿◝ )♡
夏の銭湯帰りは 子供もお年寄りも女子は サッカー布地のムームー着てました
(アッパッパーのワンピースです)
私は 今もお風呂上がりは アッパッパー1枚で ビールを ぷっファ〰 ❣
開放感に満ちていて、何にも束縛されていない感じっていいものですよねぇ。
そんなお気楽なホームウエアーでプッハァなんて、これまた最高じゃないですか!
これまた大笑い( ◠‿◠ )
秋刀魚?ドレス?なんで?なんで?と思いながらブログを読んで 最後にオチが!
普段聞き慣れない言葉を聞いたり話したりすると うっかり一文字ぐらい間違っちゃうんですよ(笑)
私も気を付けねば!
思い込みって実に怖いものですよねぇ。
もう十分すぎるほどのオッサンになった今でも、思い込みの早とちりなんてしょっちゅうです(汗)