昭和初期に生を受けた男には、二通りの生き方がある。
敗戦を境に、女性の地位が一変したからだ。
一つは、新たな価値観をものともせず、家族から疎まれようが、亭主関白を貫き通した者。
方やいち早く身を翻し、かかあ殿下に身を委ね、上座を明け渡した者とに。
父がどちらを生きたかで、昭和半ばに誕生したぼくの人生も、自ずと宿命られていたのだろうか。
父は典型的な次男坊。
家長の資質も無く、結婚早々、母の御旗の元に下った。
だから我が家は、「男子厨房に立ち入るべからず」など糞喰らえ。
若い頃、上方の菓子屋で、丁稚奉公の経験もあり、鬼饅頭やら蓬餅を拵えてくれたものだ。

それが起因しているのか、ぼくの唯一の趣味も「残り物クッキング」。
つまり冷蔵庫に残った、前日や前々日の残り物を、繁々と眺め回し、新たなる逸品に仕上げる芸当だ。

試食係は、もっぱら幼い日の娘。
中でも大好評だったのは、「ホクホクお芋のカツグラタン」。
つまり何日か前の、マカロニ入りポテトサラダと、前日の残り物であるトンカツの切れ端が材料。


まずはマカロニポテトサラダを油で炒め、それをグラタン皿に盛り付ける。
その上に、微塵切りの玉ねぎを敷き、賽の目切りにしたトンカツと、とろけるチーズを加え、後はオーブンで焼くだけ。
「父ちゃん、これムッチャ美味い!絶対また作ってね」と、娘がペロリと平らげた。
冷蔵庫の残り物は一挙に片付き、美味いとまで崇められ、一見誠に良いこと尽くめ。
しかし最大の欠点もある。
それは二度と同じ食材が、同じ分量、残っているなど有り得ないからだ。
「また作って」と、どんなに懇願されようが、もう手の施しようも無い。
それが一期一会、唯一無二の残り物クッキングなのだから。
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料理してますか?最近のヒット作などありますか?( ◠‿◠ )
私は 以前 作り過ぎる傾向にあったので 翌日に別の料理に変身させたりしてました。今では 食べる量が減ったので品数を多くして一品の量を減らしてます。運良く残ったら 毎日作る長男のお弁当のおかずに(笑)。
オカダさんは アイディアマンだから 『残り物クッキング』めっちゃ参考にしてたんですよ( ◠‿◠ )
ぼくも食品ロスをしないように、ステイホームで「残り物のそいでまた残り物クッキング」なぁ~んて、励んでますよーっ!
料理が苦手な私には残り物クッキングは無縁
でも調理、出来ないより出来た方がイイねぇ!
モテ男の条件かも?
って事は、やはりオカダさんは少なくとも、私よりは・・
モテ男だねぇ!
羨ましいぃ⤴
でもねぇ、料理って楽しいものですよ!
マカロニサラダにとろけるチーズを乗せてオーブントースターで焼いたのを作った事があります。トンカツは無かったけど。トンカツかぁ、残らんなぁ。
どんなモノでもなぁ~んでも、工夫次第で美味しい残り物に七変化しますからねぇ。
幸せいっぱいの残り物クッキングですね。それにしても美味しそう〜で
作ってみたくなりました。
「残り物には福がある」なぁ~んて、昔から言われてますものねぇ。
(‘0’)久しぶりの岡田さんのクッキング。今も残り物クッキングは楽しんでるのかな❓️おうち時間の多い今は、クッキングは良いよね
ステイホームもすっかり慣れちゃって、毎日毎日残り物クッキングにいそしんでますよ。