『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑪

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


一方、尾張の中心地、名古屋。

一宮モーニングとは異なるスタイルながら、名古屋の喫茶店もまた、茶飲み好きの名古屋人に愛されて、独自の進化を遂げてきた。

「わし、今日はぬくたいで、レーコーでええわ」

写真は参考

年配の男は薄手のジャンパーを脱ぎながら、通いなれた体でボックス席へと坐した。

写真は参考

冷珈(れいコー)」とは昭和半ばの尾張名古屋で、喫茶通を自負するオヤジたちが、誰とは無しにアイスコーヒーを(かぶ)いて呼んだ名のこと。

「はいっ、お待たせしました」。

写真は参考

ボーイはデミタスカップに、並々と注がれたホットコーヒーと、氷入りのグラスとミルクピッチャーを置いて立ち去る。

すると男は、まずホットコーヒーをスプーンに掬い、手慣れた調子で口元へ。

ゆっくりとコーヒーを一口味わったかと思いきや、今度はシュガーポットから、砂糖を3匙も注ぎ入れ、スプーンで掻き交ぜる。

そして徐にコーヒーカップを持ち上げると、そのまま氷の入ったグラスへと注ぎ入れた。

写真は参考

さらにストローでグルグルと掻き混ぜ、グラスの縁を這わせるようにミルクを流し込み、美味そうな音を立てストローを啜る。

そつのないその所作たるや、まるで名のある茶人の一服のお点前さながらだ。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑪」への4件のフィードバック

  1. 正しく正統派な冷珈ですね。
    このスタイルはお目に掛かったことがないです。
    是非とも、
    このスタイルで味わいたいものです。
    冷珈のくだりで、
    とある喫茶店に入った年配の女性。
    何にしようか考えていると隣の席の女性が”冷珈”と。
    すると年配の女性は店員さんに”米子”と。
    どーしても頭の中ではこーなっちゃう恋太でした(笑)

    1. 確かに「レーコー」にまさか「冷珈」の感じが当てはまろうとは、なかなか想像できないかも知れませんよねぇ。
      そういえばずいぶん昔、鰻屋さんに入って鰻丼を待っていた時の事。
      となりのテーブルに、生保のセールスレディーの方と思しき方が、契約者らしきご婦人を伴って着座されました。
      そこへ仲居さんが注文を取りにやって来ました。
      イケイケのセールスレディーのおばちゃんは、ご契約者のご婦人にパンフレットを広げ熱弁を振るっている真っ最中で、メニューもまったく見もせず、一瞬だけ顔を仲居さんに向け、「ひまつぶし2つ」と、そう宣われたのです。
      「ひ・ま・つ・ぶ・し?」
      「そりゃ、ひつまぶしやろ~っ!」と笑いを堪えながら、心の中で突っ込んだものでした。

  2. 氷入りのグラスにホットコーヒーを入れて アイスコーヒーにするっていう方法を知ったのは ほんの1, 2年前です。
    お恥ずかしいですが…。
    だいぶ昔からの事なんですね⁈
    この方法になった理由を テレビで聞いたような気がするんだけど…
    全く覚えてない。
    美味しいコーヒーを淹れるお店側の理由? それとも お客さん側の理由?
    教えてくださ〜い。

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