「ちょいと寄り道」⑤(最終話)

ぼくの新曲、「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」です。ぜひ今日もお聴きください!

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「ゴメン!俺…」。

私の言葉を女将が遮る。

「暖簾潜ったらどんなに偉い人だろうが、重たい鎧兜も看板や肩書も、脱ぎ捨てるのがこの店の慣わしじゃんね。

写真は参考

あんたも、そんなもんとっとと脱ぎ捨てりん」。

女将は妻に目配せし、思わせぶりに笑った。

「たっくん、いいじゃない。

またあの日のようにゼロから始めれば」。

なんのことはない。先刻妻はお見通しだったのだ。

「そんなもん幸せなんて、腹八分がちょうどええ。

腹一杯になりゃ、後からやって来る幸せも食い損なってまうだで」。

写真は参考

どんな高級料亭よりも舌を巻く、豊橋駅前立ち飲みあさひの深情け。

(完)

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「ちょいと寄り道」⑤(最終話)」への4件のフィードバック

  1. そうなんだろねぇ。
    暖簾を潜った世界とお風呂はそういうとこだと思うなぁ。
    お酒っていいよね(⌒∇⌒)
    色んなこと教えてくれるし、
    出会いや経験をくれる。
    安い酒は節約にはならないよぅ。
    お茶代わりにはなるけどお茶は酒の代わりにはならないね。
    談志師匠も、
    ”酒が人間をダメにするんじゃない。人間はもともとダメだということを教えてくれるものだ。”
    って言ってたし。
    お酒ってスゴイね(^^♪

    1. 酔い方にも、ほろ酔い、泥酔と色々ありますが、やっぱり愉しくたしなみたいものです。
      でなきゃ、お酒に申し訳ありませんものねぇ。

  2. こんな素敵な女将さんが居るお店なら 常連になるぐらい通っちゃうなぁ〜。
    「ただいま」じゃないけど ス〜っと吸い込まれるよう自然に暖簾を潜って 椅子に座ると同時に全身の力が抜ける感じ…。会話の量は関係なく 女将さんと意思疎通が出来るような。
    帰る時には 心までもがあったかくなるでしょうね。( ◠‿◠ )
    ラストの文章『幸せなんて腹八分がちょうどええ……』
    素敵です。

    1. ネットでちょっと調べたら、どうやら閉店しちゃってるような・・・。
      去年の6月末、店舗老朽化でとありました。
      もう一度行ってみたかったなぁ!

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