「14通のラブレター」⑩


夕日が傾きかけた頃、母の遺骨を抱え、みんなで暮らした実家へと引き揚げた。

参考

「とりあえずコーヒーでも入れるわ」

誰もが項垂れたままの姿を見かね、妹が湯を沸かし始めた。

「じゃあ、母ちゃんを偲んで、砂糖とクリープをたっぷり入れて、コーヒー占いでもするか?」

写真は参考

心にすっぽりと空いてしまった穴ぼこを埋めるように、ぼくは長男らしく空元気を出してそう叫んでいた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「14通のラブレター」⑩」への6件のフィードバック

  1. ソウルメイト。
    正にそういう存在だったのでしょう。
    それまでは当たり前だった。
    普通に気の合う呑みトモだと思ってた。
    彼がいなくなって驚くほどの大きな存在だったことに気付かされる。
    だから、
    最後の言葉を思い出すことが出来ない”(-“”-)”
    会いたいですね。
    ひと言感謝を伝えたいです。
    車にもバイクにも彼の写真を載せて、
    いつも一緒に走ってますよ。

    1. 最期の言葉が思い出せないのは、来世で再会した時の、最初の言葉に繋がるんじゃないでしょうか?
      心と心が時空を超えて、テレパシーによりいつでも「Keep in touch!」でいられているのかも知れませんよねぇ。

  2. クリープ懐かし~い (#^.^#)

    インスタントコーヒーに 黄色いパッケージのクリープ入れて飲んでいる両親の笑顔が甦って来ました。

      
    『家族ってすごい❤』
    勤務する施設での事ですが 1年程前『みとり』のおばあちゃんの部屋に毎日 毎日娘さんが顔を見せに来られていました。 
    2ヶ月位経った頃にそのおばあちゃんが 車椅子に座り介護員さんからおやつを食べさせて貰ってる姿を見て、泪が出てきました。 
    介護員さんから聞いた話ですが、毎日毎日 娘さんが手を握りながら呼び掛けをしたり 手や足を撫でられていたそうです。
    会話はまだ難しいですが 近くに行くとニコニコしながら私に手を振ってくださいます。
    『元気になって良かった ❤』

    私も母親を早く亡くしたので 今こうして施設にいる100才近いおばあちゃん達は母親だと思って話しかけています。

     
    ★『ボーッ楽!』暫くお休みなんて 寂しいですが、飛騨市観光大使のお役目をしっかり果たしてもらい また皆さんと
    バスツアーやライブで飛騨市に行ける事を楽しみにしていますね (*^ー^)ノ♪

    1. クリープってぼくもハートさん同様、ついついお父ちゃんとお母ちゃんを思い出しちゃいました。
      炬燵の上のお盆に、インスタントコーヒーにクリープと角砂糖が、いつも用意してあったものです。
      『ボーッ楽!』も、3/12と3/19、そして3/26の3回となります。
      ぜひお聴きくださいね~っ!

  3. 空元気…
    癖のように そうしてしまう事って よくあります。
    心配させたくないって気持ちもあるけど 自分自身に暗示をかけてる場合もあったりして。
    不思議とそれが成功する事もあるんですよ。

    1. そうですとも!
      どんなときも、空元気でも、笑い飛ばせば「福」も巡って来るはずですよねぇ!

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