「転生の追憶」12話

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「転生の追憶」12話

◆   ◆   ◆

ペニンシュラホテルのタワー棟、最上階のバーラウンジは、国際色豊な喧噪でむせ返っている。英国領の時代が終り、中国に返還されたといえども、香港の夜の華麗さは何一つ変わってはいない。

写真は参考

窓際の席には、カクテルで祝杯を重ねる美恵と志津絵の姿があった。

数人の男女に囲まれ、窓際のテーブルに一人の日本人がやって来た。

「ねぇちょっと、あれ・・・宮脇課長じゃない?」志津絵は危うくカクテルグラスを放り出しそうに驚いた。

「そう言えば、契約でこっちに来てたんだっけ」美恵は週末の職場での会話を思い返した。

「でもさあ、宮脇課長って、見た目は風采が上がらないけど、あれで結構やり手って役員の間じゃ評判よ」志津絵が秘書課のお局と呼ばれ、若手男性社員から最も恐れられていた由縁だ。

「結構面倒見がいいのよ」美恵は宮脇のテーブルに目をやった。

宮脇は大きな身振りで、英語と広東語を使い分けながら、取引先の外国人たちの笑いを誘っている。

table trip

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「転生の追憶」12話」への2件のフィードバック

  1. 香港へは2度行った事がありますが
    会社の慰安旅行で行った時の話
    当時は髪も長かったので、
    格安ホテルなのか、部屋にはドライヤーが無いと聞いていたので、
    世界中の電源に共通で使えるドライヤーをレンタルして
    髪の毛を乾かす為、ドライヤーのスイッチをon、と同時に
    電源が・・ヒューズが・・部屋だけなら良かったけれど
    自分達が泊まっているフロアーが真っ黒
    皆、廊下に出て「なんやなんや」と大騒ぎ ❢
    同じ部屋の同僚も私と二人して
    とぼけて「なんやなんや、どうしたんや ❢」
    と、そんな想い出があります。
    あの時、慰安旅行に行った、みんな、
    ドライヤーでヒューズを飛ばしたのは・・
    私ですぅ!
    追伸・・
    後で聞いた話、ホテルのフロントでドライヤーを借りられたそうです。

    1. 旅の恥は搔き捨てですねぇ。
      それもこれもひっくるめて、思い出じゃないですかぁ!

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