「ギヤマンの欠片(かけら)」No.8

6月19日(月)のブログで、ぼくから緊急発表があります!是非ともご覧くださいネ‼

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

まずはぼくの楽曲「花筏」をお聴きいただきつつ、物語の世界をお訪ねいただければこの上なく幸せです。

「ギヤマンの欠片(かけら)」No.8

「なぁに、お届け物もこの通り、無事のようだ。ご隠居さんがこうも深々と、頭を下げられたとあっちゃあ、しかたねぇや。でもなあ、てめえら。お武家様気取りで、分不相応な言葉なんか使ってやがると、その内に袋叩きにされちまうぞ。よっく覚えとけ!」

辰吉は、呆然と立ち尽くす小僧と手代を、叱り飛ばした。

「申し遅れました。手前は深川で船宿を営みます、信濃屋の番頭、惣兵衛と申します。こちらは喜八お坊ちゃま、そして手代の定安にございます。此度は、不快な思いをお掛けいたしました」

写真は参考

再び惣兵衛が、頭を垂れようとするのを辰吉が遮り「こっちも気がみじけぇんで、ちょいと言葉が過ぎちまった。申し訳ねぇ。あっしは、神田明神町の金接ぎ職人、辰吉でさ。じゃあ、あっしはまだ、お届け物が残ってますんでこれで」

「私たちも、先を急ぎますので。ではこれにて」

武家屋敷に囲まれた脇道に、惣兵衛と喜八郎が連れ立ち先を行き、少し遅れて定安が後を追う。

写真は参考

辰吉が脇門から振り返ると、手代も辰吉同様、純白の絹織物に包まれた、大きな箱を大事そうに抱えていた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「ギヤマンの欠片(かけら)」No.8」への4件のフィードバック

  1. 京都にある東映太秦村へ行った事がないけど
    どんな感じ?
    一度ロケって見てみたい ❢
    表は画面で見られるけど
    裏は見れないから少しだけ見てみたい・・

    1. ぼくも残念ながら、一度も行ったことがありません。
      って、それほど行きたい場所で無いんですねぇ・・・。

  2. 今日 娘は 一番仲の良い友達と福岡に出発しました。夕方から福岡Yahoo! JAPANドームで『SnowMan』のコンサートがあるからです。
    まさか福岡のコンサートチケットが当たると思ってなかったらしく…
    飛行機やホテルの予約をしたりと大変だったようですが 開演前の今この時間 娘達が楽しそうに待ってるんだろうなぁ〜と思うと 私まで嬉しくなります( ◠‿◠ )
    私が最初に行ったコンサート…
    アグネスチャンでした。小学生の頃住んでた刈谷市でコンサートが行われ 妹と見に行く事に。可愛い!って思ったのを覚えてます。
    ちなみに オカダさんは学生時代にどなたかのコンサートに行った事がありますか?

    1. そうですねぇ、ぼくは故山平和彦さんのキャラバンコンサートばっかりでしたが、名古屋の当時の名前で言う市民会館の大ホールであった、吉田拓郎さんとか猫とかのコンサートだったような!
      ぼくもいつか市民会館の舞台に立ちたいものだと、恐れ多い夢を抱いたものです。
      今はもっぱら、自転車で市民会館の裏口の搬入口を通ったりしますが、「いつかぼくだって、このホールの舞台に立ってみたいんだぁ」って、自転車を漕ぎながらそう呟いたりしています。
      でも、でも、頑張っていれば、もしかしたらもしかしたら、それだって夢じゃないかも知れないんだと、裏通りを通りながら思っています。
      だってどんなに見果てぬ夢であったにせよ、諦めさえしなけれりゃあ叶わないとは限らないですものねーっ。

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