「100ユーロの土産」④

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「何さらすんや!ワレっ!」。

参考

不意に私の口を突いて出たのは、お国訛りのドスの利いた関西弁の大声。

驚いたのは中東地域出身と思われる男の二人組み。

一人がコインで気を引き、その隙にもう一人が私の背後から財布を抜き取ったのだろう。

奴らは電車のドアから抜け出し、ホームへ1~2歩踏み出したところだった。

写真は参考

だが私のなりふり構わぬ関西弁の罵声に驚き、一瞬歩を止めた。

少なくとも私にはそう見えた。

やっぱりいざと言う時は、通じようが通じまいが母国語で捲くし立てるに限る。

そう一人ごちていると、奴らは一瞬振り向き、私目掛けて財布を投げ込んだ。

写真は参考

「メルシー」と一言を添えて。

私も妻も、何がどうなっているのかさっぱり分からず、キツネに摘まれたようにただただ呆然と。

写真は参考

その隙にドアが閉まり、地下鉄は再びパリの地中へ続く漆黒の闇へと走り出した。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「100ユーロの土産」④」への2件のフィードバック

  1. 息子達のいろんな場面(突如ダッシュなど)では大声を出せるのに 自分にとって危険な場面だと 咄嗟に大声って なかなか出ないかも知れません。
    でも 自分で身を守る為には必要な事。
    常々防犯ブザーを持ってはいるんですけど やっぱり まずは大声ですね!

    1. いざって時に大声を張り上げられるか、ぼく自身も疑問です。
      でも見栄もかなぐり捨ててでも、危険を回避する大声を張り上げなきゃいけませんよねぇ。

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