7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.52

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 in C♭」無事に終了いたしました。誠にありがとうございました。

「待って!もうこれ以上撃たないで!」。

木乃葉は、両腕を真っ直ぐ水平に伸ばし両足を開き、「大」の人文字のような格好で、狙撃班の銃口の前に立ちはだかった。

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「コンチャンの腕の傷は、ママにお薬塗ってもらえば、直ぐに治っちゃうよ。でも、熊さんやトラさんの心にできた傷は、もう治らなくなっちゃうんだよ。もう人間のこと、誰も信じられなくなっちゃうんだよ」。

ライフルの銃口が下げられた。

木乃葉の前にもう一つの影が立ちはだかった。

「お願いです。どうか熊のテディもトラのティグも助けてやってください。トラのティグのお腹には、赤ちゃんがいるんです。ですから、どうか命だけは!」。

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麻美は狙撃班の前にひざま付いた。

「そうか!熊のテディは、トラのティグのお腹に赤ちゃんがいるって知ってたんだ。だからあんパンだって自分は食べないでティグにあげてたんだ」。

「大」の字の状態で立ちはだかる木乃葉の真横に、熊が仁王立ちのまま歩を進めてきた。

写真は参考

パンパーン

乾いた銃声がヘリのエンジン音を切り裂いた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.52」への4件のフィードバック

  1. 今、岐阜市内は市議選で・・
    綺麗?な鶯嬢の声でうるさくて仕方がない!
    お願いします、お願いしますって
    当選したらしたで、知らんぷり!
    ワシが当選したら、街角に立て
    皆様のお蔭ですと感謝をのべる!
    残念な事に立候補はしてないけどねぇ・・

    1. 選挙戦も終盤に突入すると、選挙カーのスピーカーの音量が日増しに大きくなりませんか?
      ウグイス嬢の声もしわがれちゃって!
      でも落ち武者殿が市議選に立候補されたら、ぼくだって清き一票を惜しげも無く投じちゃいますよー!
      って、エリア外で選挙権が手に入らないやーっ。

  2. あ〜 読んでしまった…
    泣きそう…
    心の傷って いつまで経っても治らないんです。
    なんでなんだろう。
    いろんな方法で癒そうとして 少し傷が薄くなってきたと思ったら また抉られて さらに深い傷に。
    普段は蓋をしてるから忘れてるんですけどね。
    自分にとって 素敵な事を見たり聴いたり触れたり感じたり…
    これを何十倍も積み重ねていけば いつの間にか傷も瘡蓋になるのかも知れません。
    な〜んちゃって( ◠‿◠ )

    1. 心の傷だって、素敵な思い出と言う魔法の膏薬を摺込み続ければ、傷跡も薄れてゆくはずです。
      樹木が負った幹の傷口を、長い年月を積み重ね樹皮が何層にも覆いつくして瘤のようになるように。

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