7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.39

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 in C♭」2023.04.16開催

ガサガサ、ガサガサ、ザザザザザーッ

「ウッ・・・」。

岬の突端。

写真は参考

立入禁止の柵を乗り越えた茂みに、身を潜めていた裕也が小さな声を漏らし、大きな身体をさらに畳み込んだ。

写真は参考

既に鬼役のモッくんパパと美代が、間近に迫っていると裕也は感じた。

「シーッ!」。

茂みの草の間から、基喜が顔を覗かせた。

「なっ、なんだ基喜か・・・」。

「エヘヘ。びっくりした?」。

「馬鹿野郎!脅かすなよ」。

「エヘヘ。鬼に見付かったかと思った?」。

「うるせえ。お前こそなんでこっちに来んだ、もっと別の場所に隠れろよ!ほらっ、さっさとあっちへ行けよ!」。

「だってオレは、最初っからここに隠れるつもりだったんだもん。それなのにお兄ちゃんがここへ来ちゃったんじゃんか」。

「あっ、そうか。とかなんとか言っちゃって、本当はお前、怖くてしょうがないんだ。それで俺の後、付いて来たんだろう」。

「へっ、ちがうわいッ」。

「怖いなら怖いって正直に言ったらどうだ。そしたらここに匿ってやったっていいんだぜ」。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.39」への8件のフィードバック

  1. 子供の頃の外遊びは 専ら “缶蹴り” をしてたので 隠れるんじゃなくて とにかく目を凝らして 今か今かと走り出そうとしてる仲間の様子を見たり 鬼役の子が隙を見せる瞬間を見逃さないようにしたり…( ◠‿◠ )
    鬼役の子が背中を向けたりした時に そ〜っと近付き 思いっきり缶を蹴る瞬間の何とも言えない感じ。
    ワクワク ドキドキ スリリング
    時間が経つのも忘れ ずっと遊んでたものです。

    1. ぼくも子どもの頃、缶蹴りに没頭したものでした。
      今のようなアルミ缶だったら、もっともっと遠くまで蹴っ飛ばせたでしょうねぇ。
      当時はスチール缶でしたから、親指の先が敗れたズックで蹴ると、結構痛かった覚えがあるほどです。

  2. 今年の桜は天気も味方したのか
    いつもより長く咲いているような・・
    今朝の散歩コースは一面
    レッドカーペットならぬ
    ピンクカーペットで本当に綺麗
    68歳の老人は不釣り合いな光景でした。

    1. 確かにその落ち武者殿のお姿を想像すると、ちょっとロマンチックとは言えそうにないかも(笑)
      黄昏れた後ろ姿に桜のピンクのカーペットはちょっとねぇ・・・。

  3. 線路と行きすぎる電車の写真を撮ってみようと 山あいのホームの外を急いで歩いたら いままで気をつけながら歩いていたジャリ石の中からソフトボールくらいの丸い石を 左足のつま先が軽く掬い上げてしまい そのまま その石の上に左足が乗りよろけて右足を低いフェンスにぶつけてしまうとゆう なんとも 「あらら」の世界に入り込んでしまいました。
    オカダさんのLiveの開催を知って
    胸が「ドキドキ」してましたけど やっと「ドキドキ」がおさまって来たらこんな事です。

    1. あらら、そりゃあ災難でしたですねーっ。
      大丈夫ですか?
      どうかどうか早く治りますように。

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