
「あれっ、検問だ」。

「なんで?こんな山の中の一本道で」。
「何か大事件でも・・・」。
「ちょっとあなた。それよそれッ!明日の朝刊に載るはずの?」。
フロントガラスの正面で回転するパトカーの赤色灯が、パパとママの不安を一層かきたてた。
「すんませんなあ。こっから先は、通行止めなんさ!」。
パパが運転席の窓を開けると、中年の警察官の声が飛び込んできた。
「なっ、なにかあったんですか?」。
不安げにパパが尋ねた。
「なんでもなあ、サーカス団の熊と虎が、移動中に脱走しよったみたいで、この先の岬の方へ逃げ込んでしまったようなんさ。それで今し、岬に続くこの道を封鎖して、猛獣の捕獲にあたることになったんさ」。

「娘が、娘が岬のキャンプ場に向かったんです。何とか、何とかここを通していただけませんか?」。
ママが運転席に身を乗り出す格好で警察官に迫った。
「そう言われてもなあ。この先は非情に危険やしなあ・・・。それにさ、道路封鎖は県警からの命令なんさ・・・わし一人の一存では・・・ちょっと、なんぼなんでもなあ・・・」。
警察官はしどろもどろと口篭った。
「じゃあ、何とか県警に確認を取って下さい。お願いします。大至急!娘の、一人娘の大切な命が掛かってるんです!」。
パパは車から降りて警察官に向かって深々と頭を下げ続けた。

「困ったなあ・・・。じゃあ、ちょっと無線で署に指示を仰ぎますんで、そこで待っとってもらえますやろか」。
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以前、飲酒運転の検問に遭遇した事がある。
警察「チョットこの器具に息を吹いて下さい。」
私「なんで?」
警察「チョット、アルコールの匂いが・・」
私「まさか!酒の場には行ったけど一滴も呑んでません」
と、まぁ⤴警察とすったもんだ。
要は、服に若干アルコール臭が付着していて匂ったのです。
しかし、今考えると「あいつらどんだけ酒呑んだやろう」
あん時は、後ろめたさが無かったけど
妙にドキドキしたもんです。
アルコールの移り香なんてあるんですねーっ。
ってか、その酒場では半端ないほど飲んべえばっかりに取り囲まれてたんじゃ?
しかしそのわずかな酒の匂いを嗅ぎ分けるお巡りさんの嗅覚の方が犬並だったのかも。
夜の山道って 尋常じゃないぐらい暗いですよね。普段見ている暗さじゃなくて 深い深い黒色。
昼間の山道を車で走ってても 早く抜け出したい!って思うのに 夜だと ずっと続きそうな気が…。
でも 子供の頃 九州に帰り 従姉妹達と山の中を歩いたり 川遊びをする度に 動物もそうだけど それ以外の何か不思議な生き物が飛び出して来るんじゃないかって ドキドキワクワクしたものです。
夜道は確かに怖いものですよねぇ。
ちょっとした葉擦れの音でさえ、ビクっとしちゃうほど。
魑魅魍魎に取り囲まれているかのように。