7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.26

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 in C♭」2023.04.16開催

とても残念ながら、お客様にもそれぞれご事情があり、2席キャンセルが生じました。もしお出掛けになろうかなってお考えの方がまだおいででしたら、ぜひご参加いただければ幸です。お問い合わせは、メールで、herakozu@yahoo.co.jp「オカダミノルほろ酔いLive 2023」係までお気軽に! Liveの詳細は、3月16日のブログをご参照願います。

「おおいっ、みんな!ちょっと聞いとくれ!」。

お腹の大きく突き出した団長が、大声を張り上げた。

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衣装を着替えたり、大道具や小道具の撤収を始めていた団員の手が止まった。

「これから今夜中に和歌山の勝浦に移動するんだが、猛獣車担当の貫太郎が急に盲腸炎を引き起こして、入院しちまったんだ。だから悪いんだが、代わりに古木、おめえが運転してっちゃくれねぇだろうか?」。

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「ああ、俺はかまわねぇぜ、団長!」。

卓磨の父、古木満が答えた。

「そうか、すまねぇなあ」。

「じゃ、じゃあぼくも父ちゃんと一緒に乗って行く!あっ、だったら・・・ねぇ麻美お姉ちゃんも一緒に、ネッネッ」。

卓磨は麻美に駆け寄り、麻美の両手を握り締めた。

「まっ、いいだろう。麻美はタッ君の母親代わりみてえなものだもんなあ」。

団長は卓磨の頭を軽く小突いた。

「さあ、卓磨も麻美もとっとと乗った乗った!」。

満は、卓磨と麻美を助手席に乗り込ませ、トラックの後部へと回っていった。

「古木さん、熊と虎の檻、施錠確認しました」。

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「本当だろうな、ケン。おめえの言う事はあてになんねぇからなあ?」。

「大丈夫ですって。もう年季が入ったオンボロの檻ですが、鍵だけは新品を2個ずつ使ってしっかり施錠しておきましたから」。

「ところで、こいつらの餌は?」。

「ああ、餌ならこの荷台の一番後ろの段ボール箱の中に入れてあります。でもショーの前に少し与えておきましたから、これは勝浦に着いてからでも大丈夫だと思います」。

「さあ、みんなに遅れないように出発だー!」。

満は運転席でシートベルトを締めながら気勢を上げた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.26」への2件のフィードバック

  1. 桜も咲き始め・・
    今が一番、身体に優しい季節かも?知れません!
    オカダさんがライブやる頃には・・
    桜も風に舞って終わっている頃でしょう!
    今年も桜が見られて良かった。
    そして、オカダさんのライブも観る事が出来そうで良かった!

    1. 桜は開花し散り初め、やがて葉桜になるまで、その時々を愉しませてくれるものです。
      そう言えば、思わず桜餅を買ってしまいました。
      ウグイス餅にも惹かれながら・・・。

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