
「お嬢ちゃんもバスに乗るんかい?」。

「うん!・・・でもどこへ行けばいいのかわかんないの?」。
「なんじゃい、それは?」。
老人は、木乃葉が握り締めている新聞の切り抜きを指差した。
「これ?・・・新聞だよ」。

木乃葉はそう言うと、新聞を老人に差し出した。
「なになに・・・三重県英虞湾のキャンプ場に熊と虎が・・・」。
「エエッ?!」。
「一家5人が襲われたって・・・」。
「な、何でおじいちゃん・・・それが読めるの?」。
「アッハッハッ。そりゃあわしじゃて、尋常高等小学校には通ったからのう」。
「ううん、そうじゃなくって。そこに書いてある事が、ママにもお菓子屋のおばちゃんにも、違うことに見えるんだって。だからママはコンチャンの頭が暑さで変になっちゃったんじゃないかって言うの!でも・・・おじいちゃんには、コンチャンと一緒のように見えてるんだよねぇ!」。
「コンチャンと一緒のように見えるとなあ・・・。しかしそれが何か大変な事なのかい?」。

老人は鼻先でズリ落ちそうになっている眼鏡を掛けなおしながら、木乃葉の顔を見つめた。
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最近、公共交通機関、バスとか電車乗ってないな~~ぁ⤴
まぁ⤴コロナ禍だったから仕方ないけど
バスツアーだって以前は
毎年のように「久能山のいちご狩り」に行ってたけど
石垣いちご、美味しかった。
ちょっとイヤらしい話ですが
バスツアー、コロナ禍になる前は一万円でお釣りがきたけど
今、お値段が・・⤴
下呂のお安い宿「湯○リゾート」で一泊出来るもんねぇ!
確かにモノの価格やらライフスタイルなど、それに消費者自体の価値観も、コロナ禍で様変わりですものねーっ。
でも意外と身近にも、今まで目にも入らなかった、いや目にしても心動かされなかった、そんな小さな小さなことに改めて気が付いたり、これまでと違った視線で見つめなおすことが出来ているのも、コロナ禍の副産物のような気がします。