「 世界家紀行」②

04.5.14中日新聞三河版フジケン連載広告掲載

「お伽の国の小さな家」

オランダの都市から車でわずか、ザーン川沿いの小さな集落。

写真は参考

お伽の国を想わせる船小屋のような小さな家があった。

天井はぼくら日本人から見ても、驚くほどに低い。

皆一様に背の高いオランダ人には、何だかとても窮屈そうだ。

写真は参考

でも家族皆が何不自由なく、屈託の無い笑顔を川面に浮かべる。

部屋の中を覗き込んでみた。

小綺麗に片付けられた小さな居間の片隅には、カーテンで仕切られた中に箱型のベッド。

昔のオランダではよく見る光景とか。

写真は参考

何だか貧しかった昭和の時代の「お茶の間」が思い浮かんだ。

折りたたみ式の卓袱台(ちゃぶだい)

時には家族の夕餉(ゆうげ)飯台(はんだい)となり、或る時は勉強机にも化けた。

銭湯から戻ると卓袱台は、跡形も無く折り畳まれ夜具が占拠。

やがてお茶の間に家族の寝息。

静まり(ふけ)る夜気が、微かに揺れた。

写真は参考

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「 世界家紀行」②」への8件のフィードバック

  1. 何か?メルヘンの世界
    記念写真とか映えそうでイイですねぇ!
    けど、実際に生活はムリかな~ぁ⤴
    外観は家に入れば分からないけど
    部屋はバービー人形が住むような感じが・・チョット⤵
    出来れば部屋には何も置きたくない
    ソファーとテレビ後チョットしたテーブル
    お掃除ロボットが自由に行き来、出来る部屋

    1. 考えて見ると、自分の年齢に応じて、住まいの好みも変わってくる気がします。
      こんなペンションなら泊まって見るのも良いものですよねぇ。

  2. 倹しい家ながら、生活を楽しんでいるようにお見受けします。運河の国と言われるゆえんか、小川が縦横に流れていますね。私らには分からないような環境に身をおいて生きてござる、と感心しました。

    1. 何と言っても岐阜県は、水の都ですものねーっ。
      県境を渡る木曽川、天下の清流長良川、そして西の県境には揖斐川と。
      それ故、山と川の恵みたるや、素晴らしいものです。

  3. 私が嫁いだ家は 洋間一部屋以外 全て和室。運ぶと重〜い座卓あり(笑)
    就寝前まで長男が過ごしてた和室に 私用折り畳みベッドを出し 長男用として 布団を敷く。
    起床後は その逆を…。
    歳を重ねると その労力は大変なわけで。でも 長男にとっては 夜以外にその部屋に寝具があってはいけない。
    昔ながらの風景だけど 体力には勝てないのだ!

    1. そうんなです。
      若かった頃は何でもなかった事が、齢を重ねると大変な重労働となっちゃって…。
      でも現実から逃れることは出来ませんから、それなりに手を抜いて、見て見ぬ振りをして何とかかんとかやり過ごしている気がします。

  4. オランダに遊びに出かけた気分で一日元気に過ごす事が出来ました。
    素敵な外観ですよね。
    オランダは小学校の国語の教科書に載っていた 堤防にあいた穴に自分の腕を入れて洪水になるのを防いだ少年の物語と
    高校の時にサッカー同好会が出来て 顧問の先生がオランダサッカーが好きで オレンジのユニホームなんやと〜と聞いた覚えがあるくらいだったので こんなにも 可愛らしい外観についつい惹かれてしまいました。

    1. しかし世界は何処までも果てしなく広いものですよねぇ。
      その土地土地に応じて、色彩感覚も随分と違うものです。

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