毎日新聞「くりぱる」2004.2.29特集掲載⑦

素描(スケッチ)漫遊(まんゆう)(たん)

「池下囲碁クラブ」

静まり返った入口を、そっと開けると32の眼に、ぼくは射すくめられた。

次の瞬間、16人の棋士たちは、何事もなかったかの様に、再び静かに碁盤へ眼を伏せた。

碁打ちたちが、新たな対戦相手の登場かと、一瞬気色ばんだのだ。

しかしそれにしても、想像していた紫煙渦巻く碁会所の雰囲気とは、ずいぶんとかけ離れた印象だ。

写真は参考

対戦席は1組ずつ籐製のソファセットが配され、奥には座敷と、洋風リビングがゆったりと構えられている。

「去年急に兄が他界して、碁にまったく疎い私が席主のはめに。でも周りの方達に助けられて」。

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千種区池下の池下囲碁クラブ、足立千代子さん(65)は、碁を心から愛した兄の志を継いだ。

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「どうしても年配の方も多いでしょう。だから失礼ですけどって、血液型と掛かり付けの病院を伺っとくの」。

元々、京懐石の店を切り盛りした美人女将だけあって、心配りには余念がない。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「毎日新聞「くりぱる」2004.2.29特集掲載⑦」への8件のフィードバック

  1. 囲碁、将棋
    ルール さっぱり?わかりません ❢
    テーブルゲームは全く??
    トランプだって、えっ?元大統領ではありませんよぉ(あまり面白くないねぇ)
    ババ抜き、7並べぐらいか出来ません。
    囲碁だって五目並べじゃないでしょう。
    大体、子供の頃、家の中で遊ぶなんて事なかったしねぇ⤴
    それこそ、カラスが泣こうが叫ぼうが暗くなるまで遊んでいたから
    冬だって「子供は風の子」なんて言ってたくらいで
    鼻水垂らしながら外で遊んでいたもんねぇ
    今となっちゃあ、暖房の効いた部屋でまったり
    って感じです ❢
    はしゃぎ回る67歳もどうか?と思うけどねぇ⤴

    1. ぼくも囲碁は、まったくもってチンプンカンプンです。
      将棋もハサミ将棋がやっとこさってな感じで、情けない限りです。

  2. 「だから失礼ですけど 血液型とか…」のくだり 申し訳ないんですけど クスッと笑ってしまいました。
    でも 有り難い事だし気配り心配りだなぁ〜と頭が下がります。
    私事ではありますが 先日 退院した父が施設に戻った翌日 粗相をしたらしく その後 きれいにして頂いた時 スタッフさんから「大丈夫!すっきりしたね!やっと退院出来たんだもんね!」と言って貰えたようで 父は 本当に感謝し 自ら両手でスタッフさん達の手を握り「ありがとう」と言い続けたそうです。
    その事を聞いて スタッフさん達に対し そして 感謝を伝える事が出来た父に対して もう嬉しくって素敵過ぎて 拍手しながら泣いてしまいました。
    私もまだまだ頑張らねば…と思います( ◠‿◠ )

    1. そうでしたかぁ!
      何はともあれ良かったですねぇ。
      飾らない素直な心で、感謝の意を伝えるのって素敵ですよねぇ。

  3. 囲碁は無いですが、五目並べならやった事はあります。遠い昔の事ですけどね。

    1. ぼくも、なごやンさんとまったく同じです。
      そう言えば五目並べも三目並べも、娘がまだ小さかった時に遊んだくらいで、もうずいぶんやってませんねぇ。

  4. 回した
    ハサミ将棋も懐かしいですね。将棋の駒の入った箱を伏せて箱をとり将棋の駒の音をたてないように スッ〜と将棋盤の中央から引いてくる使い方をしていました。中学生の時には将棋クラブは大人気でしたよ。

    1. ぼくもそのゲームよくやったものです。
      でもなかなか難しいものですよねぇ。

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