今日の「天職人」は、愛知県半田市の「生せんべい職人」。(平成22年8月28日毎日新聞掲載)
お宮参りのお土産は 知多の名物生せんべい 今日はどうして食べようか 家に着くのが待遠しい ぼくは黒いの剥がし取り バナナを巻いて頬張れば 姉はリンゴを白で巻き 半分食べてもうやいこ(美濃・尾張弁=わけあう)
愛知県半田市で昭和5(1930)年創業、生せんべい一筋の総本家田中屋。三代目の田中純一さんを訪ねた。

子どもの頃、初詣の目当てと言えば屋台。
お参りなんてそっちのけ。
参道の屋台を取り囲む、晴れ着の人垣に目を奪われてばかりだった。
だから神も、そんな不心得者には手厳しく、未だろくなご利益を与えては下さろうとしない。
所詮身から出た錆か。
それはそうとして、初詣の帰り道、おねだりが功を奏し、予てより気に掛かっていた「生せんべい」を買ってもらった。

せんべいと呼ぶ以上、甘辛の醤油味にパリポリとした食感がまず浮かぶ。
そう思い、疑うこと無く口にした。
するとその瞬間、これまでの先入観が、ものの見事に打ち砕かれてしまったのだ。
「まあ、ういろのような、生八橋のような食感ですから」。
そもそも生せんべいは、今を遡る450年前。
桶狭間の戦いで、今川を討った織田軍に押され、知多へと逃げ落ちた徳川家康が、空腹を満たすため、焼く前の生せんべいを食ったことに端を発するとか。

「昭和の初め頃は、農家の副業として作ってたみたいで、家の祖父もオート三輪に積んで、内海の海水浴場へ、売りに出掛けたそうです」。
純一さんは昭和42年、3人兄弟の長男として誕生。
金沢の大学を出ると、そのまま醤油垂れ煎餅で有名な菓子屋で修業。
2年後に家業に戻り、生せんべいのイロハを学んだ。
「最初の頃は、餅の蒸し方と、砂糖の混ぜ方ばっかり」。
祖父が自ら昭和の初めに考案したという、練り機や切断機、それにローラーに囲まれながら、三代目の宿命を痛感。
平成9年、大府市から美由紀さんを妻に迎え、三女に恵まれた。
創業以来80年、当時の味と製法を守り抜く、田中屋の生せんべい作りは、毎朝夜明けと共に始まる。
まず米を製粉し、水を混ぜて蒸し上げる。
次に餅の中に、白色は上白糖に蜂蜜、黒色には黒砂糖を混ぜて練り、薄い板状に伸ばして乾燥。
それを3枚重ね、タイルほどの大きさに切断し、上から黒、白、黒の順に合わせて包装。

毎朝3時間ほどを費やし、2000枚を仕上げる。
保存料や添加物は一切加えられない。
「30年ほど昔は、日持ちも3~4日でしたが、今はビニールでピチッと包装してますから、10日は日持ちします」。

最盛期は、県内の主な神社が初詣客で賑わう正月。
「生せんべいは、3枚重ねを1枚ずつ剥がすのがこつ。昔のお客さんからは、剥がしにくいと直ぐに苦情が来て。理由は昔に比べ、コシヒカリも使って、米を良くした分だけ、粘りも出るからです」。

子どもの頃は白黒を重ね、「の」の字に巻いては遊び、飴玉代わりに食べたとか。
耳朶みたいに柔らかで、ほんのり甘い生せんべい。
クルリと巻いて頬張れば、幼きあの日の味がした。
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ほぉ〜、由来は桶狭間の戦いでしたか!
ういろうの薄いものだと、ずーっと思ってました。お恥ずかしいですぅ!
確かに小さい頃から、参道の生せんべいと生姜糖は、お馴染みさんでしたね。
ここで拝見するオヤツは、みーんな今!食べたくなってしまって、困りますぅ。
ちょっと食べても身になるお年頃デス。
確かにカロリー控え目じゃないと!
ぼくの場合、お酒のカロリーがありますから、なおさらです!
子供の頃好きで、犬山に行った時に買って貰っていた記憶です。半田で作っている物だと知ったのは随分大人になってからでした。あっ!特に黒色が好き⤴️
黒砂糖の生煎餅は、風味があってコクもあって美味しいですものねぇ。
懐かしなぁ~⤴
生せんべい
子供の頃、親と一緒にお千代保さんへ行くと必ず買って食べてました。
けど、子供心に何で柔らかいのに「せんべい」なんやろう?
と思ってました。
今は、しっとりもともちとした食感の「ぬれおかき」が好き!
話変わるけど・・
どっかで聞いた事あるかも知れんけど?
来年は「オカミノファミリー桜の会」絶対やろぉ~⤴
そーだねぇー!
ワクチン打って、マスク無しだよ!
あっ、ズラも駄目だからねぇ!
❖ 生せんべい ❖ って名前だったんですね〜 !!
母の実家が碧南なので 手土産で頂いたりして よく食べていたのに 落武者殿みたいに『 何でせんべい? 』なんて 思わなかった 〰〰 (‘◉⌓◉’)
24日 岐阜公園廻りを散策
花見してきましたよ❣️
1年ぶりに 今年はルールを守り 密にならないよう 友達とも 2メートル空け 桜の下で久しぶりのランチは テイクアウトした花見弁当 (◍•ᴗ•◍)❤
つくしやぜんまいも入って 色とりどりで 美味しかった〜 ちっちゃな桜餅も入ってましたよ (◕ᴗ◕✿)
ビールを ぷっファー は してませんよ (◠‿◕)
時よりふわ~っと『さーくら風 ♪♫ 』
来年は ぜったいに ぜったいに『桜の会 』しましょうね〜 (◠‿・)—☆ ♫♫
ぼくも両親のお墓を参ったついでに、山門脇の大きな桜を愛でることが出来ました。
来年こそはみんなで満開の桜の下、プッハァと盛り上がれるといいですよね。
あっ!このお店 何度か行った事があります。ういろうは よく知ってるし大好きだけど 生せんべいなる物の事は知らず 知り合いに教えてもらってから何度か購入してました。
ほんのり甘さがあって あの食感が好きです。( ◠‿◠ )
いつもお店の帰り道 半田赤レンガ建物を見ながら「ビアホール行きたいなぁ〜」と呟いております(笑)
それって、兜ビールとかって言うんじゃあ?
あのレトロなレンガ倉庫って、味がありますよねぇ。
そう!カブトビールです。
昔々 ビール製造工場だった赤レンガ建物で 復刻したカブトビールを頂く事が出来るんです。
建物の中は 冷んやりとしてて 声が響き渡る空間。
夜ライトアップされた外観は ロマンチックですよ( ◠‿◠ )
ぼくは残念ながら、外観を拝見しただけで、中には行ったことも夜のライトアップも体験しておりません(泣)
「天職一芸〜あの日のpoem383」
「生せんべい職人」
懐かしくて 涙が出そうです。
ちゃんとした名前があったんですね。3枚に重なっていたとは気がつかなかったです。
うっ!
ちょっと 探してみたくなります。
いまでもちゃんと、ある所にはあるんですよ!
やっぱり懐かしく感じると、ついつい食べたくなりますものねぇ。