今日の「天職人」は、愛知県知立市の「大根切干買入所」。(平成20年4月22日毎日新聞掲載)
春の祭の炊き出しに 刻み人参お揚げ添え 切干大根煮しめれば ふやけて鍋にテンコ盛り 父は溜め息付きながら 毎年同じ愚痴を言う 「またも十日(とおか)は朝昼晩 煮物尽くしかありがたや」
愛知県知立市の大根切干買入所。大和屋商店の三代目店主、杉浦利治さんを訪ねた。

東海道五十三次、池鯉鮒(ちりゅう)宿(現、愛知県知立市)。
今となっては静まり返った旧街道だが、わずかに往時の名残を留めている。
「切干大根の決め手は、何といっても色白じゃないとかんわさ。ほんのりとでも赤こなったら終(しま)いだて」。利治さんは、荷受場に山積みされた切干大根を、手で掬(すく)い上げながら笑った。
「昔は大根切干って呼んどったけど、知らんとる間に切干大根になっとったでなぁ」。
大和屋商店の創業は明治末期。
「もともと切干は、尾張が本家本元だって。それが明治の終わり頃から、ここらの西三河でも作るようになっただ」。
宮重青首総太大根や長太大根が切干用として生産された。
利治さんは昭和16(1941)年、長男として誕生。
高校を出ると大阪の食品問屋で住み込み修業に。
翌、昭和35(1960)年には帰郷し、家業に従事した。
「ちょうど東京オリンピックから、大阪万博へと向かう時代だったわ。そんな頃はもう忙して忙して。冬場なんか毎晩夜中まで作業せんとおっつかんだぁ。放っといたら荷受場が、切干で山のようになって、足の踏み場もあれへんでかんわ」。
店の前には、切干を山積みにした農家のリヤカーや軽トラックが列をなした。
昭和41(1966)年、叔父の紹介で節子さんを妻に迎え、一男二女をもうけた。
切干大根は、生産者が畑から引き抜いた大根を洗い、専用の切干台で厚さ3㍉、幅2~2.5㍉にスライスし、それを天日で2日間寒晒しで乾燥させ、それを買入所に持ち込む。

「だいたい12月から2月にかけて、伊吹颪が吹きすさぶ厳寒の晴れの日が、切干に一番適しとるだぁ。2月を過ぎると大根がまずくなるでかんわ」。

買入所では農家から買い入れた切干を、業務用や一般家庭向けの用途に合わせ袋詰めを行い、取引先に向けて出荷する。
「まあ冷蔵庫が世に出てきてからは、年間を通じて出荷できるようになっただけど、冷蔵出きんかった昔の夏場は、それこそ『売り切れ御免』だったし、それに注文もあれへんかっただぁ」。
水に浸して戻した切干大根に、人参や油揚げにハンペンをさっと油で炒め、だし汁に砂糖と醤油で味付けながら煮上げれば、伝統的な庶民の一品が完成する。
「保存食の乾物だで、その地方地方で料理の仕方もまちまちだわさ。今は切干も乾燥機の時代だけど、あれはいかん。乾燥機で乾かすと大根の匂いが無くなってまうし、完全に乾燥してまうと水分が無くなって粉っぽくなるし。逆に生乾きだと、大根の糖分が出て赤なるで難しいって」。

厳寒の空っ風と太陽の陽を浴び、極限まで己が水分を絞りきる切干大根。
再び水に浸れば、新たな食感を宿し、えもいわれぬ味となり生まれ変わる。
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おはようございます。
・大根切り干し買入所のお話ですね。
・買入所では農家から買い入れた切干を、業務用や一般家庭向けの用途に合わせ袋詰めを行い、取引先に向けて出荷する所だったのですね。私は、知りませんでした。ブログで、勉強になりました。
・切り干し大根を、作るのは手作業なのですね。大根を、スライスしてから干すのですね。
・私は、切り干し大根好きです。美味しいですね。(具材)人参が入っていたら良いですね。
・オカダミノルさん今日11/23(月)お誕生日おめでとうございます。良い事有ります様に。お体を大切にして下さいね。
お祝いのメッセージ、ありがとうございます。
オカダさん、お誕生日おめでとうございます\(^o^)/
2020年は人生で忘れられない年になりましたが、普通に握手やハグが出来るその日までお互い乗り切りましょうね。
お祝いのメッセージ、ありがとうございます。
感謝感謝です!
普通の日々に戻れるまで、皆で頑張りましょうね。
おはようございます。切干だいこんの煮物って美味いですよね~この歳になるとほんとにシンプルな煮物が急に食べたくなる事がありますよ(笑)これってやっぱり「おふくろの味」が恋しくなるってことですかね~?切り干し大根ってやっぱり手間がかかってるんですね・・・美味しいものはひと手間もふた手間もかけないかんってことですな~ そうそう今日はオカダさんの誕生日ですね♪こんなおじさんからの祝福で申し訳ないんですけど お誕生日おめでとうございます~♪
切り干し大根も、他の煮物も、味付けや一緒に煮る具材も、各家庭ごとに異なるわけで、世界に一つだけのおふくろの味ですよねぇ!
もう二度と食べられないって思うと、無性に恋しくなる味ですものねぇ。
切り干し大根の煮物 よく作りますよ。
朝から 切り干し大根を水に入れて もどしておくんだけど 部屋中その匂いが充満したりして…(笑)
スーパーで 切り干し大根のサラダなどを見かけてからは サラダを始めとして炒め物や和え物に使ったりして ワンパターンにならないようにしてます。
三十年程前に 同僚と喫茶店でランチをした時に食べた 少し甘めの切り干し大根の煮物の味が忘れられず 作る度に思い出しながら味付けをしています( ◠‿◠ )
ps. オカダさん お誕生日おめでとうございます♡ とにかく身体だけには気を付けて そして 何気ない日々が暖かさや愛で包まれる一年になりますように。
あっ!こんどぼくも、切り干し大根でアレンジ料理を作って見よ~っと!
誕生日のお祝いメッセージ、心より感謝申し上げます。
お誕生日、おめでとうございます!
いつもブログのアップをしていただき、ありがとうございます♪
これからも、オカダさんらしく生きていってくださいね
(*^^*)
オカダさんのますますのご活躍を願っています★
お身体を大切になさってくださいね♪
オカダさんのブログへメッセージを寄せる人たちは、皆さん本当に心優しい方々ばかりですね!
オカダさんは、たくさんのファンの方々に慕われて、本当にお幸せですね★
何もかも、自ら失った喪失感を支えてくださったのは、ここに集う皆々様のお力の賜物でしかありません。
お祝いのメッセージ、誠にありがとうございます。
切り干し大根
好きやなぁ~~⤴
これだけでご飯三杯はいけるねぇ!
メタボのお腹にも優しいしいいね~~ぇ⤴
アッサリ顔のあたしには、こう言ったアッサリと胃に優しい食べ物が一番!
最近、歳取ったせいか?
肉より野菜の方が胃にもたれないから・・
でも、たまに無性に天ぷらが食べたくなるんですけど
最後にはやっぱり胃にもたれる!
困ったもんですぅ⤴
少々胃もたれしようが、揚げ物好きのぼくは、煮物よりもついつい脂っこいものに箸が伸びてしまいます。
元は「大根切干」だったのですね。初めて知りました。
家でもよく作ります。
家庭用の干物用の網に入れて干します。やっぱり、お日様に当てると栄養も甘味も増すような気がします。
先日は、お正月の茶碗蒸しに入れる勝栗も作りました。
干しモノ、けっこう楽しいです。
お日様の力って凄いですよねぇ。
でもそれを巧みに利用してきた、先人たちの創意工夫には目を見張ってしまいます。
「天職一芸〜あの日のpoem 276」
「大根切干買入所」
干し柿を吊るしたせいか 2階に切り干し大根が吊るしてある時もあって美味しかったなぁ〜なんてこの所思っていたので
切り干し大根のお話はとても楽しませていただきました。
それと いつの間にか大根切干しから切り干し大根になったとゆう所も
わかりやすかったです。
どうしてなのかとゆうと幼友達もいとこも私の名前が先のほうが言いやすいので10分違いの妹ですけど名前は先にまとめて呼ばれていました。
切り干し大根って、やっぱりおふくろの味の代表作ですよねぇ。
お家お家で、味付けも異なって、独特な一品ですものね。
オカダさ〜ん
お誕生日おめでとうございま〜す。
ありがとうございます。
いくつになってもやっぱり特別な日ですねぇ。
オカダさんこんにちは(^-^)/
切干大根は大好きですよ(^-^)
切干大根と人参と油揚げで醤油みりん砂糖だし汁でコトコト煮て美味しいですよね。ビールのつまみにもなるしご飯のお供に良いよね(^-^)
オカダさん遅くなりましたが昨日23日お誕生日おめでとうございます(*^ー^)ノ♪
また会える日を楽しみにしていますよ(^-^)/
お祝いメッセージをありがとうございます。
愛知県ももかさんが述べておられる切り干し大根の煮物、おふくろの味です。ただし、ウチは人参は入ってませんでした。また、大根を輪切りにして干した「関取印の切り干し大根」を味噌汁に入れていただいてました。オジイになったので歯を鍛えるために、再びいただきたいと思います。そして、遅ればせながら、オカダさんお誕生日おめでとうございます。無理されずに、みんなの心を潤わしてください。いつも、ありがとうございます。
お祝いメッセージ、ありがとうございます。
飛騨古川の凍み大根も、切り干し大根の部類でしょうが、煮物にするとなんとも言えぬ風味がして、急に食べたくなってきました。