「天職一芸~あの日のPoem 15」

今日の「天職人」は、三重県海山町の、「山部(やまべ)」。

始神(ししん)峠の 山踏みゆけば 山井の水が 疲れ労う                          尾鷲檜を 夏日の笠に 熊野詣の 蟻の巡礼       山子(やまご)唄いし 樵(きこり)唄かな 蝉も聴き入る 山彦節(やまびこぶし)よ             神々住まう 紀国(きのくに)の杜 山部の手塩 天下の檜

二百有余年続く山林業、八代目の速水勉さんを訪ねた。

「その土地の木が、一番その土地の建物に相応しい」。速水さんは、大工やハウスメーカーに持論を説き続ける。植林から八十年、高さ二十五メートル、太さ三十センチメートルに育って、ようやく尾鷲檜と銘打たれる。

「木を作るのが今は一番楽しいんです。子供と同じで、植えてから五~六年は一番人手がかかります。でもこの時期にいい加減に育ててしまえば、人間でも同じでしょう。やっぱり愛情をいっぱい注いでやらねば」。二百年以上に渡り、尾鷲檜と神々の住まいし森を守り続ける平成の山部は、立派に育った尾鷲檜を見上げた。

手入れの行き届いた尾鷲檜の山林は、檜が浄化した空気が満ちて、そこに佇んでいるだけで、とても癒されたものです。まさに「Mammy’s Forest」でした。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「天職一芸~あの日のPoem 15」」への5件のフィードバック

  1. おはようございます。山部(やまべ)さんのお話ですね。

    森林浴癒されますね。私は、ブログの写真で癒されています。オカダミノルさん本当に、マミーズフォレストですね。

    私は、尾鷲檜知りませんでした。 ブログで、知りました。 (林業)木を作るって事は、子供と同じ(子供を、育てる事と同じ)なのですね。木も人と同じですね。

  2. 手入れが行き届いてるのが よくわかります。呼吸をするだけで全てが浄化されそう( ◠‿◠ )
    季節と向き合い自然を相手にしながら 木を育て 守り続け そして 木の魅力を発信していく…
    大変なお仕事ですよね。
    なにより年月がかかるわけですから。

    1. 代々代々そうして山を木々を守り抜く姿なんて、途轍もなく格好良く思えたものでしたよ。

  3. こんにちは
    土地に合った材木で家を建てるのは至極の贅沢ですね。南には山の南面の、北には山の北面の材木を使うと良いと聞いたことごあります。和建築の知恵の深さに驚かされることが数知れずありますが、その基になる材木にも日本の知恵がふんだんに利用されていることと思います。

    こんな素敵な場所で速水さんの話を拝聴しながら、おにぎりを食べたくなりました(≧∇≦)

    1. 木と対話でき木の声を聴きとれる、そんな林業に携わる方や庭師の方々には、まったく感動させられますねぇ。

okadaminoru へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です