「天職一芸~あの日のPoem 3」

今日の「天職人」は、三重県尾鷲市の「鰤燻製職人」。

ヤサホラエー 誰が謡うか 尾鷲節           熊野古道を 濡らす五月雨               神を訪ねし 昔人 檜の傘に 雨宿り          八鬼山越えて 続く石段 修験行者の 苦行道      海鳥の 声につられて 振り向けば 煙りたゆたう    合ひ物の里 ノンノコサイサイ

これが大瀬勇商店の、鰤の燻製「かつおくん」です。どうですこの照り!

まるで鼈甲細工のような、酒盗の逸品です。思わず、「女将さ~ん、お銚子もう一本!」と、そんな声が聞こえるようです。

黒潮にもまれ、ほどよく脂の抜けた10kgほどの、高級寒ブリの素材を大切に、姥目樫と櫻のチップで燻煙・風乾を二週間強繰り返した、その手間と手数が鰤の燻製の味を高めるそうです。

尾鷲港に打ち寄せる波の音を三味の音代わりに、鰤の燻製に齧りつきながら、夜が更けるまで一献と洒落込んでみたいものです。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「天職一芸~あの日のPoem 3」」への9件のフィードバック

  1. おはようございます。鰤の燻製職人さんのお話ですね。鰤の燻製照りも良いしご飯のおかず(常備菜)に、なりますね。私は、鰤の燻製職人さんの事知りませんでした。勉強になりました。
    鰤は、塩鰤(焼魚)が、浮かびました。

  2. 三重県 鰹の燻製職人さんが作られる「 かつおくん 」見ただけで 日本酒が呑みたくなりました ~ (#^.^#)
    お取り寄せしようとネット検索して びっくり お値打ちなんですね !
    手間暇かかっているのに 有難いです☆

    友達が一時期 燻製にはまり できたて、あつあつの チーズやソーセージで ビールを ぷっ・ファ~ していました。

    1. ちびりちびりと盃を煽り、ちびりちびりと好みの乾きものを摘まむ。
      日本人の「間」なのでしょうか?そのまったり感って!いいもんです。

  3. その照りは なんなんだ〜^_^
    熱燗に決まりじゃないですか〜!
    古びたお宿の一室で こたつに入って ちびりちびり…
    ウ〜たまりませんね〜(笑)
    「かつおくん」物凄く手間暇かけて造られた商品なんでしょうね!

    1. ぼくが取材に伺った頃は、「ブリくん」と言う、燻製があったのですが、今HPを拝見すると見当たらず、「かつおくん」をブログではご紹介いたしました。
      「ブリくん」は、先代の代で終わってしまったのかも。

  4. ナイスな燻製ですね。
    これが肴なら、
    語らいがなくとも夜が更けるまで過ごせるかも。
    一献とはいかないので、
    「君を乗せた船」をBGMに燻製の写真を眺めております。
    悪くないぜよ (=v=)ムフフ♪

    1. 噛めば噛むほどに、口の中で味わいが変化していくのが、これまた堪りませんよ!
      しかし、良い艶ですよね。

  5. 富山の鰤寿司は毎年正月に食べますが熊野にはそんな酒の肴があるんですね。日本酒で一杯、至福のひとときですね。

ケペル・デラックス へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です