「フィナーレ」

いよいよ泣いても笑っても、2019年もあと2時間を切りました。

皆々様はどんな大晦日をお過ごしでしょうか?

ぼくはこの一年、色んな事がありすぎて、まさに喜怒哀楽がてんこ盛りでした。

でも何とか健康で、穏やかな気持ちで大晦日を迎えられたことに、心からただただ感謝するばかりです。

確かに失ったものもありました。しかし失ったもの以上に、数々の出逢いがぼくを勇気付けてくれた、そんな一年でもありました。そして何より、本当に大切な、人としての心の在り方を、改めて考えさせられ、教えてもらえた年でもありました。

先日のほろ酔いLiveで、冒頭ぼくが「ただいま~っ!」と叫ぶと、会場の皆様から割れんばかりの「おかえり!」の声。どれほどぼくの心が震えたことか!その一場面だけのために、ぼくの2019年はあったのかも知れません。

喜怒哀楽で埋め尽くされた今年の暦も、いよいよあと2時間足らずで、真新しい2020年の暦へと変わる、2019年のフィナーレです。

「喜」と「楽」は来年に携え、「怒」と「哀」は2019年と共に葬り去って、また新しい一歩を踏み出そうと思っています。

今年もご支援の数々、心より感謝申し上げます。

どうぞ皆々様の新年が、輝かしい年となりますよう、心より祈念いたしております。

今夜は、2019年もあと2時間足らずとなりましたので、「フィナーレ」を弾き語りでお聴きください。

「フィナーレ 」

詩・曲・唄/オカダ ミノル

粉雪が君の睫毛から 零れ落ちて頬伝う

君をなぜ愛したのか 別れが来ること知らないまま

 フィナーレは粉雪舞う 白いホーム二つの影

 終電が出るまでに 何か言わなくちゃ

 遠ざかるテールライト 赤い灯を揺らさないで

 小さな肩震わせた 君のようだから

駅前の見慣れた街さえ いつの間にか雪化粧

昨日まで寄り添い歩いた 二人の街が雪に煙る

 フィナーレは粉雪舞う 通い慣れた改札口

 終電が出た後の まっ白なホーム

 心だけがテールライト いつまでも追い掛けてく

 駅前にただ佇む 抜け殻のぼく残して

 フィナーレに粉雪舞い 駅舎の灯も今消え入る

 君とぼくの物語の エピローグですか

  心だけがテールライト いつまでも追い掛けてく

  小さな肩呼び止めて もう一度抱きしめたい

この曲は、ぼくが22~23歳くらいの、今から40年近く前の作品です。この曲が出来て間もない頃、どんなコンサートだったかもう記憶にありませんが、一宮勤労会館で初めて披露した覚えがあります。

バックバンドを務めて下さったのは、大先輩のセンチメンタルシティーロマンスの皆さんでした。ですからその時のステージで、センチの皆さんとデモ・レコーディングした「TOKYO SILHOUETTE」と「心の扉」を演奏したはずです。そんな頃この「フィナーレ」が出来たばかりで、当時リーダーだった告井さんに相談し、急遽ぶっつけ本番で演奏していただいた思い出があります。

そして不思議な事に、ぼくが15歳の夏だったかに、師匠であった故山平和彦氏のコンサートで、当時マネージャーだった銀次さんから、「ミノル、前座やってみるか?」と言われ、15分間の前座のステージを任されたのも、同じ一宮勤労会館でした。しかしその前座のステージは、惨憺たるものでした。ぼくも師匠たちを真似、ギターの弦を初めて張り替え、意気込んでステージに立ったはいいものの、弦を張り替えた後、弦を引っ張って伸ばしておかなければならないという、基本中の基本も知らずスポットライトを浴び、弦はますます伸び放題で、チューニングも制御不能。ぼくの初めての15歳の前座のステージは、舞台の真ん中で冷や汗をかきながら、必死にチューニングするのに悪戦苦闘し、最後はそのまま一言もしゃべれず、一小節も唄わないまま、緞帳を下ろされてしまったのです。そんな思い出深い会館で、今度はあのセンチメンタルシティーロマンスの大先輩方とご一緒とは、とても緊張したものです。

さらに前座の惨憺たるステージから確か2年後には、師匠の故山平和彦氏のバックバンドをセンチメンタルシティーロマンスが務め、鶴舞の名古屋市公会堂で公開レコーディングがあり、ぼくもバックステージで師匠のお手伝いをしながら、初めてライブレコーディング用のアンペックスの24chレコーダーをこの目にし、感動した覚えがあります。カセットテープの幅は3.81mmなのに対し、アンペックスの24chテープの幅は、4~5cmくらいあり、腰を抜かすほど驚いたものです。

ぼくの出来立ての「フィナーレ」を、センチの皆さんは即興演奏で、見事なまでに仕上げて下さったのです。ところが残念ながら、その時の録音は残されておらず、ぼくもどんな楽曲に仕上がっていたか、すっかり記憶から消えてしまっているのが、返す返す今となっては残念でなりません。

ここでもう一度、CDに収録されている、バンドアレンジの「フィナーレ」をお聴きください。

さあ、あと少しで2019年も終わります。いい事も悪い事もすべて呑み込んで、もう一歩前へ。自分らしく、自分の速度で。のらりくらりと、笑って2020年を迎え、また一年間の大半が笑って過ごせるよう祈りましょう!

★毎週「昭和の懐かしいあの逸品」をテーマに、昭和の懐かしい小物なんぞを取り上げ、そんな小物に関する思い出話やらをコメント欄に掲示いただき、そのコメントに感じ入るものがあった皆々様からも、自由にコメントを掲示していただくと言うものです。残念ながらさすがに、リクエスト曲をお掛けすることはもう出来ませんが…(笑)

今夜の「昭和の懐かしいあの逸品」は、「福笑い!」。今考えたら、一体全体、何がそんなにおかしかったのか、思い至りませんが、お正月に従兄妹が遊びに来ると、両家の家族皆で「福笑い」で遊んだものです。ぼく的におかしくてならなかったのは、家のお父ちゃんと、従兄妹のオジチャン。もうたいがい酔っ払って、真っ赤な顔に手拭いで目隠しをして、やれ右だ、やれ上だの下だのと、半ばみんなにからかわれながら、着物を尻っ端折して四つん這いで這い回る、お父ちゃんやオジチャンの姿が笑えてならなかったものです。やっとのことで出来上がった作品は、お福様のお顔にゃあほど遠い宇宙人のようだったものです。皆さんはいかがでしたか?

今回はそんな、『福笑い!』に関する、皆様からの思い出話のコメント、お待ちしております。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「フィナーレ」」への13件のフィードバック

  1. 今晩は。
    フィナーレ好きな曲です。 歌詞が、良いですね。
    私は、フィナーレのCD音源を、聞きながらコメントを、書いています。フィナーレのCD音源を、聞ける事有難いです。(嬉しかったです。)
    2019年のフィナーレの曲に、相応しいですね。(オカダミノルさん選曲良いですね。)
    フィナーレは、オカダミノルさんが22歳~23歳に、書いた曲なのですね。私は、知りませんでした。 センチメンタルシティロマンスと出会った経緯が分かりました。

    私は、2019年 色々な出来事(就職活動しました。転職等,初めて外科で指を、切って2針縫いました。)が、有りました。

    失った物(仕事)は、有りました。色々な経験(一般常識を、習いました。 外科で指を、縫ってもらいました。)を、しました。

    なんとか無事に過ごせました。(健康)入院しなくても済みました。有難い事です。感謝ですね。

    私は、大晦日は、仕事を、していました。(仕事)忙しいかったです。

    昨日12/30(月)動画(フィナーレの弾き語り)を、見ました。素晴らしかったです。(良かったです。)
    私は、動画を、見れて嬉しかったです。

    オカダミノルさん良いお年を、迎えて下さい。 お体を、大切にして下さいね。

    来年(2020年)良い事有ります様に。 皆様良いお年を、迎えて下さいね。

    来年(2020年)大黒のlive(追加live大黒)楽しみです。参加します。 宜しくお願いします。

    福笑いは、やったかも知れません。
    すいません。私は、はっきり覚えていません。 やっていないかも知れません。

    来年は「喜」と「楽」は、来年に携える良い言葉ですね。 一歩ずつコツコツ進んで行けば良いのですね。

    1. 明けましておめでとうございます。
      自分の歩幅で、一歩ずつ、転ばぬよう、しっかり大地を踏みしめて、今年ものらりくらりと行きましょう。

  2. 今晩は。今年もお世話になりました。
    オカダミノルさん,皆様良いお年を、迎えて下さいね。
    お体を、大切にして下さいね。
    来年も宜しくお願いします。

  3. いよいよ2019年もあとわずか。
    今年の半分が怒りと哀しみで埋め尽くされたような感じでした。
    でも 最後に私は自分の決断を翻すことなく ただ前だけを見ることにしました。息子と共に…。4月から息子は新しい場所で出発!私は 以前から考えていた事をやってみようと思っています。

    オカダさんの言葉
    「喜」と「楽」は来年に携え「怒」と「哀」は2019年と共に葬り去り 新しい一歩を踏み出す

    まさしくその通りです!
    素敵な言葉をありがとうございました。

    本当にこの1年オカダさんにどれだけ支えられていたか…
    感謝でいっぱいです。
    来年もオカダさんにとって 幸多き1年になりますように❣️

    ps. 私は ぬるめの燗をいただきながら新しい年を迎えます(笑)

    1. 明けましておめでとうございます。
      人それぞれの人生、そして人それそれの一年に、どれだけの喜怒哀楽が交錯した事やら。
      「怒」も「哀」も、後から振り返って笑い話に出来るよう、その時点で怯むことなく、自分を貫いて真剣に生きた結果の「怒」と「哀」なら、きっときっと笑える日が来るとぼくも信じています。

  4. 「終わり良ければ全て良し」オカダさんに泣かされ、笑い、感動しました。ありがとうございました。
    福笑いは楽しくやったよ。小さい頃は雪も多く正月外遊びも出来ない事もあり福笑いで楽しみました。右左離れた眉、逆さまになった鼻、横向いた口、まともに出来たことなかったな。何とか手ぬぐいの目隠しの下から除きながら挑戦したけど出来なかったです。あの頃の大笑いしたのが懐かしいです。

    1. 福笑いで単純に笑えた、そんな素直なままの心、もう一度取り戻して生きて行きたいものです。

  5. あけましておめでとうございます♪
    今年は、東京オリンピックが開催され、選手のみなさんの活躍を見るのがとても楽しみです♪
    オカダさんにおかれましては、たくさんのファンの方々が応援していらっしゃるので、どうかお身体を大切になさってください。
    オカダさんのますますのご活躍をお祈りいたします★
    そして、これからもステキなギターの弾き語りを聞かせてください♪ 
    ブログも楽しみにしています!
    子どものころ、お正月に福笑い・こま回し・凧上げ・羽根つきなどをして楽しく遊んだことが、思い出されます!

    1. 明けましておめでとうございます。
      皆皆様にとっても、ぼくにとっても、素敵な年になりますよう、初日の出に祈りました。
      今年もよろしくお願いいたします。

  6. うわ!残念
    せっかく80系載せるなら
    おおぞらやなくて ひだ号にしなきゃ
    国鉄の白鳥
    80系

    やはり
    地元のひだ号にしなきゃ

      1. そんな
        すなおなあなたがすき

        なんかへんかんできなくなり
        すべてひらがなですんません

okadaminoru へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です