
「ねぇモッくん。モッくんのおじいちゃんやおばあちゃんは?」。
「パパの方のおじいちゃんもおばあちゃんももう死んじゃたから、ママの方にしかいないよ」。
「ねぇモッくん。死んだおじいちゃんやおばあちゃんってさあ、モッくんに逢いに来たことある?」。

「なんだよ急に変なこと言い出しやがって」。
「ねぇねぇまじめに答えて」。
「うーん・・・そうだなあ、そう言われて見れば、ケンカで負けそうになった時なんか『おじいちゃん、おばあちゃん助けて!』って心の中で叫んだことあるけど、・・・そうするとなんか不思議に、急に強くなった気がするんだよなあ」。
「ふーん」。
「で、なんなんだよ」。
「ううん。ちょっと聞いて見たかっただけ」。
「変な奴だなあ、お前って」。
「あのさあモッくん、明日の事ってやっぱりわかっちゃいけないんだね。わからないから『ああ明日どんな日なんだろう。早く明日が来ないかなあ。明日が待ち遠しいなあ』って思えるんだね」。

「あーあなんだか、わっけわかんねぇなお前って」。
「いいの、いいの。わけわかんない方が、いいことだってこの世にはちゃんとあるってこと!」。
「あーあ、あったまいってぇー!」。
(完)
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