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ぼくの「金糸雀」をぜひともお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。
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佳 代「言っときますけど、私はリンゴ女って名じゃありません。
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浅丘佳代って親から授かった、立派な名前がちゃんとあるんです。
でもまぁ、それはそうと、あなたって正義感が強いのねぇ。
ちょっとびっくりしちゃった」
たかし「いゃあー、正義感なんてかっこいいもんじゃ無いんだ。
俺の死んだおふくろ、キャバレーのホステスだったんだ。
それも場末のオンナ売り物にするような安キャバレーでさ。
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いっつも若く見える様にって、目一杯厚化粧して夕方になると出掛けてった
っけ。
俺さぁ、その頃のおふくろの事が大嫌いでさぁ。
だって、いっつも学校いくと、みんなからキャバスケの息子ってからかわれ
てさ。
参考
親爺は俺が3歳の時に、事故で死んじまってたから、おふくろは形振り構わ
ず、たった一人で俺が中学入る年まで頑張ってたんだ。
だけど・・・、それまでの無理がたたってか、一学期の終わりにあっけなく
死んじまったんだよ。
それからは、おふくろの親戚を盥回しでさ、中学卒業と同時に働きながら定
時制高校に通ったんだ。
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俺さぁ、ガキの頃から結構駆けっこだけは得意でさ、脚力に自信があったん
だ。
そしたら高校の先生が、競輪選手になったらどうだって言うし、取り敢えず
寝る所とメシ付きだって言うから、それじゃあって競輪学校に入ったんだ。
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だから正義感なんて、そんなご立派なもんじゃなくって、昨日のようにホス
テスを虫けらのように思っているような奴を見ると、幼い頃厚化粧して俺を
女手一つで育ててくれていた、そんなおふくろの顔が頭をよぎっちゃって、
ついつい黙っていられなかっただけさ」
佳 代「ふぅ~ん。
そうだったの・・・。
わたしはさぁ、どうしてもシンガーになりたくって、田舎にいてもしょうが
ないから、両親の反対を押し切って、この町に出て来ちゃったんだ」
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たかし「あんな店で唄ってたって、チャンスなんか転がっちゃねぇだろぅ」
佳 代「そうよねぇ・・・。
ママもみんなもいい人だけど、チャンスかぁ・・・」
たかし「まったくこんな羽目になっちまうなんて、俺、明日っから本当は小倉に遠
征するはずだったんだ。
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それも新人王の決定戦でさ。
今22歳でデビュー2年目だから、今年逃したらもうお仕舞なんだ」
佳 代「そうだったんだ・・・ぁ」
突然病室のドアがノックされ、ドアが開く。
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