「転生の追憶」24話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!


「転生の追憶」24話

◆   ◆   ◆

濃厚な香港での初夜の名残か、スゥイートルームの電話は、七回目のコール音を数えながら鳴り響く。ベッドの中から手を伸ばし、龍之介が受話器を上げた。

参考

「おはようございます。張畑龍之介様ですか」宮脇が手配した、香港電子有限公司の社長になりすました、リー・キムホンからの電話だった。

リーは、日本の大事な取引先である張畑通商の次期社長が、新婚旅行で香港に立ち寄ったことを祝し、香港政庁の通商担当局長と共に、普林門でのささやかな昼食を用意していると告げた。また社長である父上は、新婚旅行中にも関わらず、政府要人との懇親を深めようとする姿に、社業第一と励まれる次期社長の献身振りを、きっと評価されるでしょうと、言葉巧みに誘った。

写真は参考

「それでも奥様一人ぼっちが心配ネ。私、考えがあります。インターコンチネンタルホテルのエステティックサロンは、とっても豪華と世界中でも大変有名ヨ。だから私、奥様にエステをプレゼントしますネ。何も心配ない。だから安心」リーは寝惚け眼の龍之介を、ものの見事に丸め込んだ。


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」23話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!


「転生の追憶」23話

宮脇に促され、リーは今回の仕置きプランを手短に語った。

参考

「ヘェー」美恵は感心しきった表情で、リーを見つめた。

「でもそんなにうまくいくかしら?」志津絵は不安げに宮脇を見つめる。

「大丈夫、何も心配無い」リーは志津絵を見つめ、満面の笑みを浮かべた。

参考

「この程度の懲らしめ方ならば、犯罪行為にはなりえない。君が味わった屈辱を思えば、何万分の一程度のささやかな仕返しさ」宮脇は右手を握り締め、親指だけを上に持ち上げ、志津絵に向かって突き出した。

四人は階段を上り、仕置きの舞台となる早朝のインターコンチネンタルホテルへと向った。

リーは最後の準備に取り掛かるべく、足早にチムサッチャイの雑踏へと紛れて行った。


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」22話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!


「転生の追憶」22話

「さあ、まずは腹ごしらえでもしますか」

そう言うとリーは、粥専門店のテーブル席に三人を案内し、広東語で注文を終えた。

写真は参考

「やっぱり香港の朝は、これに限るよ」宮脇は海鮮粥を啜りながらつぶやいた。

写真は参考

「今日は土曜日だからビジネスマンが少ないネ。だけど、ウィークデーのこの時間帯は、東京のラッシュアワーみたいヨ」リーは向かい合って座る、美恵と志津絵にそう告げた。

「課長、リーさんは何をなさっている方なんですか?」美恵はリーに微笑を返しながら、宮脇に尋ねた。

「一言じゃあとても言い表せないよな」

「私、仕事は何でもしますです」

参考

「リーさんは、とにかくもの凄い人脈の持ち主で、何でも相談すれば大抵の事はコーディネートしてくれる。勿論ちゃんとしたビジネスから、果ては、我々が今回依頼したような、ちょっとダーティーな仕置きまで」


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」21話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」21話

宮脇と志津絵が地下道を出ると、美恵は両手で自分の身体を抱え脅えていた。

参考

「彼は足が不自由なんじゃなくって、足を不自由に見せることで商いを成立させているのさ。それが証拠に、夕方になると歩いて帰っていく姿が見られるから」宮脇は脅える美恵に愛おしさを感じた。

美恵は志津絵に腕を絡め、どうにか歩き始めた。宮脇は二人を従え、インターコンチネンタルの東隣りに建つテナントビルに入り、地階へと階段を降りていった。

「やあ、宮脇さん。おはようございます」

夏物のスーツに品の良いネクタイを締めた、小柄の男が三人を迎えた。満面に、にこやかな笑みをたたえながら。

参考

「紹介するよ。ぼくの古くからの友人で、今回の仕掛けを全面的にプロデュースしてもらったリー・キムホンさんだ」

参考

美恵と志津絵は、宮脇に紹介されリーと握手を交した。

table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」20話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」20話

◆   ◆   ◆

翌朝、宮脇はペニンシュラホテルのロビーで美恵と志津絵を迎えた。

「よく休めた?」

写真は参考

「お陰様で、胸のうちにしこってたものを、昨日吐き出しちゃったからスッキリ。俄然お腹が空いちゃった」

「やだ、志津絵先輩」

「ぼくもきっとそうだろうと思って、朝食は香港の朝に相応しい、お粥の専門店に案内しようと」

写真は参考

宮脇は二人を従えて、敵が寝首を欠かれるとも知らず、ぐっすりと休んでいるはずの、インターコンチネンタルホテルを正面に見ながらペニンシュラを後にして歩き出した。

写真は参考

ペニンシュラとインターコンチネンタルホテルの間を東西に走る道路を潜るように、地下に歩道が敷設されている。

写真は参考

地下道の入り口から、カンカンカーンとコンクリートに金属を打ち付ける音がする。三人はインターコンチネンタルホテル前の歩道に通じる、地下道を進んだ。

「あれって、もしかして乞食?」美恵が出口を指して小声で尋ねた。

写真は参考

「ああ、あの場所でよく見かけるG.Iジョーさ」

「なんなのそれ?」志津絵が怪訝そうな顔で宮脇を振り返った。

「いや、彼は陸軍の兵士がほふく前進するような恰好で、いつも通行者ににじり寄り空き缶をコンクリートの地面に打ち鳴らして物乞いをするから。それでいつの間にかみんなから、アメリカンコミック誌に登場するG.Iジョーって呼ばれるようになったとか」

参考

「足が不自由なのかしら」G.Iジョーの脇を通りながら、美恵は気の毒そうに呟いた。

突然G.Iジョーは、ラベルが真っ黒に変色した、空き缶を激しく打ち鳴らし、美恵の足元に向ってほふく前進を開始した。

写真は参考

そして美恵に向って「マネーマネー」とだけ言葉を発した。垢で黒ずんだ顔を、覆い尽くすような無精髭。いかつい形相とは裏腹に、鼻の右脇にある大きなホクロが、妙に愛嬌を漂わせる。

写真は参考

慌てて美恵は駆け出した。

参考
table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」19話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!


「転生の追憶」19話

「あいつなんです!あいつが私を突き落として、赤ちゃんの命を奪ったんです!」

「で、警察は何と?」宮脇が尋ねた。

写真は参考

「警察は酔っていた事もあり、本人が足を踏み外して転倒したのだろうと…」美恵が志津絵の代わりに答えた。

「違う!私は確かにあの時、あいつのコロンの香を嗅いだんだから。日本では発売されていない、ドルチェ&ガッバーナのザ・ワン・フォー・メンだった。だから、絶対に間違えたりしない!」美恵の胸元で志津絵は擦れた声を上げた。

写真は参考

散策路のフェンスに両肘を付いたまま、揺れる明かりをぼんやりと見つめながら宮脇がつぶやいた。

写真は参考

「男と女の美しいはずの恋愛が、瞬時に醜い結末を迎えることなんて、その辺にゴロゴロしているだろう。でも罪も無い小さな命を奪ってまで、自らの保身に走るような卑劣な男は断じて許せない」会社では一度も見せたことのない、宮脇の毅然とした表情は、まるで名立たる名刀の抜き身が月の薄明かりを浴び、怪しげな光を夜空に放つような鋭さを秘めていた。

写真は参考

宮脇の引き締まった横顔を見つめる美恵は、身体を貫く何か得体の知れぬ予感のような衝撃を感じ取っていた。「課長…」

「いい考えがある。俺に任せてくれ」宮脇が毅然として二人に言い放った。


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」18話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」18話

「彼には産む決心が付いてから話したの。そしたら『嘘だ!嘘に決ってる。ぼくを陥れようとするのか!』だって。それ聞いたら、今まで一人で何を空回りしてたんだろうって、馬鹿らしく思えちゃって」志津絵は歩道に落ちた煙草の吸殻を、ハイヒールの爪先で蹴飛ばした。

写真は参考

「でもそれで終わらなかったんです。先輩は…」

「美恵ちゃん、いいの。私の口から言うわ。辞表を出した日の夜、むしゃくしゃして美恵ちゃんと二人で散々呑んで荒れ狂ってやったの。終電が近付いて地下鉄の改札へと階段を降りてたら、後ろからいきなり背中を突き飛ばされて…。気が付いたら病院のベッドに横たわってたわ。私は身体中の打撲と捻挫で済んだのに…」

写真は参考

美恵は志津絵を抱きしめながら言葉を引き取った。「でも残念ながらお腹の赤ちゃんは…」

table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」17話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」17話

「ちょっとからかってやろうかなって、最初は軽い気持ちで、彼からの誘いにのってやったの。でもあんな奴でも良い所はあってさ。どうせ私なんか一緒になってもらえるなんて思ってなかったし。そんなことありえっこ無いって、自分に言い聞かせてた。でも気が付いたら、ミイラ獲りがミイラになってたってやつかしら。

参考

自分でも愛想が尽きるほど甲斐甲斐しくなってて。気付くのが遅かったの。本気で愛しちゃってた。彼も一緒になろうって何度も言ってくれたわ。『絶対嘘に決ってる!』自分ではそう思うことにしてた。でもやっぱり心の何処かでは、もしかしたら年上のシンデレラってのが、あってもいいんじゃないかなって想い始めたりして」志津絵は微かな笑いを浮かべ、対岸のネオンを眺めながら言葉を続けた。

「そんな頃、役員室で玲子さんとの縁談話が囁かれていたのを立ち聞きしちゃったわけ。『やっぱりか。もうここまでにしとかなきゃあ』って。でも時既に遅しだった。妊娠しちゃってたの。彼の子を。どうしようかって、散々悩んだわ」志津絵の頬に、香港島の明かりが伝い落ちた。

参考

「先輩に打ち明けられた時、私も何ていったらいいのかわかんなくって。それで先輩はお腹の赤ちゃんをどうしたいのって聞いたの。そしたら認知してもらえなくても、赤ちゃんに罪は無いから産むって」美恵も志津絵の視線の先で瞬く、香港島のネオンを見つめた。

写真は参考
table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」16話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」16話

◆   ◆   ◆

インターコンチネンタルホテルの南側には、九竜の南端に沿うように、東西に散策路が続く。朝のひとときは、ジョギングやウォーキングに汗を流す人達で賑わいを見せる。しかし香港島に明かりが灯る頃ともなれば一転。恋人達が寄り添い、果てしない夢を語り上げる、ラヴァーズポイントへと様変わりしてゆく。

(旧リージェント/現インターコンチネンタルホテル)

まるで鴨川(べり)の光景と瓜二つだ。

その中にあって、宮脇と美恵と志津絵の三人は、明らかに異彩を放っていた。しかしここは異国。彼等の放つ日本語は、どのカップルにとっても街のノイズ程度にしか思われていないようだ。

写真は参考

「それとなくは俺も知ってたよ。志津絵ちゃんと龍之介くんのことは」宮脇は龍之介が、例え次期社長と目されていようが、社長のご子息と呼んだことなど一度もなかった。

table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「転生の追憶」15話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

home | みんなのラジオ局 FMわっち (fm-watch.jp)

FMわっち 視聴 | JPradio.jp

次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!

「転生の追憶」15話

二之前は、よく言えば寡黙な男、別の言い方をすればお勉強しか知らず、そのまま大人になってしまった「頭でっかちなオタッキー」。当然課員たちは、仕事上の上辺の付き合いだけに終始した。それも仕方なくと言った有り様で。しかし宮脇は他の者達と違い、二之前を色眼鏡で見たりはしなかった。二之前はエリート意識が強過ぎて、得意先からも鼻つまみ者扱いだ。そんな出来損ないで歪な性格の持ち主である二之前は、当然上司とも反りが合わず、これまでにも志津絵の言葉通り社内の部署を転々とさせられていた。しかし宮脇は、二之前を一人の人間として捉え、真正面から向き合おうとした唯一の上司だったのだ。

参考

「なんだよ、君らも香港に?」宮脇憲四郎は美恵と志津絵に気付き、グラスを持ったまま相席を決め込んだ。

「じゃあ改めて、異国の地香港と我社の美女二人に乾杯!」いつの間にか宮脇のペースとなり、志津絵も美恵も大いにグラスを重ねた。

写真は参考

「課長、いやらしい。小指なんか立てちゃって」志津絵の言葉に慌てて、宮脇は左手をテーブルの下に隠した。

参考

「いやっ、ごめん。生まれつきなんだ。生まれた時から小指と薬指がくっ付いたままで、小学生の時に手術で切り離したんだ。でも俺の子供の頃の外科技術なんてさあ、今のように発達してなかったから…その時の影響で、未だに小指だけが曲がりにくくって」

「あら、ごめんなさい。失礼にも笑ったりして」志津絵は深々と頭を下げた。

「…」美恵は再び射るような視線を感じ、辺りを瞬時に見回した。

table trip

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。