6月19日(月)のブログで、ぼくから緊急発表があります!是非ともご覧くださいネ‼
「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。
まずはぼくの楽曲「花筏」をお聴きいただきつつ、物語の世界をお訪ねいただければこの上なく幸せです。
「ギヤマンの欠片(かけら)」No.6
「これは、殿のご母堂が輿入れの際、国元の越前より持参された、古九谷の絵皿です。今はわけあって子細を申仕上げるには参りませぬが、この大切な絵皿がいつの間にか欠けてしまい…」
峰が桐箱から欠けた絵皿を取り上げた。

「これは殿にとって、亡きご母堂様のかけがえのない御遺品。このまま放って置いては、ご母堂様が報われませぬ。どうか、どうか急ぎ、金接ぎを施してはいただけませぬか」
峰の憔悴しきった哀れな姿を、見るに見かね辰吉は、二つ返事で金接ぎを請け負うことにした。
「明後日の今時分には、必ず仕上げておくよ。明後日にでも、引き取りに来てくんろ」
辰吉の言葉に、峰はやっと安堵の表情を浮かべ、深々と頭を垂れた。
しかし約束の日が過ぎても、峰は絵皿の引き取りにやって来なかった。

とは言え、仕上げた絵皿を、いつまでも手元に置いてはおけぬ。
辰吉は翌朝、一人で高遠藩江戸上屋敷へと向かった。
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