「転生の追憶」74話

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「転生の追憶」74話 

◆   ◆   ◆

翌、日曜日のホテル東都四谷。

中庭に設けられたカセドラルのカリヨンベルが、遅い日曜の午後に荘厳な音を響かせている。

写真は参考

参列者の最後部から、純白のウエディングドレスをまとった美恵が、父親に導かれ、一直線に続く真っ赤なバージンロードを歩き始めた。

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祭壇の手前では、新郎の義之が神妙な面持ちで控えている。


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「転生の追憶」73話

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「転生の追憶」73話 

踊り場のフェンスに宮脇の太腿が当った。

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美恵を抱きかかえているからか、幾分目測を誤ってしまったのだ。

宮脇が態勢を換えた次の瞬間だった。

「キャーッ!」

どこからか女性の悲鳴が聞えた。

参考

宮脇は美恵を抱きかかえたまま、踊り場のフェンスを突き破り、まっ逆さまに大都会の闇に吸い込まれて行った。

参考


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「転生の追憶」71話

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「転生の追憶」71話 

参考

『俺はやっぱり、地球の裏側のもう一人のロナウジーニョだ』

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宮脇が不敵に笑った。

参考

宮脇は、後頭部からの出血にも気付かぬほどの歓喜に、独り酔いしれた。

二人の息子に見せたかった、と心からそう思った。

そんな独りよがりな想いとは裏腹に、身体は勝手に非常口の鉄の扉を引き開け、美恵を両手にしっかりと抱えたまま、非常口の階段へと続く踊り場に駆け込んで行った。

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「転生の追憶」72話

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「転生の追憶」72話 

二之前の雄叫びが、後頭部の近くに聞えた時は、殺されるかもしれないと思った。

参考

これまでの三十四年の人生の中で、一度も味わったことのないリアルな殺気を感じた。

異常なほど、アドレナリンが沸き立つ音を聞いた気がする。

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同時に肉体を逃避したところに意識体が存在し、この緊迫した状況を妙に冷静に分析していたこともわかった。

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十二階の非常階段の踊り場に、夏の終わりを感じさせる風が、ビル風となって吹き上げてきた。

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この辺りで向きを換え、下り階段のステップを慎重に、しかし猛スピードで駆け下りねば。


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「転生の追憶」70話

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「転生の追憶」70話 

『しまった、今だったら美恵ちゃんの柔らかな乳房に…』

参考

宮脇は自分の本心の居場所に行き当たり、大きくかぶりを振って忌まわしい邪悪な気持ちを振り払った。

参考

宮脇は美恵を両手で抱きかかえ、部屋を飛び出し非常階段へと急いだ。

二之前が喚きながら片足を引き摺り、ヨロヨロと後を追いかけて来る。

宮脇は美恵を抱きかかえたまま、必死で非常階段のドアノブを回した。

写真は参考

非常扉を引き開けようとした時、宮脇の右後頭部に激痛が走った。

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二之前は獣のような雄叫びを上げ、真後ろから花瓶を振り下ろしていた。

このまま美恵を放り出すことなど、絶対にできない。

宮脇は非常扉に美恵と自分の身体を預ける形で、右の踵を跳ね上げた。

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ワールドカップさながら、巧みなヒールキックが二之前の股間に決った。


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「転生の追憶」69話

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「転生の追憶」69話 

扉が開く。

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二之前がネクタイ姿のまま半身を乗り出す形で、半ばパニック状態に陥り右往左往している宿泊客を見つめていた。

宮脇は隣りの部屋から外に出されたままの、ルームサービスのワゴンを力ずくで押し進め、半身を乗り出した恰好の二之前に体当たりを見舞った。

写真は参考

二之前はそのまま真横に押し倒された。

宮脇は部屋の中へと飛び込んだ。

そこには後ろ手に手錠を掛けられ、上半身剥き出しのまま、猿轡を噛ませられた美恵の姿があった。

参考

スカートからのぞく両足のストッキングは、半ば引きちぎられている。

写真は参考

直ぐにバスルームからバスタオルを取り上げ、美恵の上半身を覆った。

宮脇は自分の姿にメル・ギブソンの姿を重ねていた。

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「転生の追憶」68話

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「転生の追憶」68話 

◆   ◆   ◆

ホテル東都四谷の十二階。

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宮脇は忍の足取りを真似、一二〇六号室の傍らに立った。

携帯のアドレスを呼び出し発信する。

写真は参考

部屋の中から着信音が鳴り響く。

宮脇は急いで非常口の扉を開けた。

写真は参考

「ああ、二之前?今何処?みんなパーティー会場で待ってるんだぞ。後どれくらいかかりそう…『ツーツーツー』あっ、切りやがった」

宮脇は非常口の扉を薄っすらと開け、一二〇六号室を睨みつけ思案を巡らせた。

火災報知機の非常ベルのスィッチが、目に飛び込んで来た。

写真は参考

咄嗟に宮脇はハンカチを手の甲に巻きつけ、非常ベルのプラスチックケースをぶち破りボタンを押した。

十二階のフロアー全体に、けたたましいベルの音が鳴り始めた。あちこちで部屋の扉が開き出す。何事かと、バスローブ姿の者や、下着姿のまま飛び出した者もいる。

宮脇は一二〇六号室側へ、壁伝いに静かに進んだ。


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「転生の追憶」67話

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「転生の追憶」67話 

宮脇は大通りでタクシーを止め、飛び乗った。走り去るタクシーのテールライトを、義之はひたすら祈る様に見送るしか術が無かった。

「ああこりゃあだめだ」タクシーの運転手は、四谷通りに曲がり込んだところで独り嘆いた。「ケッ、うんともすんとも進みやしねぇ。ったく、土曜の夜だってえのに」

写真は参考

宮脇の携帯に、美恵からメールが入った。

参考

「1-1 1010 428 #1206」

「俺の暗号解読が当ってますように。南無」

「運転手さん、ここでいいや」宮脇は千円札二枚を運転席に投げ入れ、二百六十円のつり銭も貰わず駆け出した。


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「転生の追憶」66話

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「転生の追憶」66話 

「宮脇さん、これって美恵の前の携帯番号ですね…」

参考

「恐らく何らかの事件に巻き込まれ、こんな暗号のような形で送信する他、無かったんだろう。しかも今の携帯は、使うことが出来ない状況にあって…バッグに入れっぱなしの、古い携帯を使ったってことか」宮脇はもう一度、携帯電話のディスプレイを眺めた。

「しかしこの、マイナス プラス コロン コロン…ってなんなんだ?」宮脇はしきりに首を傾げ、独り言を繰り返した。

「課長、みんなが美恵はまだかって?」再び課員が、慌しく駆け寄ってきた。

「もううちの課は、全員集まってるのか?」

「ええ、もうとっくに…っと言いたいところですが、あの変わり者の二之前がまだ…」

不意に宮脇の脳裏に、美恵の言葉が蘇った。

『会社のビルを出た途端、直ぐに電話が鳴るわけ』宮脇はメールの暗号を睨みつけた。

「マイナス プラスじゃない!一 十だったんだ!」

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宮脇は携帯を片手に握り締めて、パーティー会場を飛び出した。

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慌てて義之も宮脇の後を追う。


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「転生の追憶」65話

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「転生の追憶」65話 

◆   ◆   ◆

シングル・エンド・パーティー会場。

写真は参考

既に会社の同僚達がおめかしをして、ヒロインの登場を今や遅しと待ち構えている。宮脇と義之は、会場入口に近い窓側のテーブル席に陣取り、来客に目を光らせた。

写真は参考

「課長、もっと中央の席にいらしてください。二課のみんなもお待ちかねですから」課員が気を使い、宮脇を会場の中央へと促した。席を立ちかけたところで、宮脇の携帯が鳴り出した。

参考

「Mie Akagawa」の着信名とナンバーが表示されている。いかにも不慣れなタッチで、キーを操作しメールを呼び出した。

参考

「一十,, 1-1 1010 428」

「マイナス プラス コロン コロン 1-1 1010 428…なんだこりゃあ?」


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