「金糸雀(かなりあ)」No.3

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

ぼくの「金糸雀」をぜひともお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。

4 クラブ叶の店内                                

ナ レ「クラブ叶の店内には、ピアノで弾き語りをする佳代の唄声が聞こえる」

写真は参考

  曲はジャズのスタンダードナンバー。

  徐々に大きくなって来る。

  客とホステス達の品の無い賑やかな話声が、時折り佳代の唄声を掻き消す。

  曲が終わる。

賑やかなはしゃぎ声の中に、まばらな拍手。

写真は参考

客 A「いよっ、カヨちゃん!日本一!」

   客とホステスの馬鹿笑いが響く。

ホステスA「キャ~ッ!

     何すんのよ!

     痛いッ!

     止めてったら!

     もう、触らないでよ!」

写真は参考

客 B「ギャーギャー、ギャーギャーうるせぇんだって!

   今更処女でもあるめぇに!」

ホステスA「もう、しつこいわねぇ!

     オッパイ千切れちゃうじゃない!

     止めてったら!キャーッ!」

ナ レ「カウンターで独り静かに飲んでいた男が不意に立ち上がり、騒いでいる酔

   っ払い客のテーブルへと向かう」

写真は参考

たかし「おいっ!

   やだって言ってんだろう!

   いいかげんに手を放せよっ!

   ったく、このエロオヤジ!」

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「金糸雀(かなりあ)」No.2

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

ぼくの「金糸雀」をお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。  

自転車のベルが鳴る。

ナ レ「たかしはリンゴに噛り付きながら、自転車を走らせてゆく」

写真は参考

2 場末の飲み屋街                                

  

  車のクラクション。

  演歌が流れる場末の裏通り。

写真は参考

  「いらっしゃいませ~っ」

  「お姉ちゃん、お銚子一本ね~っ」

  「ハイ~っ、ネギマお待たせ~っ」

写真は参考

  居酒屋から賑やかな声がこぼれる。

3 クラブ叶の入り口   

                            

  重たそうなクラブのドアが開く。

写真は参考

ボーイ「おはようございます」

佳 代「新ちゃんオハヨッ!

   ママまだ来てない?」

写真は参考

ボーイ「ええ。

   さっき電話があって、野口さんと同伴するから、ちょっと遅れるって」

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「金糸雀(かなりあ)」

今回からは、ぼくのオリジナル曲「金糸雀」がテーマです。

暇を持て余していた昔に書いた、ラジオドラマ風に仕立てた、なぁ~んちゃってシナリオです。

お付き合いいただければなによりです。

ここからは、ぼくのあくまでつまらない妄想です。このドラマに登場する人物役を、いつの日かオンラインでご希望の皆様にご出演いただき、なぁ~んちゃってラジオドラマ化してみたいものです!

さらに我が友であり、舞台監督兼ライブ・ミキサー、そしてサウンド・クリエーターでもある大内君に、効果音やら音響効果を加えていただいて、1本の「なぁ~んちゃってラジオドラマ風『金糸雀』」として、オンラインで公開出来たら、どんなに愉しいかななどと独りよがりに思っています。

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

まずは、ぼくの「金糸雀」をお聴きいただきつつ、シナリオをご覧ください。

「金糸雀(かなりあ)」No.1

1 街角                             

  車のクラクションと街の雑踏。

写真は参考

  自転車のベルが徐々にけたたましくなって来る。

  自転車のブレーキ音の軋み。

  佳代が突き飛ばされ、自転車も大きな音を立て横転。

写真は参考

佳 代「キャーッ!」

たかし「バッカヤローッ!

   どこ見て歩いてんだよ。

   まったく・・・。

   ほらっ、捕まれって!

   よいしょっと」

佳 代「あっ、・・・ありがとう・・・」

ナ レ「ぶつかった拍子に、佳代が抱えた紙袋から、転げ落ちてしまったリンゴを

   たかしが拾い集めている」

写真は参考

たかし「何だよお前!

   ・・・これリンゴばっかじゃねぇかよ!」

佳 代「プッ・・・リンゴばっかりだと、そんなに可笑しい?」

たかし「よーし、これで全部だ。

   ほらよ!」

佳 代「ごめんなさい。

   わたしが急に飛び出しちゃったから・・・リンゴ・・・拾ってくれてありが

   とう。

   ・・・結構見かけより、優しいとこあるんだ(尻すぼみに小声で)」

たかし「えっ、何か言ったか?

   まあどうでもいいけどさぁ、お前よそ見してないで、ちゃんと前見て歩け

   よ!

   ・・・世の中、俺みたいに優しい奴ばっかじゃねぇんだからさぁ」

佳 代「ハイッ、これお礼」

写真は参考

ナ レ「佳代はリンゴ1個をたかしに手渡し、鼻歌交じりにさっさと歩き出していっ

   てしまう」

たかし「ケッ。

   こんなんで喜ぶとでも思ってんのかよーっ!

   ・・・リンゴ1個のお礼ってか?

   今どき流行んねぇよなぁ。

   でも、・・・結構可愛いとこあるじゃん」

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

❝言えなかった『おかえり』❞③ 最終話

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

「もしかすると明日帰れるかも知れないよ」。

お母ちゃんの公衆電話の声が、いつにも増して弾んでいた。

写真は参考

明くる日ぼくは、放課後のチャイムと同時に駆け出した。

両親より先に家に戻ろうと。

『お母ちゃんに「おかえり」と、心の底から言おう』、そう決めていたのだ。

ところが玄関に駆け込むといつもの声が!

写真は参考

「おかえり」と、涙交じりのお母ちゃんの声。

『遅かった…』

ぼくは腹の底から大声を張り上げた。

「おかえり」と。

そうでもしなければ、両親が無事戻った嬉しさと、それまでの寂しさを表現出来なかったからだ。

そしてまたいつものお母ちゃんの「おかえり」の声が、我が家に戻った。

あれから早55年。

写真は参考

今でも帰宅し仏壇で手を合わせると、お母ちゃんの「おかえり」の声が聞こえる。

(完)

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

❝言えなかった『おかえり』❞②

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

無理が祟りぼくが小学3年の時、お父ちゃんは吐血し十二指腸潰瘍の手術を受けた。

写真は参考

退院までの約2週間、お母ちゃんがお父ちゃんに付き添うことに。

ぼくの面倒は、母方の祖母が見ることとなった。

両親のいない2週間。

それは1年にも2年にも感じられるほど永く感じられた。

写真は参考

2日おきのお母ちゃんからの電話は、二人ともいつも語尾が涙交じりに。

写真は参考

10円玉1個分のわずかな時だけが、離れ離れの母子の絆を紡いでくれた。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

❝言えなかった『おかえり』❞①

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

お母ちゃんが涙もろくなったのは何時のことだったろう。

我が家は、両親とぼくのたった三人の家族だった。

戦後復員したお父ちゃんは、学歴も無く造船の溶接工として一家を支えた。

写真は参考

お母ちゃんは寝る間も惜しみ、僅かな手間賃の内職に明け暮れた。

パート勤めに出て鍵っ子にしたくないと。

写真は参考

そしてぼくが学校から帰った時、せめて「おかえり」と言って迎えてやりたいのだと。

写真は参考

この国の高度成長は、労働者を残業代で縛り上げ、お父ちゃんもボロ雑巾のように働き詰めた。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「100ユーロの土産」⑤最終話

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

しばらくして落ち着きを取り戻し、財布の中身を確認すると、100ユーロ札1枚と1ユーロ札1枚が入っていたはずなのに、100ユーロ札だけが見当たらない。

写真は参考

奴らは実に見事な早業で、100ユーロ紙幣だけを抜き取っていたのだ。

免許証やクレジットカードには、まったく目もくれず。

その夜ホテルに戻ると、妻が大声を上げて笑い出した。

「あなた、地球の歩き方のここに、ちゃんと要注意って書いてあるわよ!まったく今日のスリと同じ手口が。それと被害に合った人も、ウエストバックを腹巻代わりに巻いてたんですって。それってスリからしてみると、典型的な日本人のカモみたいよ!」。

写真は参考

ちょっと待ってくれよ!

お前が免税店で買い込んだんだろう?

だが私は、その言葉をグッとこらえ、青汁のように目を瞑ったまま飲み込んだ。

せっかくの妻との久しぶりの二人旅なのだから。

写真は参考

あれからはや10年。

今となってはヨーロッパの古都や観光名所での思い出は、まったくと言っていいほど忘れ果ててしまった。

だが妻も私も、「パリ」「地下鉄」の2つの単語が重なり合って耳に入った瞬間、あの忌まわしいスリ事件をまるで昨日の事のように鮮明に思い出してしまう。

どうやら旅の恥は、掻き捨てられないものらしい。

写真は参考

だが私たち夫婦にとって、今となってはスリ事件こそが、100ユーロで買った忘れ得ぬ土産話となっているから不思議だ。

(完)

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「100ユーロの土産」④

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

「何さらすんや!ワレっ!」。

参考

不意に私の口を突いて出たのは、お国訛りのドスの利いた関西弁の大声。

驚いたのは中東地域出身と思われる男の二人組み。

一人がコインで気を引き、その隙にもう一人が私の背後から財布を抜き取ったのだろう。

奴らは電車のドアから抜け出し、ホームへ1~2歩踏み出したところだった。

写真は参考

だが私のなりふり構わぬ関西弁の罵声に驚き、一瞬歩を止めた。

少なくとも私にはそう見えた。

やっぱりいざと言う時は、通じようが通じまいが母国語で捲くし立てるに限る。

そう一人ごちていると、奴らは一瞬振り向き、私目掛けて財布を投げ込んだ。

写真は参考

「メルシー」と一言を添えて。

私も妻も、何がどうなっているのかさっぱり分からず、キツネに摘まれたようにただただ呆然と。

写真は参考

その隙にドアが閉まり、地下鉄は再びパリの地中へ続く漆黒の闇へと走り出した。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「100ユーロの土産」③

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

夕暮れ時と重なったせいか、車内はまずまずの込みようだ。

写真は参考

出入り口付近に妻と並んで立つと、電車が発車した。

写真は参考

すると私の隣に立つ中東地域出身と思われる男が、自分のジーンズのポケットをまさぐり始めた。

その途端、バラバラっとコインが床に転がり出した。

写真は参考

慌てて男は床に這い(つくば)り、必死の形相でコインを拾い集める。

私も見て見ぬ振りは日本男子の名折れと、その場に屈み込み転がるコインを追った。

私の周りの男たちも、一人二人とコイン集めに加わったようだ。

既に電車は次の駅のホームに滑り込もうとしている。

その時だ。

私のズボンの後ろポケットを何者かが(まさぐ)っているではないか!

写真は参考

「何をしているのだ!止めないか!」って、フランス語で何と言えばいいんだっけ?

しかし既に財布は抜き取られた後だ。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ~おつまみは各自1品持ち込み、みんなでシェアー~

●日 時:2023年9月17日(日)

     14:00開場、14:30頃開演、16:00頃終了

●会 場:MUSIC & BAR 『C♭』

  岐阜市神田町7-7-3 神田セブンビル 2F 058-266-4477

●出 演:オカダミノル

●参加費:お一人様Live Charge ¥4,000-(「キリン・一番搾り」「キリン・氷結レモン」「キリン・ホワイトホースハイボール」「キリン・グリーンズフリー(ノンアルコールビルー)」の飲み放題)*感染症予防への取り組みで、缶商品でのご提供となります。

*ソフトドリンクをご希望の方は、「C♭」で1ドリンク¥500でご注文いただくことも可能です。またソフトドリンクの持ち込みも可能です。

*おつまみは参加者各自1品持ち込みで、みんなで持ち寄ったおつまみをみんなでシェアーしていただきます。(おつまみは、自作自慢の1品でも、スーパーのお惣菜でも、市販のコンビニおつまみや、缶詰とかお菓子類でもOK)

*参加者全員に、KIRIN BEERさんからのお土産もご用意いただけます!

●定 員:30名(全席自由席)

●申込み:メールで、herakozu@yahoo.co.jp「オカダミノルほろ酔いLive 2023」係まで。*万が一キャンセルの場合は、必ず2023年 8月31日(木)17:00までにメールでご連絡願います。その時点を過ぎると、全額負担とさせていただきます。

●締 切: *先着順、定員となり次第締め切り

●問合せ:herakozu@yahoo.co.jp

●主 催:オカダミノルほろ酔いLive実行委員会

●協 賛:KIRIN BEER

*Live終了後はオカダミノルもご一緒させていただき、二次会打ち上げパーティーを開催いたします。(*二次会のご飲食代は、別途実費精算となります)ご希望の方は、お申し込み時に「二次会出席希望」とお書き添え願います。二次会参加者人数が確定した段階で、詳細の参加費が算出されるため、参加者人数確定後に参加費のご連絡を申し上げます。尚、今回からカラオケはNGとなります。

皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。