「金糸雀(かなりあ)」No.13

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

ぼくの「金糸雀」をぜひともお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。

10 たかしの部屋                                

  すき焼き鍋が音を立て、グツグツと煮えている。

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たかし「佳代、すき焼きそろそろいいんじゃないか?」

佳 代「あらっ、そうねぇ」

  ビールの栓が音を立て開き、グラスにビールが注がれる。

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佳 代「退院おめでとう!

   それと・・・今日からわたしお世話になります」

たかし「今更なに改まってんだ。

   さあともかく、乾杯乾杯だ!

   本当いろいろありがとう佳代。

   そしてこれからもヨロシク!

   じゃあ、乾杯~っ!」

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佳 代「わたしの方こそ、ヨロシク。

   じゃあ乾杯~っ!」

  グラスが合わさり、喉を鳴らしながらビールを飲む二人。

たかし「あっ、そうそう。

   競輪学校の先輩が、明日退院祝いをやってくれるって言うんだ。

   もしかしたら二次会で、お前の店に顔だすかもしれないから」

佳 代「そう。

   じゃあハリキッテ明日は唄わなきゃ。

   あっ、そうそう。

   昨日お店に、愛知プロダクションの社長さんが来てて、わたしの唄をすっご

   く良かったって褒めてくれたの。

   それでねぇ、社長さんの事務所でプロ歌手を目指さないかって・・・・・」

たかし「ゲッ!

   すっげぇジャン、それって!」

佳 代「でねぇ、あんまりいきなりだったもんだから、『社長さん、酔っ払ってら

   っしゃるんですか?』って聞いてみたのよ」

たかし「そしたら・・・?」

佳 代「そしたら『ぼくは本気だよ』って仰って・・・。

   手帳を取り出してしばらく見つめてから、『明後日、ジャパンレコードのプ

   ロデューサーと逢うことになってるから、食事の後で店に寄るよ』って言う

   の」

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たかし「それってチャンスだぜ!」

佳 代「・・・だと、いいんだけど・・・」

たかし「明後日って事は、明日だろう。

   そうしたら俺たちもその場に居合わせる事になるかも知れないよなぁ」

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「金糸雀(かなりあ)」No.12

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9 病院中庭の池の辺                               

ナ レ「病院の池の辺。

   二人がベンチに仲良く腰かけている」

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佳 代「さっき先生がね、来週には退院できそうだって」

たかし「そうか!」

佳 代「ねぇ、退院したらまず一番に何が食べたい?」

たかし「そうだなぁ・・・。

   血の滴るような極上松阪牛のステーキ。

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   それに刺身に天婦羅・・・。

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   でもやっぱり一番は、佳代の活け造りだよなーっ!」

佳 代「なに馬鹿な事言ってんのよ。

   このス・ケ・ベ!」

ナ レ「翌週には、たかしの松葉杖も取れ、退院となった。

   退院と同時に、佳代がアパートを引き払い、たかしのマンションに移り住む

   事となった」

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「金糸雀(かなりあ)」No.11

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8 病院の中庭                               

  鳥の泣き声。

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看護師「あらあら安部さん。

   ご気分はどうですか?」

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たかし「ああっ、看護師さん。

   どうも」

看護師「随分しっかりとした足取りで歩けるようになったわねぇ。

   やっぱり可愛らしい彼女が出来ると、ドンドン良くなって行くみたいよねー

   っ。

   彼女がなによりの良薬みたいねっ。

   ・・・ワッハッハ。

   まぁとにかく頑張ってね!」

佳 代「何だか照れ臭いわ。

   さあたかし、もう少し頑張って、今日はあの池の辺まで行くわよ!」

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ナ レ「小走りに駆け出す佳代。

   松葉杖を付き、たかしは転びそうになりながらも、佳代を追い駆けてゆく」

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たかし「佳代!ちょっと待ってれって!」

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「金糸雀(かなりあ)」No.10

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7 クラブ叶の店内                                

  

  クラブ叶の店内。

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  ピアノで弾き語る佳代の唄声が聞こえる。

  ホステス達と酔っ払い客の、賑やかな話し声や笑い声。

  佳代の唄が終わる。

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ボーイ「佳代さん。

   外にプロレスラーのような体つきの、LGBTの方が訪ねて来てますが。

   なんでしたら追い返しましょうか?」

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佳 代「エエッ?

   わたしLGBTの方なんかに知り合いいないんだけど・・・」

ボーイ「じゃあ適当に追い払っときますね」

佳 代「・・・待って新ちゃん!

   もしかして・・・あの・・・マリー?

   新ちゃん、いいわ!

   わたし逢って来る!」

ボーイ「ぼくも付いて行きましょうか?」

佳 代「いいわっ。

   何かあったら大声出すから!」

  重たそうなドアが開く。

  車のクラクションやら、カラオケの演歌が聞こえる。

  場末の喧騒。

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  「ちょっとお兄さん!寄ってらっしゃい!いい娘が入ったよ!サービス全

  快!」客引きの濁声が響く。

佳 代「やっぱり・・・。

   あの時のマリーさん。

   たかしさんに何かあったの?」

マリー「タカシちゃんがねぇ、どうしてももう一度アンタに逢いたいんだって!

   もう、悔しい!

   どうしても、もう一度逢って話したい事があるんですって!

   わたしなんかじゃダメみたい・・・。

   わたしの方が、あんた何かよりよっぽどいいオンナなのに!

   失礼しちゃうわ!」

佳 代「・・・・・・・・・」

マリー「悔しいけどさぁ、そんな訳だから、あんたたかしの病院に行ってやって!

   それだけ!

   じゃあねっ。

   何よ、ふんッ!」

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ナ レ「それだけを佳代に告げ、マリーはネオンと喧騒の世界へと紛れて行った」

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「金糸雀(かなりあ)」No.9

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マリー「あらっいやだ!

   タカシちゃ~ん。

参考

   大変だったんですって!

   ちょっとアンタ!

   図々しくタカシちゃんの側に座ってないで、どきなさいよ邪魔邪魔!」

ナ レ「突然病室に舞い込んだ珍客は、たかしをストーカー的に追いかけ回す、

   LGBTのマリー。

   佳代を突き飛ばし、ベッドに駆け寄りたかしにマリーが頬ずりした。

   呆然と立ち尽くす佳代」

たかし「ちょ、ちょっと止めてくれよマリー」

佳 代「マ・リ・-・・・?

   どこがマリーって感じなのよ!

   ああ、なんだかだわ・・・(独り言のように呟く)

   (そして大声で)あなたってそう言うご趣味がおありになったのね!

   どうもお邪魔様でした!」

  ドアがけたたましい音を立てて閉まる。

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たかし「誤解だって!

   違うんだって!

   待ってくれよ、待ってくれよ、佳代ちゃ~ん!」

  病院の廊下に響くハイヒールの靴音。

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たかしの叫び声がだんだんと遠退く。

佳 代「なによ!

   バカバカしい!

   マリーの何処がいいって言うのよ!

   ・・・・・ええっ?

   なに?

   これってもしかして・・・わたし・・・嫉妬してる?」

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「金糸雀(かなりあ)」No.8

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佳 代「言っときますけど、私はリンゴ女って名じゃありません。

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   浅丘佳代って親から授かった、立派な名前がちゃんとあるんです。

   でもまぁ、それはそうと、あなたって正義感が強いのねぇ。

   ちょっとびっくりしちゃった」

たかし「いゃあー、正義感なんてかっこいいもんじゃ無いんだ。

   俺の死んだおふくろ、キャバレーのホステスだったんだ。

   それも場末のオンナ売り物にするような安キャバレーでさ。

写真は参考

   いっつも若く見える様にって、目一杯厚化粧して夕方になると出掛けてった

   っけ。

   俺さぁ、その頃のおふくろの事が大嫌いでさぁ。

   だって、いっつも学校いくと、みんなからキャバスケの息子ってからかわれ

   てさ。

参考

   親爺は俺が3歳の時に、事故で死んじまってたから、おふくろは形振り構わ

   ず、たった一人で俺が中学入る年まで頑張ってたんだ。

   だけど・・・、それまでの無理がたたってか、一学期の終わりにあっけなく

   死んじまったんだよ。

   それからは、おふくろの親戚を盥回しでさ、中学卒業と同時に働きながら定

   時制高校に通ったんだ。

写真は参考

   俺さぁ、ガキの頃から結構駆けっこだけは得意でさ、脚力に自信があったん

   だ。

   そしたら高校の先生が、競輪選手になったらどうだって言うし、取り敢えず

   寝る所とメシ付きだって言うから、それじゃあって競輪学校に入ったんだ。

写真は参考

   だから正義感なんて、そんなご立派なもんじゃなくって、昨日のようにホス

   テスを虫けらのように思っているような奴を見ると、幼い頃厚化粧して俺を

   女手一つで育ててくれていた、そんなおふくろの顔が頭をよぎっちゃって、

   ついつい黙っていられなかっただけさ」

佳 代「ふぅ~ん。

   そうだったの・・・。

   わたしはさぁ、どうしてもシンガーになりたくって、田舎にいてもしょうが

   ないから、両親の反対を押し切って、この町に出て来ちゃったんだ」

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たかし「あんな店で唄ってたって、チャンスなんか転がっちゃねぇだろぅ」

佳 代「そうよねぇ・・・。

   ママもみんなもいい人だけど、チャンスかぁ・・・」

たかし「まったくこんな羽目になっちまうなんて、俺、明日っから本当は小倉に遠

   征するはずだったんだ。

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   それも新人王の決定戦でさ。

   今22歳でデビュー2年目だから、今年逃したらもうお仕舞なんだ」

佳 代「そうだったんだ・・・ぁ」

  突然病室のドアがノックされ、ドアが開く。

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「金糸雀(かなりあ)」No.7

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6 たかしの病室                                 

  窓の外に鳥の声。

たかし「うっ、ううっ、・・・えっ、どこだここ?」

ナ レ「早朝。

   麻酔の深い眠りから醒めたたかしは、病室を見渡している。

   ベッドの横には、椅子に座ったまま、佳代がベッドの手摺にもたれる格好

   で、小さな寝息を立てている」

たかし「だ、誰?」

   たかしの声に驚いて目を覚ます佳代。

佳 代「う・・む・・・ああっ・・・。

   ああ、よかった!

   やっと気が付いた。

   どう気分は?

   自転車野郎さん」

たかし「ああっ!

あっ、いてってて」

ナ レ「佳代に気付き、思わず起き上がろうとして、刺された傷跡が痛むたかし」

たかし「ええっ、な、何でお前・・・。

   リンゴ女がここにいるんだよ!」

ナ レ「クラブ叶での昨夜の喧嘩。

   そしてたかしが気が付かなかっただけで、佳代があの店のシンガーとして、

   ピアノの弾き語りをしていた事。

   救急車の後を追って、病院に駆け付け、朝まで付き添っていた事を佳代が告

   げた」

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「金糸雀(かなりあ)」No.6

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ナ レ「手術中のライトが消え、医師が現れ手術の状況説明を始めた」

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医 師「後頭部はCTの結果、どこにも異常は見られませんでしたし、手術自体は無

   事に終えられました。

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   しかしビール瓶の切っ先が、一部脊髄を損傷させておりましたので、両足或

   いは片足に麻痺が残る可能性も排除できません。

   まあしばらくは、傷が完治してもリハビリが必要になります。

   今はまだ麻酔で眠っていますが、朝までには意識も戻ることでしょうから、

   あまりご心配になりませんように」

佳 代「どうもありがとうございました」

刑 事「じゃあ私もこれで、今日の所は失礼します。

   まあ傷害事件として処理いたしますが、明日にでも安部さんには事情を聴取

   させていただくことにしますわ。

   それじゃあ」

  廊下を靴音が遠ざかる。

ボーイ「佳代さんどうします、これから?」

佳 代「どうするっていったって・・・。

   彼、身寄りが無いって言ってたじゃない。

   それに、それによ。

   競輪選手なのに足の麻痺が残って自転車に乗れなくなっちゃったら・・・。

   どうすんのよ!」

ボーイ「そっ、そりゃあそうです。

   大変なことですよね」

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佳 代「何だか妙なことになっちゃったけど、わたしこのまま彼の意識が戻るま

   で、ここに残ることにするわ!

   あなたはお店に戻らなきゃいけないでしょ。

   ママにはあなたから伝えとして」

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「金糸雀(かなりあ)」No.5

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5 救急病院                                   

ナ レ「ここはたかしが運び込まれた救急病院。

   まだ手術中のランプが灯っている。

   通路の長椅子には、落ち着かない様子の佳代とボーイが腰かけている」

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  静まり返った病院の廊下に、小走りの靴音が近付く。

刑 事「ああっ、これはどうもご苦労様です。

   私、南署の吉原といいます。

   あなたがたは?」

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佳 代「刑事・・・さ・・・ん?

   私はクラブ叶で、ピアノの弾き語りをしている浅丘佳代です」

ボーイ「ぼっ、ぼくは、バイトでボーイをやってる、城北大3年の木村伸二です」

刑 事「えーっと、佳代さん年齢は?」

佳 代「・・・21です」

ボーイ「ぼ、ぼ、ぼくは22です。

   えへっ、1年浪人しちゃってたもんで・・・」

刑 事「ハイハイ。

   えーっと木村君には、後で話を伺いますから。

   まずは佳代さん。

   被害者の安部たかしさんとは、どのようなご関係で?」

佳 代「どのようなご関係って・・・。

   今日の昼間、彼が運転する自転車とぶつかっちゃって。

   ・・・そうそう、それでわたしリンゴを拾ってもらったんです」

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刑 事「いやいや、そういうことじゃなくって、例えば恋人とか?」

佳 代「いやだっ刑事さん。

   今日初めて逢ったっていうか、ぶつかったって言うか・・・それに彼の名前

   だって、刑事さんに先程聞いて初めて知ったくらいですし・・・。

   ただそれだけです。

   そしたら偶然、今夜彼がお店に来ていて・・・。

   私が彼の事に気が付いた時には、だってもう・・・ブスリだったんですも

   の」

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刑 事「ところでご住所は?」

佳 代「南区潮見が丘3丁目16番地3号。

   コーポ潮見が丘202号室です」

刑 事「ご家族もご一緒ですか?」

佳 代「いえ、わたし独りです」

刑 事「ご両親は?」

佳 代「岐阜の田舎の実家です。

   わたしは歌が歌いたくって、どうしてもシンガーになりたくって、この街に

   出て来たんです」

刑 事「ほおーっ。

   歌い手さんですか」

佳 代「ところで安部さんのご家族とかへの連絡は?」

刑 事「いや、それがねぇ。

   所轄に確かめたんですが、安部さんはどうも独り身のようでね。

   ご両親も幼い頃に亡くされてましてな。

   これといった身寄りがないようなんですわ。

   あっ、そうそう。

   彼は競輪の選手だそうですよ。

   私はその世界に疎いものだから知りませんでしたが、そこそこ活躍している

   選手なんだそうですよ」

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  手術室のドアが重たそうに開く。

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「金糸雀(かなりあ)」No.4

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ナ レ「たかしが酔っ払いを突き飛ばした」

たかし「おい、大丈夫か?」

ホステスA「ええっ、ありがとう。

     本当痛かった~っ!」

ナ レ「酔っ払いたちの騒ぎ声に、ピアノの手を止め、佳代が振り返った」

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佳 代「(独り言)ああっ、あいつ!

   昼間の自転車野郎だ!」

ナ レ「ビール瓶を持った酔っ払い客が、たかしの背後から後頭部を目掛けビール

   瓶を振り上げた」

佳 代「アッ!

   危ない!」

  ビール瓶の割れる音。

  ホステス達の悲鳴。

ナ レ「次の瞬間、酔っ払い客は、割れたビール瓶の切っ先を、たかしの背中に突

   き刺した」

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客 B「なめんじゃねぇぞ!

   この若造!」

ナ レ「たかしは気を失い、その場に倒れ込んだ」

ホステスB「キャーッ!

     チーフ、あの人刺されちゃった!

     ねぇ早く、救急車、救急車呼んで!」

  ホステス達の悲鳴が大きくなる。

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  救急車のサイレンが近付く。

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