「ギヤマンの欠片(かけら)」No.9

いよいよ明日6月19日(月)のブログで、ぼくから緊急発表があります!是非ともご覧くださいネ‼まぁ、それほどの仰天ニュースじゃないですが(汗)

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 Autumn in C♭」開催決定!!! ★詳細は4/29のブログをご確認願います。

まずはぼくの楽曲「花筏」をお聴きいただきつつ、物語の世界をお訪ねいただければこの上なく幸せです。

「ギヤマンの欠片(かけら)」No.9

仕舞屋が並ぶ、鴬谷の稲荷長屋。

写真は参考

障子戸には、切子細工と書かれている。

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石室惣兵衛が総領の定安は、商家の手代の(なり)で、割れたギヤマンの入った桐箱を抱え、心なしか肩を落とすように、切子細工の職人宅を後にした。

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「若君、やはり切子職人には、割れたギヤマンを修復することなど、所詮無理なようでござりまするなあ」

木枯らしに揺れる枯れ柳の下で、寒そうに佇む喜八郎と惣兵衛の元へと駆け寄り、定安は事の次第を告げた。

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三人はここ半年近く、商人に身をやつし屋敷を抜け出しては、割れたギヤマンの修復を手掛けてくれる職人探しにやっきになっていた。

「これで江戸市中で、腕利きとされる切子職人や金接ぎ師には、すべて当たりを付けたこととなりまするなあ。残すは、神田明神町の金接ぎ師一軒だけが頼り」

惣兵衛は胸元に忍ばせた、一枚の紙片を広げ溜め息を漏らした。

参考資料

「だがそれとて、あてにはならぬ。何せ腕利きと呼ばれる金接ぎ職人は、どうしたものか皆一様に、この江戸から忽然と姿を消してしまったと言うではないか。それはいったい何故じゃ」

喜八郎が不思議そうに両名に問うた。

「若君。実はそれがしも、その件がどうにもひっかかっておりまして、いま手の者に探らせておるところです」

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.8

6月19日(月)のブログで、ぼくから緊急発表があります!是非ともご覧くださいネ‼

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.8

「なぁに、お届け物もこの通り、無事のようだ。ご隠居さんがこうも深々と、頭を下げられたとあっちゃあ、しかたねぇや。でもなあ、てめえら。お武家様気取りで、分不相応な言葉なんか使ってやがると、その内に袋叩きにされちまうぞ。よっく覚えとけ!」

辰吉は、呆然と立ち尽くす小僧と手代を、叱り飛ばした。

「申し遅れました。手前は深川で船宿を営みます、信濃屋の番頭、惣兵衛と申します。こちらは喜八お坊ちゃま、そして手代の定安にございます。此度は、不快な思いをお掛けいたしました」

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再び惣兵衛が、頭を垂れようとするのを辰吉が遮り「こっちも気がみじけぇんで、ちょいと言葉が過ぎちまった。申し訳ねぇ。あっしは、神田明神町の金接ぎ職人、辰吉でさ。じゃあ、あっしはまだ、お届け物が残ってますんでこれで」

「私たちも、先を急ぎますので。ではこれにて」

武家屋敷に囲まれた脇道に、惣兵衛と喜八郎が連れ立ち先を行き、少し遅れて定安が後を追う。

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辰吉が脇門から振り返ると、手代も辰吉同様、純白の絹織物に包まれた、大きな箱を大事そうに抱えていた。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.7

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.7

絵皿に描き抜かれた、花鳥画の風合いを損ねるどころか、逆に金接ぎを施したことで、趣が増した仕上がりとなった。

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「久方ぶりに腕の鳴る、満足の行く仕事だった」と、辰吉は満足そうな顔で、屋敷の脇門へと向かった。

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「おっと!気をつけねぇか!」

辰吉が、脇門の木戸を開けようとした途端。中から商人風の小僧と手代が、飛び出して来た。辰吉はあわやのところで身を(かわ)し、尻もちをついた。

「やいやい!どこ見てやがんだい!」

辰吉の怒鳴り声に、脇道を駆け出そうとする、小僧と手代が振り向いた。

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「先を急いでおった、相済まぬ。許せ。ところでその方、大事無いか?」

小僧がそう言うと、手代が慌てて駆け寄り、辰吉を抱き起した。

「なんだいてめえら。商人風情の若造の癖に、一丁前にお武家言葉なんか使いやがって!」

辰吉は桐箱を片手に抱えたまま、右の拳を振り上げた。

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「まぁまぁ、お待ちくだされ、お待ちくだされ。手前どもの坊ちゃまと手代が、ご無礼をいたしましたようで。誠に申し訳ござらん。どうか何卒お許しを」

屋敷から脇門を潜り、身形の良い白髷の隠居が、辰吉に相対し深々と腰を折った。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.6

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.6

「これは、殿のご母堂が輿入れの際、国元の越前より持参された、古九谷の絵皿です。今はわけあって子細を申仕上げるには参りませぬが、この大切な絵皿がいつの間にか欠けてしまい…」

峰が桐箱から欠けた絵皿を取り上げた。

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「これは殿にとって、亡きご母堂様のかけがえのない御遺品。このまま放って置いては、ご母堂様が報われませぬ。どうか、どうか急ぎ、金接ぎを施してはいただけませぬか」

峰の憔悴しきった哀れな姿を、見るに見かね辰吉は、二つ返事で金接ぎを請け負うことにした。

「明後日の今時分には、必ず仕上げておくよ。明後日にでも、引き取りに来てくんろ」

辰吉の言葉に、峰はやっと安堵の表情を浮かべ、深々と頭を垂れた。

しかし約束の日が過ぎても、峰は絵皿の引き取りにやって来なかった。

参考資料

とは言え、仕上げた絵皿を、いつまでも手元に置いてはおけぬ。

辰吉は翌朝、一人で高遠藩江戸上屋敷へと向かった。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.5

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.5

うらぶれた長屋が立ち並ぶ、神田明神町の一角。

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表戸の破れ障子には、やっと読めるほどの掠れた文字で、ただ「金接ぎ辰」とだけ墨書されている。

今年七つになったばかりのお藤は、母の金接ぎ作業を眺めるのが好きだった。

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欠けた甕や皿をじっと眺め、割れた小さな欠片を畳の上で繋ぎ合わせる。

それは物心付いた頃から、いつしかお藤の独り遊びとなっていた。

欠ける前の甕や皿の姿は元より、描かれた絵柄も分からぬ。

それでもお藤は、欠片を手にして語りかけ、まるでその声でも聞くように、小さな欠片同士を繋ぎ合わせてゆく。

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「あらっ?もう出来たのかい?その甕はまだついさっき、始めたばっかしじゃないか」

腕の良い職人だった、辰吉の面影を宿すお藤を見詰め、志乃はこっそり小さな溜め息を吐いた。

辰吉が忽然と姿を消したのは、路地端の枝垂桜が、色付き始めた春先の事。

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高遠藩江戸上屋敷へ、金接ぎで仕上げたばかりの絵皿を、納めに行くと言って出かけたきり、突然消息が絶たれた。

想い返せば、辰吉が姿を消す、三日前のことだった。

「ごめんなさいまし。こちらが江戸で評判の、金接ぎの辰吉さんで?」

西に向いた障子戸を、茜陽が染め始めた夕刻。

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辰吉の膝頭へ伸びた茜陽が、突如として陰った。

障子の向こうで、高遠藩江戸上屋敷の、峰と名乗る奥女中の声がした。

「へいっ。辰吉はあっしですが。なにか御用で?」

障子戸を開けると、純白の絹織物に包まれた桐箱を抱え、真っ青な顔で峰が立ち尽くしている。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.4

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.4

「大殿、そして若君様。惣兵衛一生の不覚にござりました。斯くなる上は…」

控えの間の中央に坐した惣兵衛は、そう震える声で独り口上を述べ、天井を仰ぎ見た。

参考資料

長年若君の側用人として、内藤家にお仕えした遠い日々が、走馬灯のようにまざまざと蘇る。

惣兵衛はまるで、その懐かしさに抗うよう首を大きく左右に振った。

そしておもむろに白装束の前をはだけ、痩せ衰えた腹を突き出し、剥き身の脇差を懐紙に包み、逆立てたまま握り締める。

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後は作法通り、三方を尻に宛がい、最後の力を振り絞り、刃を腹へと突き立てるだけ。

「定安、さらばじゃ。父の分までしっかりと、若君にお仕えするのじゃ。では、介錯頼む」

惣兵衛は晴れやかな表情で、一度だけ己が嫡男を見詰めた。

定安は唇を真一文字に結んだまま、父に頷き鞘を抜き払う。

参考資料

「では、ごめん」

惣兵衛は、切っ先を腹に突き立てようと、渾身の力を込めた。

「爺、早まるでない」

襖が大きな音と共に開かれ、これまで一度足りと耳にしたことも無い、喜八郎の途轍もない大声が響き渡った。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.3

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.3

惣兵衛は、飾り棚の前で(くずお)れた。

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「若様…、一大事にござりまする」

「爺!いかがした」

濡れ縁の踏み石に足を掛け、喜八郎が座敷の中を覗き込んだ。

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「神君家康公拝領の家宝、高遠藩三万三千石、内藤家伝来のあのギヤマンの酒壺が…」

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淡い春の陽射しを浴び、座敷に仄かな光の帯を放っていたギヤマンが、跡形も無いほどに砕け散ってしまっている。

「嗚呼、なんたること…」

惣兵衛は、砕け散ったギヤマンの欠片を、必死の形相で拾い集めた。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.2

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.2

「ああっ!」

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勢いよく振り下ろされた喜八郎の太刀筋を、慌てて受けようと惣兵衛が面を庇う。

しかし喜八郎の太刀筋の鋭さが勝り、惣兵衛の木刀は跳ね飛ばされた。

木刀は開け放たれた座敷を飛び越え、床の間の違い棚へと勢いよく飛び込んだ。

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ガッシャーン

忙しく鳴き交わしていた春告げ鳥も、その衝撃音に怯んだのか、突如として美しい鳴き声を止めた。

「ああっ、若君!」

惣兵衛はもんどりを打ち、木刀が飛び込んだ床の間へと向かい、慌てふためき濡れ縁を駆け上がった。

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「なな、なんと」

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「金糸雀(かなりあ)」No.34

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ぼくの「金糸雀」をぜひともお聴きいただきながら、シナリオをご覧ください。

 お風呂のドアが開く。

佳 代「あーあ、やっぱり眠っちゃってる。

   相当疲れてたんだろうなぁ」

参考

ナ レ「既に真夜中。

   佳代は寝付けず、窓越しに星空を眺めている」

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ラジオ「(回想) とにかくビッグなこのチャンス!

   さあ、あなたはどうする!(エコーがかかり、「どうする!どうする!どうす

   る!」とゆっくりフェードアウト)」

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マリー「(エコー/回想) あんた唄上手いけどさぁ、さっきの唄、何だか泣いてるみた

   いだった!」

マリー「(エコー/回想) だってもしも中学の時、自分の中の女を押し殺して、いやい

   や無理して男で生きる辛さを考えたら、まっぴら御免。

   今の方がよっぽどましだわ」

参考

マリー「(エコー/回想) 人生なんてさぁ、たった1回こっきりよ。

   良くても悪くても」

マリー「(エコー/回想) あんた何悩んで落ち込んでんだか知らないけど、初めてアン

   タを見た時の輝き、すっかりどっかに落っことして来ちゃったんじゃない?」

ナ レ「鳥かごの中のカナリアに、小声で話しかける佳代」

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佳 代「あんた、こんな小さな世界に閉じ込められて・・・哀しくは無い?

   わたしは・・・」

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.1

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今日からは、ぼくが10年近く前に初めてこっそり書いた、なぁ~んちゃって時代物の作品です。はてさてどんな物語となりますやら。お付き合いいただければ何よりです。そう言えばこの作品を書き始めた頃、ぼくの楽曲「花筏」の構想を朧気に抱いたものでした。

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「ギヤマンの欠片(かけら)」No.1

まるで淡い紅でも引くように、散り初めし桜の花びらが舞う。

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信州高遠藩江戸上屋敷の小さな中庭には、国元よりも一足早く、春の息吹がそこかしこに満ちていた。

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桜色した一片(ひとひら)の小さな花弁が、まるで散り行く運命(さだめ)に、抗おうとでもするかのように身を(ひるがえ)す。

ほんの一時でも、宙を彷徨い続けていたいとばかりに。

春まだ浅い気まぐれな風に、ただその身を委ねながら。

散り初めし桜一片が、ゆったり舞い落ちるまでの束の間。

たとえそれは花弁が抱いた、儚い未練であったにせよ。

我が目に映るその姿は、何とも馨しい春の女神の、可憐な戯れにさえ見えるから不思議なものよ。

それにひきかえ太平に甘んじ続けた、今時の武門の世は、果たして桜に比べ如何ばかりのものであろうか。

幾度となく(おと)のうた、潔い散り際さえ、遠の昔に失した我が身。

築山脇の池に投じた貧相な己が姿を、石室惣兵衛は今更ながら恥ず想いで眺めた。

写真は参考

老いさらばえ、曲がり果てた腰を、グイッと一つ伸ばしながら。

「どうした爺。まいるぞ」

「ははっ、若君。ただ今」

元服前の総髪を揺らしながら、袴姿に片袖を脱いだ内藤喜八郎が、木刀を上段に構える。

参考

「イャーッ」と一声張り上げ、惣兵衛に向かい大きく踏み込み、瞬時に一太刀を浴びせた。

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