『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑮最終話

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


●繋がりが生まれる場所

写真は参考

「今日はお爺さんの命日だで、この魔法瓶にコーヒー入れてまえん?

写真は参考

持って帰って、仏前に饅頭と一緒にお供えさせてまうで。

だってお爺さん、この店のコーヒー大好物やったでなあ」と、客の老婆。

写真は参考

「そうそう。一日に3~4回は来てくれとったでなあ」と、コンパル本店の山口店長。

その光景を見て思い至った。

尾張名古屋の喫茶店は企業にあらず。

ましてや何杯のコーヒーを売ったかの、多寡(たか)でもない。

その店に集い、そして憩い語らう者たちと、店主やママとの一期一会ならぬ、一期八重に重なる人肌の繋がりがあってこその物種だと。

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑭

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「どうしても主人は、『熱々のまま食べてまいたいで、ステーキ用の鉄板に盛って出したろまい』って」。

昭和35年、ついに名古屋メシの元祖の一つ、鉄板盛りイタリアンスパゲティがこの店から産声を上げた。

写真は参考

それから半世紀、静江さんは今もフライパンを振り続ける。

静江さんの顔の皺は少なく、お歳の割に艶々のピッカピカ。

半世紀に渡って炒め続けた、スパゲティの跳ねた油のご利益か。

あまりに顔の色艶も良く、お元気ゆえついつい不躾にも、いつまで厨房に立ち続ける気かと問うた。

すると「そんなもん、命ある限りに決まっとるわさ」と、高らかに笑い飛ばした。

喫茶ユキには、昔からモーニングサービスなどない。

写真は参考

だが半世紀前から、鉄板も味も何一つ変わらぬ、昭和半ばの鉄板盛りイタリアンスパゲティがある。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑬

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


もう一つ、名古屋発祥グルメの喫茶店版の代表格と言えば、ずばりイタリアンスパゲティ。

昭和の名古屋モンにとって、イタリアンスパゲティと言えば、喫茶店で食べるものだった。

写真は参考

ところが何処をどう見ても、本場イタリアの洒落たパスタとは一線を画す。

ステーキ用の鉄板皿に溶き卵を敷いた、ケチャップ味と相場は決まっていたものだ。

だから誰もが全国どこでも、それこそが紛れも無いイタリアンスパゲティだと、疑うことすらなかった。

写真は参考

「亡くなった主人が洋行好きで、イタリアの本場でスパゲティを食べて、『これをうちの店でだそうか』と」。

昭和32年開店の喫茶ユキ。

写真は参考

創業者の妻である丹羽静江さん87歳は、まるで遠き日を手繰り寄せるかのように話し始めた。(続く)

写真は参考

※追記、2018年4月28日(土)に旧店舗の約10m北側に、新店舗がオープン。

写真は参考

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑫

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「これがうちの店流の、アイスコーヒーの特徴です。

写真は参考

たった一杯のコーヒーで、何度も違う味わい方が出来るという」。

名古屋市中区大須にある、昭和22年開業のコンパル本店。

写真は参考

山口店長は、やさしげな眼差しを男に送りながらつぶやいた。(※取材当時)

コンパルは、名古屋を中心に9店舗を構え、独特の名古屋喫茶店文化を牽引してきた、地元のコーヒーチェーンだ。

コンパル流アイスコーヒーは、「冷房の無い店内で、少しでも涼んでもらいたい」との思いから考案された。

当時、出来合いのアイスコーヒーは、豆で淹れるホットコーヒーに比べ品質が悪く、甘味を付けて味を誤魔化すものが多かった。

創業者の若田積蔵氏は、本来の淹れ立てコーヒーの香りと味が楽しめ、尚且つ客の好みで甘さを加減出来る、そんな画期的なスタイルを生み出したのだ。

ホットコーヒーと同じ豆を用い、少ない湯量で濃度を高めて抽出。

それを瞬時に冷却することで、味と香りも損なうことなく、解け出す氷でホットと同じ濃度になるよう工夫を凝らしたとか。

写真は参考

コクがあり嫌味のない苦みのアイスコーヒー。

分厚いエビフライサンドイッチとともに、コンパルの看板メニューを飾る。(続く)

写真は参考

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑪

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


一方、尾張の中心地、名古屋。

一宮モーニングとは異なるスタイルながら、名古屋の喫茶店もまた、茶飲み好きの名古屋人に愛されて、独自の進化を遂げてきた。

「わし、今日はぬくたいで、レーコーでええわ」

写真は参考

年配の男は薄手のジャンパーを脱ぎながら、通いなれた体でボックス席へと坐した。

写真は参考

冷珈(れいコー)」とは昭和半ばの尾張名古屋で、喫茶通を自負するオヤジたちが、誰とは無しにアイスコーヒーを(かぶ)いて呼んだ名のこと。

「はいっ、お待たせしました」。

写真は参考

ボーイはデミタスカップに、並々と注がれたホットコーヒーと、氷入りのグラスとミルクピッチャーを置いて立ち去る。

すると男は、まずホットコーヒーをスプーンに掬い、手慣れた調子で口元へ。

ゆっくりとコーヒーを一口味わったかと思いきや、今度はシュガーポットから、砂糖を3匙も注ぎ入れ、スプーンで掻き交ぜる。

そして徐にコーヒーカップを持ち上げると、そのまま氷の入ったグラスへと注ぎ入れた。

写真は参考

さらにストローでグルグルと掻き混ぜ、グラスの縁を這わせるようにミルクを流し込み、美味そうな音を立てストローを啜る。

そつのないその所作たるや、まるで名のある茶人の一服のお点前さながらだ。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑩

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


本社敷地内にある工場には、ほっこりと焼きあがった、温もりのあるパンの香りが漂う。

ここでは今も55年前そのままの、初代のレシピが頑なに守られ、乳化剤などの添加物も一切使用せず、誠実で一本気なパン作りが続けられている。

写真は参考

「粉にもそれぞれ長所短所ってのがあって、仲良くなる粉を選び独自にブレンドしとるんですわ。酵母も我が社独自のブレンドですし」。

本社工場長の菱川さんが誇らしげに笑った。(※取材当時)

焼き立てのパンを試食させてもらう。

写真は参考

何とも言えぬ柔肌のパンながら、程よい噛み応えが実に小気味良い。

それでいて口解けは抜群。

特に感心したのは、パンの耳の何とも言えぬ美味さである。

「耳まで美味いのが、我が社のパンの特徴ですから」。

焼き上がりから1時間。

写真は参考

3斤分の業務用食パンは、側面中央に本間の「本」の字を誇らしげに浮かべ、ベルトコンベアーに揺られながら、ゆっくりと工場内を一周し喫茶店への出荷の時を待つ。

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑨

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「ある喫茶店の店主にお客さんが、うちの業務用パンを『売ってまえんか』と。

すると店主が、『そんなに食べたいんなら、うちの店に来て食べてちょー』って言ったとか」。

そう自慢気に話し始めたのは、営業部長の森さんだ。(※当時)

写真は参考

初代の本田勝蔵氏は、帝国ホテルのベーカリーから名古屋観光ホテルのベーカリーへと転身し、名古屋市西区で開業した人物だ。

まだ豊かではない時代、より高品質なパンづくりを目指し、ひたむきな研究を重ねたという。

写真は参考

最初の頃は創業者自らが、自転車を漕いで配達しながら、地道に営業を重ねたそうだ。

やがれ訪れたモーニングサービスの隆盛と相俟って、仲卸の人たちがパンの焼き上がりを工場で待ち構えるほどに。

写真は参考

東京オリンピックの前年頃からは、寝る間も無いほどの忙しさだったそうだ。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑧

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「Café & dining Karen」の厨房を覗くと、切り分ける前の大きな業務用のパンに、「本」の文字が浮き上がっている。

写真は参考

パンに屋号を刻み込むとは?

単なる遊び心か、それとも底知れぬほどのプライドの現われか?

写真は参考

どうにも気になり尋ねると、東海地区の喫茶店の多くにパンを卸し、それだけで業績を伸ばした「本間製パン」のものだと言う。

美和ちゃんはこの店を開く前から、本間パンを使いたかったと言う惚れ込みよう。

しからば小牧市にある、本間製パンへと向かわずにはおられまい。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑦

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


「僕自身、小っちゃな頃から両親や祖父母と一緒に、喫茶店のモーニングに通ってました。

写真は参考

それが当たり前だとずっと思ってたほど。

そんなこともあって、この店をオープンした時から、小さな子どもからお年寄りまでが集える、そんな場として存在出来たらいいなって」と店主の中村有吾さん。

写真は参考

店内を見渡してみると、個人の喫茶店ではまだまだ少ない、バリアフリーが随所に取り入れられている。

玄関から店内へと続く段差のないアプローチに、体の不自由な方でも使いやすい手洗い。

車椅子で訪れた常連が、気さくに正枝ママを呼び止めると、すぐさま楽しげな会話が弾み出した。

写真は参考

この店の人気の理由は、モーニングの値頃感やボリュームだけではない。

何人にも分け隔てなく心を砕く、店主夫婦の人柄あっての物種なのだ。

写真は参考

事務所代わりで始まった一宮モーニングは、人々の生活に根を下ろしながら、独自の進化を遂げた。

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

『尾張名古屋の珈琲茶論(コーヒーサロン)』⑥

甚だ勝手な㊗飛騨市制20周年記念song「飛騨びと達の、SOYAな SOYAさ」をyoutubeにアップしました~っ!記念ムードで盛り上がる、飛騨市の雰囲気を歌い上げま~す!


名鉄犬山線の石仏駅近くには、2011年度の「モー1(ワン)(M1)グランプリ」獲得に続き、2012年には「東海北陸自動車道沿線ご当地グルメ大会優勝」の栄冠に輝いた「CAFE COCOLO」。

写真は参考

スペシャルモーニングセットは、ズバリ「ハヤシリゾット」。

写真は参考

ハーフリングという中を刳り抜いた状態のパンの器に、地産の米「愛知のかおり」とハヤシソースを一緒に盛り付けたメインに、ツナクリーム味のポテトサラダとプチデザートのゼリー付き。

それに350円のドリンクまでついて500円ポッキリ。(※2013年当時の料金です)

どれも万人から愛されそうなやさしい味が特徴。(続く)

※2013年3月20日発行の記事です。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【蓬莱本館】2人セット
価格:3,280円(税込、送料別) (2024/2/11時点)


このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。