ぼくの「All for you」に、HOKKAIDOの大自然の中を、15日かけて3.200km愛車に跨り走破した友が、現地の写真や動画をアレンジして、貼り付けてくれました。それをyoutubeでぜひ、ご覧ください!題して「わが友、YOZO SHIBATAが風になった15day’s 3 200km!HOKKAIDO Nature Touring~with All for you」です。
飛騨市の「広報ひだ」6月号「飛騨びと 言の葉綴り」が掲載されました。
「広報ひだ」の『飛騨びと 言の葉綴り』がこちらの25710.pdf (city.hida.gifu.jp)
残念ながら広報ひだの本誌は、紙面のスペースに限りがあり、掲載文は抜粋版となっております。文字数制限のないweb版も勝田萌さん(古川町) – 飛騨市公式ウェブサイト (city.hida.gifu.jp)併せてご覧いただければなによりです。
今日の「昭和Nostalgia」はコチラ!

子どもの頃、わが家からほど近い公園に、たったの一度だけ「ガマの油売り」なる大道芸がやって来たことがありました。
前もって近所回しに伝えられていたのか、その日の公園は老若男女で黒山の人だかり!
ぼくも大人たちの股座の隙間から、時代がかったその「ガマの油売り」の一挙手一投足を、固唾を飲んで見詰めたものでした。
まずは口上が始まりました。
『さあさあ お立ちあい、御用と お急ぎでなかったら、ゆっくりと聞いておいで。
(中略)
これなる 此の 看板示すがごとく、筑波山妙薬は陣中膏ガマの油。此のガマの油という膏薬をば売りまして 生業と致しておりまするで。
さて、いよいよ 手前 ここに取り出しましたるが それ その 陣中膏はガマの油だ。
(中略)
さてしからば、此の蝦蟇から 此の蝦蟇の油を採るには どういうふうにするかって 言いますと、捕らえ来ましたる この蝦蟇をば、四面に鏡を張り、その下に金網、鉄板を敷く。
その鏡張りの箱の中に、この蝦蟇を追い込む。サア 追い込まれたガンマ先生、己の醜い姿が 四方の鏡にバッチリと写るからたまらない。
我こそは今業平と思いきや、鏡に写る己の姿の醜さに、ガンマ先生、ビックリ仰天いたしまして、御体から油汗をば、タラーリ、タラーリ、タラーリと流しまする。
その流しましたる油汗をば、下の金網から ぐぐっと抄き取り集めまして、三七は二十と一日の間、柳の小枝をもちまして、トロリ、トロリ、トローリと煮炊きしめ、赤い振砂に 椰子油、テレメンテイナ、マンテイカという唐、天竺、南蛮渡りの妙薬をば 合わせまして、良く練って 練って練りぬいて造ったのが、これぞ これ、此の 陣中膏は 蝦蟇の油の 膏薬でござりまする。
(中略)
何に効くかと云うなれば、先ずは 疾に癌瘡、火傷に効く。瘍・梅毒・皹に霜焼け、皹だ。前へ廻ったらインキタムシ、 後ろへ廻ると 肛門の病。肛門と云っても 水戸黄門様が病気になったんじゃねいよ。
(中略)
えー、どうだい、お立ち会い。こんなに効く蝦蟇の油だけれども、残念ながら 効かねいものが 四つあるよ。
先ずは 恋いの病と浮気の虫。あと二つが 禿と白髪に効かねえよ。
(中略)
この刀の差表、差裏に 手前の この蝦蟇の油塗るときには、刃物の切れ味ピタリと止まる。
塗ってご覧に入れる。あーら塗ったからたまらない。刃物の切れ味ピタリと止まった。
我が二の腕をば、切ってご覧に入れる。
ハイッ。打って切れない、叩いても切れない。押しても切れない。 引いても絶対に切れない。
(中略)
この刀に ついておりまするガマの油、この紙をもちまして、きれいに拭きとるならば、刃物の切れ味 また、元に戻って参りまする。
さわっただけで 赤い血が タラリ タラーリと出る。しからば、我が二の腕をば 切ってご覧に入れる。

ハイッ。これ この通り。赤い血が 出ましてござりまするで。
だが、お立ち会い、血が出ても心配はいらない。なんとなれば、ここに ガマの油の膏薬がござりまするから、この膏薬をば 此の傷口に ぐっと 塗りまするというと、タバコ一服吸わぬ間にピタリと止まる 血止めの薬とござりまする。
これ この通りで ござりまするで。
さあて、お立ち会い。
此のガマの油、本来は一貝が二百文、二百文ではありまするけれども、今日は、はるばる、出張っての お披露目。

男度胸で、女は愛嬌、坊さんお経で、山じゃ、鶯ホウホケキョウ、
筑波山の天辺から 真逆様にドカンと飛び降りたと思って、その半額の百文、二百文が百文だよ。
さあ、安いと思ったら買ってきな。効能が分かったら ドンドンと買ったり、買ったり。』と!

本当にガマの油売りのオッチャンの二の腕から、血が滴り落ちたように見え、何とも恐ろしい思いがしたものです。
しかしその後、お父ちゃんにせよお母ちゃんがガマの油を買ったとは、記憶に残っておりませんから、どうせ眉唾もんだろうと、買わなかったに違いありません。
このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。