今日の「昭和Nostalgia」はコチラ!

昨日の「マル專手形」の続きのようですが、昭和半ばの時代には、高額品の「月賦販売」なるものがございました。

何でも即現金でお支払いになれる裕福な家庭に育ったわけじゃありませんでしたから、子供の頃から「月賦」と言う言葉には慣れ親しんだものでした。

小学校の低学年の頃、玄関先でお母ちゃんとお向かいのサッチャンのおばちゃんが、井戸端会議の様に世間話をしている声を、何とはなしに聞いていた時でした。
「カラーテレビ買ったんだって?今度見せて貰いに行くわ」とお母ちゃん。

「そうなんだわ!新し物の好きな旦那が、とうとう月賦で買っちゃってねぇ。これから毎月『月賦』を返してかないかんで、どうやって遣り繰りしようかって、もう頭が痛いわ!」と、サッチャンのおばちゃん。
「?????」
ぼくは不思議でなりませんでした。

「ええっ、ゲップすればカラーテレビが買えちゃうの?だったらぼく、毎月一度じゃなくたって、毎日でもへっちゃらでゲップしてあげられるのに?」
ぼくは自慢じゃありませんが、子どもの頃ひょんなことから、連続してゲップをする技(何の役にも立ちませんでしたけど)を会得していたのです。
その奥義とは、空気を口の中一杯に吸い込み、それをゴクッと何度も何度も丸呑みすると、たちまち連続してゲップが現れい出ると言うもの。
まぁ今じゃあ、そんなことしなくたって、大好きなキリン一番搾りや晴風、それに毎晩お世話になっているキリン淡麗グリーンをゴクゴク飲むだけで、次から次へとゲップが湧きだしますけどねぇ。
そんなことはともかく、井戸端会議が終わってお母ちゃんが玄関を開けた途端!
「お母ちゃん、家もカラーテレビ買ってよ!ぼくが毎日毎日ゲップするから!」とぼく。
するとお母ちゃんはしばらく「?????」。
そして次の瞬間「たぁーけーっ!月賦は月賦でも、そのゲップとはちゃうわぁ!」と、一括された切ない記憶があります。

かく言うわが家も、随分月賦販売にはお世話になったものでした。
それこそ今の人に「月賦」と言うと、やっぱりぼくのように「ゲップ」と勘違いする方も多いかも知れませんねぇ。
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