7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.22

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 in C♭」2023.04.16開催

とても残念ながら、お客様にもそれぞれご事情があり、2席キャンセルが生じました。もしお出掛けになろうかなってお考えの方がまだおいででしたら、ぜひご参加いただければ幸です。お問い合わせは、メールで、herakozu@yahoo.co.jp「オカダミノルほろ酔いLive 2023」係までお気軽に! Liveの詳細は、3月16日のブログをご参照願います。

「これだよ、これ!」。

「ああっ!」。

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「お前が切り抜いたんじゃないのか?」。

「木乃葉だわ!そう言えば、昨日もあの子新聞を見ながら、確か変な事いってたわねぇ」。

・・・・・ねぇママ。今日、土曜日でしょう。何で“わがままドミソ”やらないの?これって明日の日曜日のアニメになってるんだもん。

木乃葉は不満げに、新聞のテレビ欄を指差してママにたずねた。

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「何でって、ママだってわかんないわよ」。

ママはボサボサの髪のまま、木乃葉の脇から新聞を覗き込んだ。

「何言ってるのよ、ちゃんと6時から“わがままドミソ”って書いてあるじゃない!」。

「うそっ!書いてないん・・・だ・・・もの・・・???」。

木乃葉は、ママが指差す新聞を見つめた。

「ほら、ここ。嘘なんかじゃないもん!」。

「ちょっとコンチャン!あんた熱でもあるんじゃないの?」。

そう言うといきなりママは、木乃葉の額に手を当てた。

「熱なんてあるわけないもん!何でママには見えないの…?ほらここも、あっ、ここにも。ほら明日のテレビの番組ばっかじゃん!」・・・・・

「そして今朝は今朝で」。

ママは、今朝の木乃葉とのやりとりを思い返した。

・・・・・「あっ、この新聞まただ!」。

「なにがよ?」。

「だって今日、日曜日でしょう。なのに何で月曜のプチモンが載ってるの?絶対変だよ・・・この新聞。昨日だってそうだったし・・・」。

「またかいな?どれどれ・・・」。

ママは木乃葉の額に手を当てた。

「・・・。おかしいな?コンチャン、この暑さでボケちゃったのかなあ?」。

「ボケてなんかないもん」。

「じゃあ今日は病院がお休みだから、また明日の新聞もそう見えちゃったら、眼医者の先生の所へ行ってみようか?」。

「コンチャンがおかしいんじゃなくて、ママの目がおかしいんじゃないの?」・・・・・

「ちょっと待てよ。そういえば、俺も子供の頃、そんな時期があったなあ。そうそう、ちょうど巨人のONが全盛時代の頃。やっぱり木乃葉と同じように、翌日の出来事が新聞に載ってたんだ。『明日巨人V9達成!見事ONアベックホームラン』っていう、スポーツ記事さ。俺は得意になって学校で友達に話したんだが、やっぱり誰も信じてくれる筈も無く、皆から散々バカ呼ばわりされたよ。でも翌日になったら皆の態度が一変して、気味悪そうに俺のこと見てんだよ!まいっちゃったよ、まったく」。

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「あなたの自慢話なんてどうだっていいんだけど、・・・って言うことは、あなたと同じ事がコンチャンにも起こったって事かしら?」。

「そうかもなあ。それに新聞を切り抜いてまで、持って行かなければいけないような、木乃葉にとって重大な何かが起こるって事なんだ!」。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.22」への4件のフィードバック

  1. ワシは予言はしたことはありませんが、既視感は子供の頃から良く経験しています。前世も同じところにおったのかも知れません。なんなのか、良く分からりません。ワシがホトケさんになったら、生まれ変わって今の記憶が刷り込まれた子供になるのかも知れません。でも、その時は、世界はあるのでしょうか。

    1. ぼくもひょんな感じで予知夢のような現象を感じたことがあります。
      まぁしかしいずれにしても鈍感ですから、それ以上の既視感を得ることはありませんでした。

  2. 野球・・
    今、日本ではWBCで盛り上がっている!
    私なんか毎試合見て感動して涙が・・
    日本の野球も世界レベルで凄い!
    優勝して欲しいと思う・・
    ガンバレ侍日本♬

    1. 侍たちの活躍からは、目が離せませんよねぇ。
      本物の試合を見たら、それこそ全身鳥肌だらけかも知れません。

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