
「だって、その写真のモッくんは、コンチャンの一番のお友達だし・・・おばちゃんもおじちゃんも・・・それにお兄ちゃんも美代ちゃんも・・・みんなみんなとっても大切な人たちなんだもん。・・・それが・・・それが熊や虎に襲われて死んじゃったら・・・」。

木乃葉の目から大粒の涙が溢れ出した。
「この新聞によると、熊と虎に襲われるのは、今夜の9時とあるぞ!」。

「ねぇ、おじいちゃん。今からだったら、まだ間に合う?」。
「ああ、急げばきっと間に合うさ。よしっ!わしもコンチャンと一緒に行こう!」。
「ええっ?だ、だって・・・」。
「なあに心配は無用じゃ。どうせ隠居の身。毎日この無料パスを使って、あても無くバスに乗ってあっちへ行ったりこっちへ来たり。家におっても肩身も狭いし」。

「ほ、本当?本当に一緒に行ってくれるの?・・・あっ、ちょっと待って。それって・・・もしかしておじいちゃんコンチャンを誘拐しようとしてるとか?」。
「エエッ?」。
「だって先生やママがいつも言ってるもん。絶対知らない人に付いてっちゃだめだって。・・・だから」。
「ワッハッハッハ!」。
「何がおかしいのよ!」。
「だってコンチャンの目には、このわしが誘拐犯に見えるかい?」。
木乃葉は改めて老人を、頭の天辺から足元まで隈なく眺め回した。
「う・・・ううん」。
「じゃあこうしてはおられん!さあ急ごう」。
老人は立ち上がった。小ぶりのセカンドポーチにぶら下がる、ぬいぐるみ人形の鈴がなった。

チリチリ チリリ~ン
「あっ、そ・・・そのお人形・・・」。
幼い頃の記憶の欠片が、カラカラっと音を立て、木乃葉の頭の中を駆け巡った。
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ワシも子供の頃、サーカスで熊の自転車乗りを見ました。子供心に感動しました。
それは素晴らしい経験になったでしょうねーっ。
ぼくはこれまで一度も、本物のサーカスを見たことがありません。
映画やTVで見ただけで、空気感がやっぱりつかめませんねーっ。
名古屋市民の65歳以上が取得出来る敬老パス。昨年2月から、ICカードにチャージしておけば名鉄やJRなどにも使えるようになり(後で登録口座に返金)、地下鉄を利用するにはバスに乗らなければならない地域にとっては、時間短縮になりめちゃめちゃ便利でありがたい。
因みに、私が昨年2月から今年の1月までに利用したJR、名鉄の運賃17690円。プラス、バス、地下鉄がタダみたいなもの。
オカダさん、使ってる?
ぼくも昨年11月の誕生日の前に敬老パスマナカが届きました。
でもまだ2回しか使ったことがありません。
1回目は年が明けて、尾張四観音を制覇しようと、甚目寺観音まで。
そして2回目は、今度のライブ会場「C♭」さんの下見に岐阜まで。
でもそろそろ陽気も良くなってきましたから、これから活躍しそうです。
敬老パス・・
岐阜は70歳以上でバスカード(¥3000)だそうです。
その点、名古屋の様な都会はいいねぇ!
交通機関が充実しているから選択肢がいっぱいで・・
バスだと行く範囲が狭い。
まぁ⤴年寄りは近所の散歩でいいんだけどねぇ!
ぼくももう少したったら、一度もおりたことのない地下鉄の駅や、バス停で気の向くまま降りて、その町を探索して見ようかなって思ったりしています。
敬老パスが利用出来るのは名古屋市内だけなんですよ。
例えば、金山駅から岐阜駅まで直で行くと運賃は戻って来ない。でも、一度、名古屋駅で降りて(改札を出る)再度乗車すると、金山駅から名古屋駅までの運賃は戻って来るんです。面倒だけど賢く利用しないとね。
名古屋市内には、イオンモールが沢山あるからモール巡りも面白いかも。
「イオンなんて何処でも一緒でしょ!!」なんて言わないでぇ。
いやいやさすが「敬老パス」をモノにされたアオちゃんだけあって、そのアドバイスには説得力がありますねぇ。
ぼくもそのご教示を胸に刻んで、賢く活用させていただこうと思います。