
先日、何十年ぶりかで京銘菓の固焼きニッキ味の煎餅、八ッ橋を戴いた。

そう言えば近年は、生八ッ橋を口にする機会の方が多かったようだ。
封を開けた瞬間。
ニッキの香が立ち込め、小学校の修学旅行の記憶が鮮やかに蘇った。

当時の修学旅行と言えば、京都奈良の一泊二日が相場。

かつての都跡を足早に巡った。
だから正直、何処も彼処もぼくには、同じにしか映らなかった気がする。
そんな中、最も鮮明な記憶は、土産物屋での品選び。

学校で決められた、わずかばかりの小遣いで、誰に何を買うべきか。

子ども心に最大の悩みであった。

「これはお母ちゃんへ。こっちはお父ちゃん」。
そう言って、修学旅行鞄から、京土産を手渡した。
母には八ッ橋。

父にはプラスチックの煙草入れだ。

「お父ちゃんやお母ちゃんのなんてええで、自分の物買うてくりゃ良かったのに…」と母。
でも二人とも、満更ではなさそうだった。
母はいつも、陽の差す窓際の火鉢の横に座し、絎け台を据え、裁縫の内職仕事に明け暮れた。

陽が翳るまでは、裸電球も灯さず、真冬でも火鉢一つで暖を取りながら。


たった唯一の楽しみは、番茶の出涸らしを啜り、徳用袋で購入した甘納豆を、茶請けとする程度。
修学旅行から帰って、間もない日の事。
学校行事との兼ね合いで、いつもより早く家へと帰った。
母を驚かせようと、玄関の引き戸をこっそり空け、障子の隙間から母の様子を窺った。
ちょうど湯呑を傾け、一服中のようだ。
すると母は、京土産の缶蓋を開け、八ッ橋を取り出し、両の手で押し頂き、徐に口へと運ぶ。
何もそこまでせずともよかろうに。
しょせんわずかな小遣いで、誰もが買った物なのに。
当時は気恥ずかしくもあり、そう思った。
初めて買ったぼくの京土産。

八ッ橋の缶箱は、母の裁縫道具入れとなり、この世を去るまで、常に母の傍らにあった。

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修学旅行 懐かしいですね。
そしてオカダさんの選ばれた参考写真も こんな時だから余計に惹かれます。
ここのところ 出かける時には
オカダさんの「修学旅行レポートのテーマ」曲を聴きながら運転しています。
けれども友達から「運転しながらニヤニヤしてる人いるよね」と言われたことがあるので
「修学旅行のレポートのテーマ」曲を聴くとつい笑顔になってしまい ついつい 一緒に歌ってしまってまうので
気をつけたいなと思います。
「修学旅行のレポートのテーマ」は、確かぼくが19歳か20歳の時に、ゴンちゃんと一緒にレインボースタジオで録音したものです。
こちらにその当時のオンエアーの録音盤がありました。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm2349911
よかったら聞いてみてください。
そうそう!
小学校の修学旅行、奈良、京都のお土産の定番・・
八ツ橋にペナント、奈良の大仏の真鍮で出来た置物
一家にどれか一つは絶対にあったと思う!。
2歳上の兄貴がお土産に買って来て居たので・・我が家には全部ありました。
ペナントは何処かへ旅行行った時には
必ず買って家の壁にペタペタ貼っていたもんです。
ミノ君ペナントって
イイかもねぇ!
ペナントに観光地の名前の入った提灯、それにこけしやら。
すっかり見かけなくなっちゃいましたよねぇ。
お土産で貰った缶入りのお菓子を食べ終わった後、そのまま缶を捨ててしまうのは忍びない。かわゆい缶もあるからねぇ⤴️わたしも、フェルトなどの手芸用品を入れるのに使ったりしてますよ(^o^)
なかなか空き缶って、便利なものですよねぇ。
でもガラスと違って中が見えないから、何を仕舞い込んだか忘れちゃって、「あれってどこにあったっけ?」なぁ~んてことになっちゃって、片っ端から空き缶を開けて探したりしたこともありました。
小学校の修学旅行 懐かしいなぁ。
六年の二学期に転校してすぐの修学旅行。まだ緊張してたから 決まったルートを淡々と歩いてた覚えがあります。
お土産は 妹と相談して 五色豆と八ツ橋。
帰ってから一つずつ食べてみたけど 当時はまだちょっぴり大人の味でしたね(笑)
確かに、五色豆だって八ツ橋だって、淡い甘さなんじゃないでしょうか?
今のようなこってり濃厚な甘さとはかけ離れ、大人っぽい渋めの甘さだったかもしれませんねぇ。
ぼくたちの小学校の修学旅行は1学年1クラスで、バスで奈良から京都へと巡りました。泊まった旅館は「綿貫旅館」だったと思います。おこずかいは500円か600円だったと思います。金閣寺が飾ってある『努力』と書かれた楯を買いました。努力の他には、忍耐、とか根性とかいう文言が入った楯もありました。
オカダさんのご両親様を慕うお気持に感慨をおぼえます。
確かに昭和のあの頃の土産物には、今ではあまり好まれそうもない「努力」「忍耐」「根性」なんて、そんな武骨な漢字に文字が描かれていましたねぇ。
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