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木枯らし1号のニュースに触れると、もうそれだけで忽ち寒さがより一層凍みる気がいたします。
こんな日はやっぱりおでんを突きながら、飛騨古川流超熱燗の真宗寺燗でもって、キュ~ッと一杯ひっかけたいものです。

子どもの頃は、学校から帰ると、火鉢の上に土鍋が掛り、なんとも言えない旨そうな出汁の香が漂っていたものです。
お母ちゃんは鹿児島出身で、お父ちゃんは三重の出身。
ですが、お母ちゃんのおでんは、鹿児島風の豚肉の出汁と麦味噌を使った、甘っこいものではなく、名古屋の味噌おでんでもなく、どちらかと言えば関東煮風のものでした。

でもわが家のお母ちゃんのおでんには、必ずタコが入っておりました。

きっとどこの家でもそうなのだろうと、子どもの頃はまったく気にもかけてはおりませんでしたが、大人になってあちらこちらでおでんで一杯ってな調子になった頃に、その違いを感じたものです。

名古屋の味噌おでんでも、関東風のおでんにも、タコは見当たらず、関西風のおでんの店でやっとタコと出会ってビックリ!
ましてやお母ちゃんの故郷、鹿児島のおでんはちょっぴり甘い麦みそ仕立てで、豚肉入りでタコはどこを見渡しても、ついぞ見かけることなどありません。

では?お母ちゃんのおでんには、なぜタコが?

お母ちゃんにもお父ちゃんにも、その答えを問おうとしても今や手遅れ!
ただただ、お母ちゃんやお父ちゃんの、記憶の中の会話の欠片から、その手掛かりを探し出すのがやっと。
そうして一つの仮説に辿り着きました。
それは和菓子職人見習いとして、大阪へ丁稚奉公に上がっていたお父ちゃんのリクエストで、わが家のおでんにタコが入ったのじゃないかと言う説です。
丁稚奉公奉公中のお父ちゃんは、僅かばかりのお給金の中から、給料日だけの贅沢と洒落込んで、銭湯帰りにでも大阪の屋台なんぞで、タコの入ったおでんに舌鼓を打ったのではあるまいか?

それから直ぐにお父ちゃんには赤紙が舞い込み、出征して惨たらしい青春期を差し出すことになったのです。
だから復員した後、曲がりなりにもお母ちゃんと所帯を持ち、やがてぼくが生まれた後、家族三人でおでんを囲む時、お母ちゃんにタコを所望したのではないか?
記憶にある限り、「わしゃ、何でもええ」とそればかりしか主張しなかったお父ちゃんが、唯一、たった一度だけ、タコをおでんに入れて欲しいとでも言った?
お父ちゃんにして見たら、おでんのタコは紛れも無い青春の一頁であり、惨たらしい戦争の記憶とは切り離れた、心安らかで居られる、安寧な庶民の味に他ならなかったのではなかろうか?

今度スーパーの魚売り場でタコを見かけたら、お母ちゃんのおでんを思い出しながら、タコおでんを肴に、キリングッドエールでプッハァ~ッとやってみますかぁ!
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