「転生の追憶」33話

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」FM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まりました‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)※再放送は、毎週火曜日の19:00~20:00です!

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次回の「オカダミノル ほろ酔いLive」は、来春の開催となります!


「転生の追憶」33話 

◆   ◆   ◆

スゥイート・ルームの鍵は、オートロックされている。

「奥様、どうぞこれをお使いください」美恵がカードキーを手渡した。

写真は参考

「龍之介さん!」そう大声で夫の名を呼ぶと、玲華は部屋の中へと駆け込んだ。

一瞬何がどうなったのか、玲華は訳がわからないまま、リビングの入口に立ち尽くした。

「うるさいわねぇ、今いいところなのよ。見ればそれくらいわかるでしょうが!」バリトンの太く低い声が、ソファーから響いた。ソファーでは、女同士があられもない下着姿のまま絡み合っている。ソファーで四つん這いになっている女は、既に恍惚として陶酔し切っているようだ。

参考

(なぜ、なぜ私たちの部屋で、こんなことが・・・)

眼の前で繰り広げられる光景は、玲華の理解を遥かに超えていた。四つん這いの女の尻に被さるような格好で、ロングヘアーの女が言い放った。

「見世物じゃないんだよ!あんた一体誰なのよ。なによいきなり勝手に人の部屋に入ってきといて」

玲華は『レズビアンの人達の部屋に、間違って入ってしまったんだわ』と、そう思い込むことで、何とか自分を踏みとどまらせようと必死だった。陶酔し切っている四つん這いの女が、僅かに喘ぎ声を上げ顔を反らせる。

横顔に見覚えがあった。

参考

新婚初夜の甘いひととき。情事の後そのまま目を閉じ、玲華の胸に顔を埋めていた龍之介の顔と重なった。茶髪のウィッグと、濃い目の化粧だけが昨夜の夫と違っているだけだ。

「りゅう…、龍之介さん」玲華はそのまま気を失った。

時折りサイドボートの影から、デジカメのシャッター音だけが断続的に聞こえていた。


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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「転生の追憶」33話」への4件のフィードバック

  1. 昨日、家の奥さんが大好きな・・
    「コストコ」へ行って来ました。
    朝一で行ったけど、もう⤴入り口は長蛇の列
    テレビの影響もあって凄い ❢人気・・
    価格も決して安くはない ❢
    私は全く魅力を感じませんが
    世の主婦の方達は、こんな場所が大好きなんでしょうねぇ

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