「ギヤマンの欠片(かけら)」No.19

「ボーッと黄昏れてんじゃねぇよ~っ!中高年癒しの楽園ラジオ」7月4日(火)からFM WATCH 78.5MHz 毎週火曜日15:00~16:00で始まります‼(※詳しくは、6月19日のブログをご覧ください)

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まずはぼくの楽曲「花筏」をお聴きいただきつつ、物語の世界をお訪ねいただければこの上なく幸せです。

「ギヤマンの欠片(かけら)」No.19

「父上。あそこに!」

そう言い置いて、喜八郎に駆け寄ろうとする定安を、惣兵衛が止めた。

「まあ、待て。若君のあんなに穏やかなお顔を見たのは初めてじゃ。まるで恋仲のようではないか」

二人は気取られぬ様、そっと喜八郎とお藤の後方へと回り込み、桜並木に身を隠した。

写真は参考

「あれほど若の嬉しそうなお姿を見ていると、どうにも羨ましい気がいたしてしまいまするなあ」

年頃の定安は、目のやり場に困り果てたと言わんばかりに、こっそりと下を向いた。

「それも若にしてみれば、若き日の淡き思い出よ。所詮儚くも叶わぬ、なさぬ仲ゆえな。じゃがまだお若いから、そんなことにも気付いておられぬのじゃ」

写真は参考

惣兵衛は日溜まりで戯れる、喜八郎とお藤をぼんやり眺めていた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「ギヤマンの欠片(かけら)」No.19」への4件のフィードバック

  1. 今日も雨か~ぁ⤴
    以前、名古屋に出向している時・・
    北区黒川のマンションに住んでいました。
    勿論、会社が用意したマンションですけど
    17か18階の最上階だった。
    「最上階かぁ!何か?リッチになったみたい」
    なんて事を思っていましが、
    ところがドッコイ!
    マンションの直ぐ横が名古屋高速で
    晴れた日は良いけど、雨が降った日は最悪
    車が道路の雨をキル音で「シャ~~ァシャ~~ァ」って
    うるさくて・・うるさくて・・眠れなかった。
    長雨が続くと、つい思い出します。

    1. 街のノイズって、その街その街で違いますよねぇ。
      子どもの頃はもっぱらカエルの鳴き声が子守歌代わりでしたけど、ぼくは嫌いじゃなかったですねーっ。
      少なくとも車やバイクの騒音よりは!

  2. 『 恋仲 』 互いに恋し合う間柄
    良い響きですよね。なんか情緒があって。恋人同士・アベック・カップルっていう言葉より 『 恋仲 』 この言葉に惹かれますね。
    若き日の淡い思い出 無きにしも非ずです。私とて(笑)。
    この先 心が潤うようなときめきを見つけねば!
    何かないかなぁ〜( ◠‿◠ )

    1. ぼくもまったく同感ですねーっ。
      『恋仲』って、音感も字面も趣がありますものねーっ。

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