7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.50

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バリバリバリバリ、バリバリバリバリ

小さなプロペラ音は、闇夜の奥から鳴り響き、徐々にけたたましい音へと変えながら上空を覆い尽くした。

写真は参考

「これ以上ちょっとでも抵抗するようだったら、容赦なく頭を撃ちぬけ!」。

いつの間にか強面の刑事が、射撃班の先頭に現われた。

バリバリバリバリ、バリバリバリバリ

県警のヘリコプターは、低空でホバーリングを続けながら強力なサーチライトを地上に照射した。

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ヘリのサーチライトの光の輪の中に、崖っぷちに追いやられた木乃葉と老人、それに熊とトラの姿が浮かび上がった。

空から容赦なく照りつけるサーチライトの光に恐怖を感じ、熊は前足を上げ崖っぷちの木乃葉と老人を目掛けて突き進んだ。

「テディ!ステイ!」。

麻美の声は、低空飛行を続けるヘリのエンジン音にかき消された。

写真は参考

射撃班は一斉に、ライフルの銃口を熊の頭部に向けた。

写真は参考

ヘリの爆音と、サーチライトの異常な光に、常軌を逸した熊は、「グゥアオー」と泣き叫びながら右の前足を老人の頭部目掛けて振り下ろそうとした。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.50」への4件のフィードバック

  1. ヘリコプター・・
    多分?もう乗る事はないと思いますが
    一度だけ乗った事があります。
    ツレが高山の専門学校へ行っている時に
    飛騨高山スキー場でバイトやっていて
    山の頂上からお客さんの為に新雪をスキー板で踏んで滑りやすくする。
    そのバイトに同行した時にヘリコプターに乗って山頂まで
    中々、怖かった覚えがあります。
    それより新雪は滑りにくかった。
    一言「疲れた!」

    1. ぼくもヘリコプターは、カカポ取材のロケの時、ウエリントン空港からモードアイランドまで、TV撮影機材を積み込んでフライトしたことがありました。
      ノイズキャンセラーのヘッドフォンを付けていても、爆音が物凄かったですねーっ。

  2. まだ20代の頃 会社の同僚と二人でニュージーランドに行った際に一度だけ乗った事があります。
    クイーンズタウンを離陸し氷河に着陸。
    何の気なしに乗ったものの あの微妙な揺れと振動でみるみるうちに車酔い状態に…。途中 景色を見る余裕もなく 着陸後 ヒンヤリとした空気と一面真っ白な景色にホッとして 只々立ち尽くしてました。
    飛行機では なんともなかったので ヘリコプターも大丈夫って思ったのかも知れません。
    今考えると 高所恐怖症だし三半規管も弱いから酔いやすいんです(笑)

    1. クイーンズタウンにぼくは、残念ながら行ったことがありません。
      映像や写真で拝見する限り、「白い楽園」のような特別な場所なんでしょうねーっ。
      1週間ほど白い世界に滞在して、NZワインや地ビールに酔いしれたいものです。

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