
「・・・・・。おかしいな?コンチャン、この暑さでボケちゃったのかなあ?」。
「ボケてなんかないもん」。
「じゃあ今日は病院がお休みだから、また明日の新聞もそう見えちゃったら、眼医者の先生の所へ行ってみようか?」。
「コンチャンがおかしいんじゃなくて、ママの目がおかしいんじゃないの?」。
洗濯かごを抱えながらママはベランダへと向った。

「何でコンチャンの言ってること信じてもらえないんだろう。・・・本当に明日のプチモンが載ってるのに・・・」。
木乃葉はブツブツ呟きながら、新聞のページをめくった。
テレビ面の裏のページには、難しい漢字が一杯並んでいる。

何気なく右側のページに目をやった瞬間、木乃葉は驚きのあまり飛び上がりそうになった。
そこには小さな丸い顔写真が5個並んでいた。
「モッくん?・・・ええっ?・・・何で?」。
その写真が何を意味しているのか、木乃葉は直ぐにわかった。
つい先日、隣町の小学生が誘拐される事件があった。
その時ママに事件が載った新聞を見せられたからだ。
『コンチャン。知らないおじさんに声を掛けられても、絶対に付いて行っちゃあだめよ!この子見たいに殺されちゃったら大変でしょう!』
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誘拐事件・・
ハッキリと覚えているのが
昭和38年小学2年生?忘れもしない
「よしのぶちゃん誘拐事件」
事件後、学生が講堂に集合して、
校長先生から
「知らない人には絶対について行かないように」注意
担任の先生からも注意
日本は治安の良い国だと思っていたけど
それは昭和の緩い時代の話かも知れない?
ぼくも落ち武者殿同様に、先生や両親から同じような注意喚起を受けたものでした。
とは言え、当時のわが家も現在も、身代金なんてありっこないんですから、狙われもしなかったに違いありませんが!
しかし日本の治安の悪化は、昭和のあの頃とは比べ物にならないほど、大きく変わり果ててしまった気がします。