7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.6

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「・・・・・。おかしいな?コンチャン、この暑さでボケちゃったのかなあ?」。

「ボケてなんかないもん」。

「じゃあ今日は病院がお休みだから、また明日の新聞もそう見えちゃったら、眼医者の先生の所へ行ってみようか?」。

「コンチャンがおかしいんじゃなくて、ママの目がおかしいんじゃないの?」。

洗濯かごを抱えながらママはベランダへと向った。

写真は参考

「何でコンチャンの言ってること信じてもらえないんだろう。・・・本当に明日のプチモンが載ってるのに・・・」。

木乃葉はブツブツ呟きながら、新聞のページをめくった。

テレビ面の裏のページには、難しい漢字が一杯並んでいる。

写真は参考

何気なく右側のページに目をやった瞬間、木乃葉は驚きのあまり飛び上がりそうになった。

そこには小さな丸い顔写真が5個並んでいた。

「モッくん?・・・ええっ?・・・何で?」。

その写真が何を意味しているのか、木乃葉は直ぐにわかった。

つい先日、隣町の小学生が誘拐される事件があった。

その時ママに事件が載った新聞を見せられたからだ。

『コンチャン。知らないおじさんに声を掛けられても、絶対に付いて行っちゃあだめよ!この子見たいに殺されちゃったら大変でしょう!』

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.6」への2件のフィードバック

  1. 誘拐事件・・
    ハッキリと覚えているのが
    昭和38年小学2年生?忘れもしない
    「よしのぶちゃん誘拐事件」
    事件後、学生が講堂に集合して、
    校長先生から
    「知らない人には絶対について行かないように」注意
    担任の先生からも注意
    日本は治安の良い国だと思っていたけど
    それは昭和の緩い時代の話かも知れない?

    1. ぼくも落ち武者殿同様に、先生や両親から同じような注意喚起を受けたものでした。
      とは言え、当時のわが家も現在も、身代金なんてありっこないんですから、狙われもしなかったに違いありませんが!
      しかし日本の治安の悪化は、昭和のあの頃とは比べ物にならないほど、大きく変わり果ててしまった気がします。

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