
翌朝も夏の太陽がジリジリと照り付けていた。
チーン、チーン。

「ごめんね、お義母さん、お義父さん。うっかり迎え火焚くの忘れて、今朝になっちゃって。お盆ももう今日一日しか残ってないけど、ゆっくりしていってね」。
仏壇に手を合わせながら話し掛けているママの元に、眠い目をこすりながら木乃葉が歩み寄った。
「オハヨウ、ママ」。
「アラッ、コンチャンおはよう」。
「ねぇママ、茄子やキュウリのお馬さんに乗って、ばあちゃんとじいちゃんがお家に帰ってくるんでしょう」。

「うん。だけどママうっかりしてたから、今日一日だけになっちゃった」。
「ふぅーん」。
木乃葉は、ママの膝の上に座り込み、小さな両手を合わせた。

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自分が子供の頃
お盆、正月と言えば・・
両親の実家へそれぞれ行って、ご馳走を食べて
近況報告
それでも一年にそれぞれ一回ずつは会っていた。
今となっては、血の繋がりがあっても、疎遠
寂しいと思うけど・・
みんなそれぞれ家庭を持って精一杯生きているんだねぇ!
ぼくも盆暮れは、父方の見栄の田舎に行くのが常でした。
しかしもうそんな時代とは異なり、年々遠い存在になっていく気がします。
寂しくは思いますが、それもまた致し方なしですねーっ。
私のところもそうです。父母健在の頃は、一族郎党が家に集いました。いまは、自分の子すら盆暮れどころか、懇願して帰ってきてまう始末。家の周りでは、三世代同居の家も複数あります。羨ましい気持ちもありますが、ご苦労様、という思いもあります。
家族や親類と言えども、今の世ではそこそこの、付かず離れず程度の一定の距離感も大事なのかも知れませんよねーっ。
ぼくは一人っ子だったせいか、屯うことはどうにも苦手でなりません。