7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.4

「KIRIN BEER PRESENT’S オカダミノル ほろ酔いLive 2023 in C♭」2023.04.16開催

翌朝も夏の太陽がジリジリと照り付けていた。

チーン、チーン。

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「ごめんね、お義母さん、お義父さん。うっかり迎え火焚くの忘れて、今朝になっちゃって。お盆ももう今日一日しか残ってないけど、ゆっくりしていってね」。

仏壇に手を合わせながら話し掛けているママの元に、眠い目をこすりながら木乃葉が歩み寄った。

「オハヨウ、ママ」。

「アラッ、コンチャンおはよう」。

「ねぇママ、茄子やキュウリのお馬さんに乗って、ばあちゃんとじいちゃんがお家に帰ってくるんでしょう」。

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「うん。だけどママうっかりしてたから、今日一日だけになっちゃった」。

「ふぅーん」。

木乃葉は、ママの膝の上に座り込み、小さな両手を合わせた。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「7歳の娘に毎日送ったハガキ~132通の物語『明朝新聞(みょうちょうしんぶん)』No.4」への4件のフィードバック

  1. 自分が子供の頃
    お盆、正月と言えば・・
    両親の実家へそれぞれ行って、ご馳走を食べて
    近況報告
    それでも一年にそれぞれ一回ずつは会っていた。
    今となっては、血の繋がりがあっても、疎遠
    寂しいと思うけど・・
    みんなそれぞれ家庭を持って精一杯生きているんだねぇ!

    1. ぼくも盆暮れは、父方の見栄の田舎に行くのが常でした。
      しかしもうそんな時代とは異なり、年々遠い存在になっていく気がします。
      寂しくは思いますが、それもまた致し方なしですねーっ。

  2. 私のところもそうです。父母健在の頃は、一族郎党が家に集いました。いまは、自分の子すら盆暮れどころか、懇願して帰ってきてまう始末。家の周りでは、三世代同居の家も複数あります。羨ましい気持ちもありますが、ご苦労様、という思いもあります。

    1. 家族や親類と言えども、今の世ではそこそこの、付かず離れず程度の一定の距離感も大事なのかも知れませんよねーっ。
      ぼくは一人っ子だったせいか、屯うことはどうにも苦手でなりません。

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