祇園精舎の砂時計が、ぼくの宝物だ。
わずか3センチの瓢箪型。
逆さにすると赤みがかった砂が、真ん中の窪みをすり落ちる。

しかし何度試みようとも十一秒しか刻まない。
以前取材で、ブッダの聖地、インドの竹林に囲まれた祇園精舎を訪ねた。

珍道中の数々、見るもの聞くものすべてが驚きの連続だった。
帰国の途に着く機内で手荷物カバンをまさぐった。
タオルで大切に包まれた赤煉瓦の欠片。
但し、そんじょそこらの赤煉瓦じゃあない。
祇園精舎の遺跡で拾った、ブッダの聖地の煉瓦だ。
その煉瓦を粉砕し、この世にたった二つの砂時計に仕立てたものが、冒頭の宝物である。
だがよくよく調べ直してみれば、インド国内のどこにでも転がっているただの赤煉瓦と判明。
たった十一秒の砂時計。
だが瓢箪を逆さにすれば、ブッダの里の景色が、今も色鮮やかに甦る。
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砂時計と言えば・・
グラシェラ・スサーナさんの「サバの女王」
サビの部分
♫あなたがいないと 生きる力も失われてゆく 砂時計♫
思い付くのは私だけでしょうか?
こんな歌詞のように言われたら
男冥利 に尽きるよねぇ!
まぁ⤴一生言われないだろうけど
ぼくなんて子どもの頃「サバの女王」って、あの塩焼きのサバだとずっと信じ込んでいて、どんな大きなサバなんだろうと、結構中学に入るくらいまでは真剣にそう思い込んでいました。
情けなやーっ!
「約11秒」の砂時計。禅問答に出てきそうな対象ですね。
たったの11秒、されど侮るなかれの11秒でもありますから。
ちょっとカップヌードルの食べ頃を見極めるにゃあ、無理がありますけどね。