「 世界家紀行」⑭

04.8.6中日新聞三河版フジケン連載広告掲載

「わずかばかりの恋しい陽射し」

晴れの日なんて数えるほどしかない。

もしかしたら英国は、雨雲とワンセットになって、地軸を周ってんじゃないの。

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それほど雨が、世界中で一番似合う国かも知れない。

レンガ作りのこの家は、建物面積80㎡に9部屋の2階建て。

これが平凡な英国人サラリーマンの、一般的な住まいだとか。

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どうにもこうにも(うらや)ましい限りだ。

足の踏み場にも困る我が家を想い出すだけで、生まれた国のくじ運の悪さを呪いたくなる。

あっ、でも待てよ!

いかに偉大な大英帝国であれど、我が祖国にこれほど雨の日は多く無い。

日曜の午後、雲の切れ間から一筋の太陽が顔を覗かせた。

ここぞとばかりに庭先のガーデンテーブルに、手作りマフィンとジャムやバター、その上魚肉のペーストまで持ち出し、愉しげなアフタヌーンティーの始まり。

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「早く、早く!次の雨雲が来ないうちに」。

そんな心の声が聞こえた。

まるで束の間の逢瀬(おうせ)に、心震わせる恋人たちのような。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「 世界家紀行」⑭」への4件のフィードバック

  1. 雨の国=英国か~ぁ⤴
    そり~ゃ雨も必要だけどさぁ
    出来れば、♬カルフォルニアの青い空♫
    晴天がイイよねぇ!
    これから冬の季節
    鉛色の空 雪か?雨か?
    気になるよねぇ!
    最近は雪が降っても「犬」喜ばないとか?
    ネコとこたつで丸くなる、。そんな時代!
    歳取るとさ~ぁ⤴
    やたら寒さが身に凍みるのは私だけ・・・?

    1. いやいやーっ。
      寒さが格段と強くなると、ついつい腰の痛みがーっ。
      この冬は何度、コルセットのお世話になるのやら。
      でももう若戻りは出来ませんから、そこそこに上手く付き合ってゆくしかありませんよねぇ。

  2. 12月に一度、ヒースローに降りたことがあります。それにつけても、冬の日照時間が少ないこと。朝夕の通勤時間は真っ暗でした。漱石も神経を患ったのも宜なるかな、と思った次第です。

    1. そうですか、英国暮らしもなさいましたか。
      雨の多い土地は、それだけに太陽が恋しくてならないものでしょうねぇ。

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