「 世界家紀行」⑥

04.6.11中日新聞三河版フジケン連載広告掲載

「小さな小さな窓のある家」

家の正面に描かれた紋章や、ギリシア建築様式を描いた壁画。

スイスのグラウビュンデン州。

写真は参考

冬の平均気温がマイナス20度を下回る、厳寒の地。

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保温のため民家の壁の厚さは、1㍍近くにも及ぶ。

いずれも窓は、外壁から内側に向け斜めに切り込んだ状態の額縁状。

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外から見るとかなり大きな窓に見えるが、よくよく見ると肝心要の明り取りは、額縁の奥にポツリと納まった状態。

まるで騙し絵の中に描かれた、隠し窓のよう。

だが窓枠から斜めに広がるこの開口部は、この地方の日照時間の少なさを補う。

お日様からの贈り物であるわずかな暖を、一つたりと逃すものかと室内へと導く。

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小さな小さな窓から、白銀を戴くアルプスの壮大なパノラマを、ぼくはいつまでも眺めていたかった。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「 世界家紀行」⑥」への6件のフィードバック

  1. おはようございます。スイスの家並み見ると、新潟県妙高高原辺りの家を思い出しました。こちらは、スイスの家に似ていますが洗濯物を干すために、外窓と居間の間に空間が南側にあります。晴れた日はもちろん、雪の日でも居心地は良かったです。雪が深いので三階建てが多く、一階は車庫や物入れになってました

    1. やっぱりその土地土地の風土に見合った暮らしぶりってぇのがあるんですよねぇ。
      小さな日本ですら、そんな暮らしぶりの違いがあるんですから、広い広い地球全体で考えたら、それこそ驚くような暮らしぶりも存在していて不思議じゃありませんものねーっ。

  2. ♫もしも 私が家を・・・大きな窓・・♫
    こんな歌がありましたねぇ!
    散歩をしていると昭和の時代に建てた家と
    平成&令和に建てた家との違いが少し分かる気がします。
    昭和の家は窓が大きいて窓が多い・・
    現在は比較的小さくて、西側には殆ど窓がない!
    時代は変わっているのが分かります。
    *さ~ぁ⤴年末ジャンボ宝くじ
     1等十億円 当てて ライブハウスを建てるぞ~~ぉ⤴
     夢を見て妄想するのは楽しい!

    1. そうそう!
      買わなきゃ物語は始まりませんねのねー!
      落ち武者殿のライブハウスの夢が叶ったら、杮落としの落ち武者殿Liveの次の日は、ぼくのライブをお願いしますねーっ。

  3. ロマンチックな雪景色ですね。耳までキンキンに冷えそうで 憧れます。

    外国の寒い地方の家の作りがこのようになっているとは
    オカダさんのブログを読むまで想像もしていなかったです。

    1. それぞれの土地土地で、その土地ならではの連綿と受け継がれる暮らしぶりがあるものなんですよねーっ。

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