毎日新聞「くりぱる」2004.2.29特集掲載⑤

素描(スケッチ)漫遊(まんゆう)(たん)

理容「フナハシ」

「すいません、トイレが詰まっちゃって。あの棒の先にお椀型したゴムが付いてて、排水口を吸い上げるアレ下さい」。

写真は参考

40代の主婦が訪れた。

「お客さん痒い所はありませんか」。

隣からはそんな会話が聞こえ、シャボンの香が立ち込める。

主婦は目を白黒させながら、店内をキョロキョロ。

「ええっ、ここって金物屋さんじゃあ?」。

それもそのはず、ここはれっきとした昭和22年開業の理髪店。

写真は参考

現在は、老朽化した店の建替えで、仮店舗で営業中。

ただややこしいのは、仮店舗の元が金物・荒物屋で、現在も当時の看板が大きく掲げられている点だ。

「昔ながらの人は、今でも金物屋だと疑わないようで。1ヶ月に二人ほど勘違いされた方がいて、慌てて床屋の看板掲げる始末」。

写真は参考

千種区高見の「理容フナハシ」、二代目店主の船橋光明さん(57)が、鋏を片手に笑った。

新築オープンは、5月中旬(2004年)。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「毎日新聞「くりぱる」2004.2.29特集掲載⑤」への6件のフィードバック

  1. 子供の頃、町内にありました。
    金物屋さん・・
    天井から鍋が吊り下げられて、店内所狭しと商品が溢れてました。
    目をキョロキョロさせながら、親について行った覚えがあります。
    今の100均も好きやな~~ぁ⤴商品がいっぱい ❢
    何が?欲しいって訳でも無いのに、つい足を運んでしまう ❢
    100円だから、とあれもこれも・・
    イイ気になってカゴへ入れて、レジでビックリする事ありませんか?
    我が家見回してみて、100均の商品って結構あります。
    オカダさんのライブの時に使う「ピッカリ棒」あれも100均
    あのピッカリ棒は優れもん ❢
    オカダさんのライブで早く腕が抜けるほど、ピッカリ棒を振り回したいもんです ❢
    本当に腕が抜けたら、労災でエエのか~ぁ?
    う~ん~なぁ⤴訳ないやろ~~ぉ⤴(^.^)/~~~

    1. 落ち武者殿
      貴方様の労災適用期間は、とっくの昔に終了しております。
      悪しからず。

  2. 美容院で「痒い所ありませんか?」って聞かれるたびに「背中!」って言ってみたくなるんだよねぇ。ハハハハハ

    1. ぼくも床屋さんで聞かれても、例え痒いところがあったとしても、変な見栄なのでしょうが、一度も痒いと言えた試しがありません。

  3. 娘が小学生の頃のこの時期 学校から『 家庭科でおこしものを作るので 型 を持ってきて下さい』と言われ はたと思い出したのが金物屋さんの張り紙!
    『 おこしものの型あります 』
    やかんなどに混じって 木製の型が…(笑)
    古くからあるお店は やっぱりさすがですね!

    1. ええっ、家庭科でそんな練り切りを作るんですかぁ!
      それに金物屋さんにそんな木型まであるとは!
      そりゃまた、恐れ入谷の鬼子母神ってとこですねぇ。

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