今日の「天職人」は、愛知県碧南市の「型付師」。(平成十九年十一月二十七日毎日新聞掲載)
玄関先でランドセル グラブに替えて一目散 「宿題せんと飯抜くぞ」 背中に迫る母の声 空き地の球場日暮ても 白いボールを追い駆けた 一途に明日を夢に見て 打っては投げた草野球
愛知県碧南市の野球工房イソガイスポーツ。グラブの型付師、磯貝善之さんを訪ねた。

「昔はちょっとした空き地で、棒っ切れと柔らかなゴム鞠さえあったら直ぐに野球だったわ。でも今は公園でキャッチボールも出来んのだで」。グラブを革紐で編み込みながら、男は寂しげにつぶやいた。

善之さんは昭和43(1968)年、二男坊として誕生。
「兄が幼い頃に病気で他界したもんで、実質は一人っ子みたいなもんだわさ」。
地元の高校を卒業すると、三重県鈴鹿市の総合スポーツ店で、店頭販売の修業に。
「この店を創業した父は、スポーツ用品全般を幅広く扱ってきたんだけど、時代と共にテニス用品とかほとんど売れんくなって。自分は小学校からずっと野球少年だったから、いつか野球用品一筋に特化したいと思い始めて」。
21歳の年に帰郷し、家業に従事した。
「最初はどうやって野球用品専門に、特化すべきか悩んだもんだわ。グラブにグリス塗って炬燵で温っためて柔らかくしたり」。
選手の使いやすさを試行錯誤で追求する毎日が続いた。
ある日のこと。人伝にプロ選手のグラブに、型を付ける職人の話しを聞いた。
善之さんはすぐさま福岡へと向かった。
型付師の江頭重利さんを訪ね、通い弟子となり技を会得。
「とにかく見て覚えるだけ。後は師匠から客に対する心構えやヒントを聞いて」。
善之さんの探究心は、型付だけに留まらず、グラブ本体の製造にも向けられた。
「23歳頃からだったかなぁ。奈良県の但馬にある、グラブの製造工場へ何回も足を運んで、その工程を見学させてもらうんだわ」。
見学を終え家に戻るとグラブを解体しては、組み立て方を己が目で確かめた。

平成4(1992)年、中学の後輩だった真弓さんと結婚し、一男一女を授かった。
平成7(1995)年、店舗の改装に合わせ、総合スポーツ店から野球専門店に。
念願だったオリジナルのグラブ製造も手掛けた。
「最初は一から十まで全部自分でやっとった。革と革を糊付けしたりして、こっちの手が離せん時に客が来たりして気が散るだわ。だで今は、手形に合わせて縫い合わせる所まで外注して、組み立てから仕上げの型付までをここでやっとるだて」。
グラブ作りは、まず客の手形を平面に描き出すことに始まる。
次に平板なグラブの本体を工場で縫い合わす。
それが納品されると、親指と人差し指の間にウェブ(網)を取り付け、グラブの内側にも革が柔らかくなるようグリスを塗り込み、革紐で組み立てる。

そして43~44℃の湯でグラブを湯揉み。
2日間の乾燥後、型付台で叩いて革紐を締め直し、再び丸一日乾燥し完成。
「最初の一揉みが一番肝心。息を止めて揉まなかん。それでグラブの一生が決ってまうで」。
誰よりも野球を愛する型付師が、少年のように笑った。
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野球!
子供の頃、何故か?キャッチャーになりたくて
キャッチャーミットとマスクを買って貰い
兄貴が左利きなので、ファーストミットもありました。
昭和の緩い時代、車も少なく・・
兄貴と道路でよくキャッチボールをしてました。
我が家のゴミ箱は木で出来ていて表に置いてあり
コントロールが悪いのでよくゴミ箱に当たってしまい
ゴミ箱が段々割れていくので、父親が釘と金づちを持って直してくれていました。
でも大人になって分かった事は
人と人との言葉のキャッチボールは大切な事だ知りました。
なんてぇ!
あたしって結構⤴真面目かも?
ええっ、キャッチャーミットなんて高価な高価なものが、買っていただけたなんて!!!
ええご両親だ事!
家のゴミ箱も、木製でしたねぇ。
それからプラスチック製の、アメリカの子供向けTVドラマ「ちびっ子ギャング?」だったかにも登場したような形を模造したような、丸くって大きな蓋のある青いゴミ箱になった記憶があります!
社会人になってから グローブをつけてキャッチボールをした事があるけど 難しいのなんのって。
受け止めても すぐボールが落ちちゃって。飛んで来るボールに向かって グローブを突き出しても 動きがぎこちなくて まるでロボットみたいになったりして。
途中から素手に変わってました(笑)
なんか独特な匂いがしたような?
その匂いは、グリスだと思うのですが・・・。ちょっと怪しいかな???
ぼくの最初のグローブは、お母ちゃんお手製の、厚手の雑巾を縫い合わせたものでした。
とてもグローブとは似て非なる、大きな大きな軍手のようてした。
でも嬉しかったことを覚えています。
今晩は。
型付師のお話ですね。
野球のグラブに型を、付けるのですね。
型付けは、手作業なのですね。
私は、野球のクラブ買って貰った事が、有りません。野球を、やった事が、有りません。
同級生で野球チームがありまして、小生はライトで8番です!{笑い}今年はコロナで休みでした。いつ出番があってもいいように、バッティングセンター通いは欠かせません!
レギュラーじゃない!
嗚呼!バッティングセンター行きた~い!!!