「夏花火」

花火大会も盆踊りも無い夏は、正直初めてです。

幸いにも平和な世に生まれ、平和な世が当たり前だとついつい思い、改めて今更平和な世に感謝することも無いまま、この年までのらりくらりとやってこれた気がします。

少なくともぼくの両親は、バリバリの戦中派でしたから、その人生の前半は人が人を殺め合うという、戦争の渦中で過ごしたわけです。

だからきっと、ぼくなんかの何万倍も、平和な世の尊さを身をもって感じられたことでしょう。

ところがどうでしょう!

人が人を殺め合う戦争ではないものの、見たことも無く、肉眼でその姿を捉えることも出来ぬ、小さな小さな新型コロナウイルスが、突如として全人類に牙を向けてこようとは!

目に見えぬ敵に、どう立ち向かえばいいのか!

それと同時に、環境破壊がもたらす異常気象に伴う自然災害の猛威に、なすすべもなくうろたえるばかりです!

そんな一気にどっと押し寄せた社会不安に対し、人々の心は益々疑心暗鬼になるばかりで、人が人を思いやる心も薄れゆく一方なのではないでしょうか?

メディアが報じる新型コロナに対する若者たちの言動を耳にすると、「どうにでもなれ!」とでも言わんばかりな自暴自棄的な発言に、ただただ愕然とするばかりです。

これが21世紀を夢見た「明日」なのでしょうか?

少なくとも昭和半ばの貧しき時代に生まれたぼくなんぞは、もっと違う「明日」を見ていた気がします。

物質的な豊かさよりも、恙無く一日元気で生きていられる、そんな安寧こそが、最も大切でかけがえのない物だったのではないでしょうか?

コロナで失ってしまった、あの穏やかだった日々の営みが、堪らなく愛おしく思えるばかりです。

こうなったら一日も早く、コロナを制圧するというよりも、未知なるウイルスとの共存の道を探り出し、少しでも昔のようないつもの穏やかな日々が再び訪れてくれることを願うばかりです。

やっぱりこんな夏は、浴衣姿で夜空を焦がす花火を見上げながら、よく冷やしたキリン一番搾りをのんびりと煽りたいものです。

今年は線香花火なんぞを買って、迎え火と送り火の日にでも、ベランダでこじんまりと花火大会でもしようかなって思っています。

今夜は「夏花火」聴いてください!

「夏花火」

詩・曲・唄/オカダ ミノル

盥に浮かぶ打ち上げ花火 スイカ冷やした夏の宵

髪を束ねた浴衣姿の 君のうなじがいとしくて

 夏よ二人の時間(とき)を止めて 今のまま君を閉じ込めたい

 輝き放ち一瞬(ひととき)で散る 花のように短い夏花火

縁に腰掛け団扇で君が 燻らす煙の蚊遣り豚

そんな仕草の一つ一つに ぼくの心は震え出すよ

 夏よこのまま時間を止めて 今のこの君を忘れたくない

 輝いただけ儚くも散る 人の世の定めと夏花火

 夏よこのまま時間を止めて 記憶に君を焼き付けたい

 輝き放ち一瞬で散る 花のように短い夏花火

続いては、長良川国際会議場大ホールでのLive音源から「夏花火」お聴きいただきましょう。前半はちょっとジャズっぽいアレンジです。

そしてCD収録分のオリジナル「夏花火」、どうぞお聴き比べください。

★毎週「昭和の懐かしいあの逸品」をテーマに、昭和の懐かしい小物なんぞを取り上げ、そんな小物に関する思い出話やらをコメント欄に掲示いただき、そのコメントに感じ入るものがあった皆々様からも、自由にコメントを掲示していただくと言うものです。残念ながらさすがに、リクエスト曲をお掛けすることはもう出来ませんが…(笑)

今夜の「昭和の懐かしいあの逸品」は、逸品ではありませんが「色褪せた昭和の花火の思い出!」。ぼくが子どもの頃は、一文菓子屋のトシくん家で、バラ売りの花火をお母ちゃんからせしめた50円か100円分、あれにしようかこれにしようか、それこそ1時間もかけて品定めしたものでした。

ぼくが好きだったのは、火を付ける時がメッチャ怖かったねずみ花火でしたねぇ。確かお父ちゃんに火を付けてもらってましたねぇ。

でもそれから2~3年もするとちょっと知恵がつき、花火を一緒にやる近所の友達と花火の買い出しに行き、互いの花火が被らないように、より多くの種類を手に入れようとしたものです。

今のような花火セットなんて、小学生の頃なんて無かったきがしますねぇ。

皆さんはどんな種類の花火がお好きでしたか?

今回は、そんな皆様の「色褪せた昭和の花火の思い出!」をお聞かせください。

このブログのコメント欄には、皆様に開示しても良いコメントをドンドンご掲示いただき、またその他のメッセージにつきましては、minoruokadahitoristudio@gmail.comへメールをいただければ幸いです。

投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「「夏花火」」への15件のフィードバック

  1. 今晩は。

    ・7/26(日)動画(夏花火 弾き語り,夏花火 MP3TUBU ライブ版,夏花火 MP3TUBU オリジナル版)を、見ました。

    ・本来は、花火師さんが活動してますね。今年は、花火大会中止になりますね。仕方ないですね。

    ・コロナウィルスは、相手が見えないので、怖いですね。

    ・夏花火 弾き語り素晴らしいかったです。

    ・夏花火MP3TUBU ライブ版,夏花火 MP3TUBU オリジナル版 良かったです。私は、両方好きです。

    ・夏花火好きな曲です。歌詞が、良いですね。歌を、聞いていると物語が出ますね。夏ソング(君は夏の女神,夏花火,八幡様のお百度)ですね。

    私は、花火は、何でも好きです。

    (テーマ)色褪せた昭和の思い出の花火
    ・町内のイベントか何処か忘れたのですが、ホームセンターに売っている花火セットの花火を、しました。水が入ったバケツが、有りました。

  2. 今までに何度も華やかな花火を見てきて、綺麗やなぁ~って感動させてもらいました。
    でも一番心に残っているのは、幼い頃玄関先で家族と楽しんだ、何てことない花火なんですよね~。

    1. そうそう。ぼくもその通りです。
      父が居て母がいた、昭和の夏。そして花火に蚊取り線香の匂い!

  3. 夏花火大好き、大きな打ち上げ花火も良いけど二人で見つめる小さな線香花火、ひとときの淡い思い、昔々あった様な無かったような(笑)
    袖を通す事がない1枚の浴衣に昔の無邪気な頃の自分が゛、、、、フフフ

  4. 手に持つ花火を振り回して怒られ強制的に花火中止(笑)イタズラ大好きガキの頃の笑い話です。

  5. どうして こんな世の中になってしまったのか? 何を試されているのか?
    報道を見るたびに心がざわつき イラついたり げんなりしたり…
    自分の心まで病んでしまわないように 自分の地域だけの現状を把握するようにしてます。
    やれる事だけをしっかりやりながら 息子達を守らないと。両親も。もちろん私自身も。 入院なんて出来ないのだから。
    先日 日本各地で一斉に上がった花火を見て なんだか涙が出ちゃいました。
    神様 特別な事は何一つ望まないから どうか穏やかな世の中になりますように。

    1. まったくその通りですよねぇ。
      まずは自分の実を自分で防御し、そして家族や周りの人たちの防御も視野に入れて生活しなくっちゃなりませんものねぇ。

  6. 子供の頃 水を張ったバケツと蚊取り線香を置いて 縁側に座って花火を楽しんでました。( ◠‿◠ )
    私は怖がりなので 父親や妹が手にした花火の様子を見ながら 大丈夫そうな花火だけをトライして 最後は線香花火を見つめる…のが定番でしたね。
    花火の火が消えた瞬間の あのなんとも言えない感じ…
    よ〜く覚えてます。

    1. 線香花火の火玉がポトリと落ちて、バケツの水でジュッと消え行ってしまう、あの刹那的な瞬間は何とも言えず切なく寂しい物でしたねぇ。

  7. 私も ネズミ花火 苦手でした (-_-#)
    近くの公園で 男の子が始めると 公園の外に出て 行く先々を目で追って近寄って来ないようにしていました ‼️‼️‼️

    唯一 店先や庭先でやらせてもらえたのは、 線香花火 でした (^-^ゞ
    時々 お酒が入った 常連のおじ様や夜の蝶のお姉様達が「 懐かしいな~ やらせて ! 」と言って ポケットからマッチを出し ニコニコしながら 楽しんでみえましよ (●^o^●)
    活気があったあの頃 何十本も買える程の おだちんを頂けました ♪♪♪

    今年は ★ ひとりボッチの夏 ★
    小さな怪獣君達が楽しんでいるのを、リモートで見せてくれるかな ❔❔

    1. あっそうかぁ!ソーシャルディスタンスを保って、リモートでお里帰りなんだぁ!
      その方がお互いにいいかもしれませんよねぇ。こんな時節は!

  8. いつもとは違う梅雨明け前に
    オカダさんの「夏花火」を拝見する事が
    出来て嬉しく思います。
    これでなんとか
    夏を乗り越えられそうです。
    ありがとうござます。

    「色褪せた昭和の花火の思い出!」
    線香花火 一番好きな花火です。
    お風呂あがりに祖母に作って貰ったお揃いの浴衣を着て最後は線香花火を静かに
    そっと楽しみました。 ジュッ!てね。

    1. あの何とも切なく寂し気な「ジュッ」って音こそが、平和で幸せを実感した音だったのでしょうねぇ。

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