今日の「天職人」は、愛知県刈谷市の、「獅子頭彫刻師」。
二階の窓に白無垢姿 嫁菓子を撒く白い指 授業中の悪戯で 頬つねられた日思い出す 獅子の口から先生見上げ 初恋の苦さ噛み締めた 嫁菓子拾い声上げて 庭先駆ける仲間たち 獅子の頭(かぶり)を大きく振って 叶わぬ想いと邪気払う花嫁行列従えて 幸の門出を獅子はゆく
愛知県刈谷市の獅子頭彫刻師、早川高師さんを訪ねた。

何でも獅子頭彫刻師は、全国に唯一人とか。親子三代に渡り、全国各地の獅子頭を彫り続ける。「爺さんと親父の傍らが、わしの遊び場だった。木っ端でよう軍艦や戦闘機を作ったもんだわ」。早川さんは小学六年になると、せっせと鑿研ぎを手伝った。

高校三年のある日、恩師のアトリエに招かれた。「びっくりしたわ。親父の作っとるのが彫刻やと思っとったで」。そこで西洋の彫刻と出逢った。全体のバランスを重んじる西洋の彫刻に対し、獅子頭彫刻師は獅子頭の分割した部品しか見ていない。恩師から職人の視点と、彫刻家の視点の違いを教えられた。
高校を出ると親子三代が作業場に座し、獅子頭彫刻に明け暮れた。
獅子頭彫刻は、木曽サワラを十六の部材に切り出すことに始まる。獅子頭の前面となる部分は木目を横に、側面は縦目に配置。勘だけを頼りに彫り進む。全ての部材を組み上げ、下地砥粉と膠を混ぜ、真っ白に塗り込む。次に下地漆を塗って、金箔を貼り赤黒の漆で仕上げる。


日本最古の獅子頭は、伎楽面(ぎがくめん)として渡来した正倉院所蔵の雌の獅子。幕末頃から雄の獅子が彫られ、現在の雌雄一対となった。「戦前、この地方の芸人が、伊勢のお札を全国で売り歩くため、獅子舞の門付けをやっとったんだわ。名古屋型の獅子頭は、一キロ程と軽いもんだで、芸人が重宝がり全国に広まってったそうだわ」。

早川さんの元には、全国各地に伝わる獅子頭の復元作業の依頼が舞い込む。「目と鼻に、その地方独特の何とも言えん特徴があるんだわ。でも戦後急激に車が増えちまったで、氏神様のお祭りで獅子舞もやれんような時代になっちまった」。
先代の手による名古屋型の獅子頭を見つめ、「まあ、道具と美術品の境目だでな」と、早川さんはクスッと笑った。
されど道具としての宿命を終えた後、獅子は悠久の時を経て、必ずや彫刻師の業(わざ)を後世に伝える事であろう。
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獅子と言えば「荘川の連獅子」各町内から獅子が集まり神社に奉納、三十もの獅子が舞う姿は圧巻です。この祭りが終わると荘川の冬支度の始まりです。
一度は見たいものだと思いながら、なかなか「荘川の連獅子」を見に行けてません。
そりゃあもう、圧巻でしょうね。
「げ〜ん〜き〜を〜だ〜し〜て、わっしょい!わっしょい!」
子供の頃、町内のお祭りで、雄、雌、対で飾られていました。
雄のお獅子は高学年の男の子、雌のお獅子は高学年の女の子が被り、小さな子がその後に続いて町内を練り歩く。
いい時代でした\(^o^)/
揃いの法被に鉢巻き姿で!
ぼくのアルバムにも、色褪せたそんな写真があります。
なごやンさん
その掛け声!知っています。
「げ〜ん〜き〜を〜だ〜し〜て、わっしょい!わっしょい!」
義理の弟が西枇杷島に住んでいて
毎年6月第一土曜・日曜で西枇杷島祭り&花火大会があるので毎年行っています。
そこで子供神輿を担いで、その掛け声を耳にしました。
珍しいと思いつつ子供達の棒読みのフレーズに笑ったもんでした。
多分、岐阜地方では言わないと?思います。
でも最近少子化で2年位前から「げ~き~・・・・」聴かなくなりました。
寂しいもんです。
おはようございます。獅子頭彫刻師さんのお話ですね。
・親子三代(お爺さん,お父さん,早川さん)で、獅子頭彫刻師すごいですね。
・早川さんは、全国で唯一の一人すごいですね。
・私は、実際に獅子頭彫刻師さんの仕事を、している所を、見た事が有りません。
・私は、獅子舞を、見た記憶があまりないですね。
・確か町内か何か忘れましたが獅子舞を、見せて集金をしていた事は、ありました。
・獅子頭綺麗ですね。
・早川さんは、仕事が遊び場だったのですね。
・早川さんに、獅子頭の復元作業の依頼が来るって事は、獅子頭の修理が出来る職人さんが少ないのですね。
・中は空洞になっていますね。それだから軽くなっているのですね。
・色を塗る前の獅子頭良い顔していますね。
「まぁ、道具と美術品との境目だでな」
な〜んか この言葉が引っ掛かっちゃって…
道具って 舞いの道具って事?
なんだか ちょっぴり感傷的な気持ちになってしまいました。
疫病退治をしながら幸せを招くんですよね⁈ 獅子舞って!
きっと果てしなく長〜く続きますよ( ◠‿◠ )
しかしながら、少子化の影響か、家の近所の獅子舞は、子どもが前足、後足を保護者がなさっておられました。
なんだかへんてこりんな格好でしたが、少ないながらも子どもらは、それなりに楽しそうに見えましたが・・・。
少子化の影響もあるでしょうが 子供会などで保護者さんの一部が役員としてお手伝いをしなければいけない…っていう事がちょっと敬遠されてる要因の1つかも知れないです。
でも 子供たちは楽しいんですよね!
楽しみながら貴重な経験をさせていってあげたいなぁ〜( ◠‿◠ )
ぼくたちが親世代から授かった、日本の伝統や風習は、出来る事なら一つ残らず子どもたちに申し送らねばならない使命もあるんでじょうね。
それを子どもたちが受け継ぐかどうかは、今度は子供たちの時代や環境の中で、選択することになるのかも知れませんね。
数年前に、天橋立へ行った時、近くの神社で獅子舞に遭遇しました。頭を噛んでもらうと縁起が良いとのことで、獅子の口に、おひねりを入れ、しっかりとガジガジしていただきました。
その時、側で幣を持った方が「あなたは、子宝に恵まれる!」と仰いました。
ハァ⁉︎でしたが、その方も私も酔っ払っていて、互いにガハハッ!と笑って終わりでした。神事でありながら親しみやすく楽しい思い出となりました。
また、子ども達が江戸時代の獅子頭を輿に乗せて丁重に階段を降りて行く姿も印象的でした。降りて行くたびに獅子頭の耳が、カタカタと鳴っていました。
こうした、お祭りが、ずっと続いていくと良いですね。
獅子の大きな口で咥えられると良いと、よく言われますよね。
ぼくも飛騨古川のきつね火祭りの折り、獅子舞の獅子が大きく口を開け、近寄って来たのでされるがままにしておりました。
するとやっぱり大きな口でぼくの頭をカポッ!
すると獅子頭の中が、酒臭い事酒臭い事!
まだぼくはその時点は素面でしたから、よけいに酒臭さを感じたものです。